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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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第13話 戦国哀史

善住坊が生きていたことが兼久に知られてしまった。ともに囚われた助左と善住坊を助けようとする美緒。それを見抜いた宗久は、助左と善住坊に伊勢のしまと桔梗を連れ帰るように命じる。一向宗門徒の虐殺を信長が図ろうとしていたからだ。だが、時遅く、しまは殺されてしまい、その遺言で、善住坊は桔梗を連れて加賀へ向かう。いつか呂宋に行けるようになったら、また会おう、そう約束して助左と善住坊は別れるのだった。

これでしばらく善住坊とお別れかと思うと、たきがは、涙がちょちょ切れる思いです。そして、前々回だったかで指摘した善住坊の庶民っぷりが、今回も炸裂しておりました。うるうる。善住坊、何で兼久を恨まねぇだぁ?! 元はといえば、兼久が企んだことじゃないかぁ?! とかみつく助左の気持ちもわかるのですが、兼久を恨んでいないと言ってしまう善住坊に、なんちゅうか、日本の庶民の、もうこの時代から現代まで脈々と続く、哀しい精神を見たのでした。水俣病関連の映画を見ていた時に、「おかみに申し訳なくて」と、その当のおかみ=国家に殺されかけた人たちが言うのを見たことがありますが、善住坊のこの時の感情ってこれに近いと思うんだよね。確かに助左の言うとおり、兼久が思いついた信長暗殺で、自分はそれに巻き込まれた。でも、善住坊は助左を庇って、「自分を匿った助左、五右衛門、お仙を咎めてくれるな」とさえ宗久に懇願する。この場合、おかみ=国家ではありませんが、立場的にはより弱い立場にある者が上の立場にある者を許す、さらに願い出るという構図って変わらないと思う。なんちゅうか、そんな、哀しいぐらいに優しい善住坊がわしは好きなんです。憎めばいい、罵ればいい、そう思うのに、そうしない善住坊。もしかしたら、彼のキャラは「黄金の日日」でいちばん優しいんじゃないかとさえ思ってしまいます。

で、助左も囚われたってんで、美緒が五右衛門を焚きつけて、2人を助けようとしますが、宗久に見つかってしまいます。この時、美緒にちくったシーンで、彼女が勘定方をやっているのを見るにつけ、宗久にとっては兼久なんかより、美緒の方がよほど可愛い娘で、確かに兼久の言うとおり、兼久と無理無理な結婚をさせてでも、宗久は美緒を手元に置いておきたかったのだろうなぁと思うのでした。でも、兼久が死んでれば万事解決しとったんだがな! その自覚が全然ない上に、善住坊に自分の罪まで、いけしゃあしゃあと被せる兼久がわしは大嫌いです(段々感情的になってきました)。その兼久が善住坊を見つけたのだって、梢ちゃんのおかげなんですが、梢ちゃん、間者みたいなことをしとるのかな。兼久も馬鹿ではないようですので、梢ちゃんの能力を使ってるようにも見えますが、徳川家の間者だってことまでは気づいてなさそうです。だって家康は信長の同盟軍だし、兼久は信長が嫌いなはずですしね。

もちろん、宗久だって、助左と善住坊がかばい合うシーンでは、より己の息子の醜さを実感せずにはいられないんでしょうが、やはりここで実の息子だってんで、勘当もしないでずるずる、というのはずるさでもあると思うのでした。そして、善住坊を助けると見せかけておいて、実は「伊勢はこれから地獄になる」とは五右衛門の弁、信長の侵略を知ってるからこそ、しまと桔梗を助けたいんであり、善住坊にはそこで暮らせとは、なかなか策士というか、やっぱり今井可愛いというか、これが宗久の限界っていうか。

そして、やっと伊勢についた助左と善住坊に、しまの遺言。しまは一向宗として信長が許せず、その信長の庇護を得た堺には行きたくないと言います。いや、なんか思わぬところで凛とした女性の強さを見ました。「黄金の日日」には美緒といい、ねねといい、魅力的な女性が多いです。前回のねねもすごく良かったです。逆に男はだらしないのも多いっす。兼久とか兼久とか兼久とか…

ところで、この後、竹下景子さん、成長した桔梗もやるんだよね。二役なんだけど、桔梗って、助左の嫁にならなかったっけ…? 助左、この時、21〜2ぐらい、桔梗、4歳。立派な犯罪です、助左。なんで、そんなに年下なんだ〜?! この時代にはこれぐらい歳の離れた夫婦って珍しくないんだっけ? とは先の話でありますが。

で、犯罪ついで(←ひどい)に、前回、とうとうモニカを手籠めにしてしまった五右衛門、相手が堺の豪商だってんで、今更のように助左に「こっちも地獄だ」なんて言っちゃってます。うーん、らしくないよ、五右衛門。あの無鉄砲さはどこへ。それともモニカに脅されたんでしょうか? そんなに頭の回りそうなお嬢様には見えませんでしたが。いや、夏目雅子さん綺麗だけど、「鬼龍院花子の生涯」とかで見せた強さは全くない役だもんね。

そう、そして今回はとことん女性の話ですが、伊勢に行くことになった善住坊、お仙ちゃんに「一緒に行こう」と言います。おや、いい仲になったんでしょうか。善住坊、「ノーラ」って寝言は言わなくなったんでしょうか。でも、お仙ちゃん、自分の生まれ年の女が殺すって予言が出てるから、自分とは別れた方がいいって、行きません。うるうる。こんなところで善住坊の最後の伏線を張ってたとは思いもしませんでした。切ないなぁ、お仙ちゃん。それにしても、単に骨を転がしてるだけのようですが、精度の高い占いだな、という突っ込みはしないが吉でしょう。

そして、今回はラストで「善住坊ー!!」って叫ぶ助左が印象的でした。考えてみたら、けっこう助左、五右衛門、善住坊ってつるんできたし、一緒に呂宋にも行った仲だし、3人とも身寄りがないから、きっと精神的にも支えになってたんだろうなと思います。その善住坊との長の別れ(すぐに再会しないとも限りませんが)。思わず涙ぐむ助左に、わしも一緒に泣きたい思いで善住坊を見送ったのでした。

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第12話 叡山焼討

美緒の命を受け、助左は籐吉郎の妻、ねねを送る一行に加わる。ねねは助左が色町で助けた女性であった。納屋番に戻され、くさる助左に、ねねは「夢が叶わぬなら、今井をやめればいい。己を生かす場所は己で探せ」と言う。梢と何者かの密会を偶然耳にした助左は、木下籐吉郎ら、織田方の武将が比叡山の山麓町・坂本に集まっていることを知り、ねねをそこまで案内する。善住坊の頼みで、叡山の僧に助けを求めた助左だったが、織田信長の命により、全山焼討ちに遭遇してしまう。ねねの頼みで助左を捜しに赴いた蜂須賀小六に救われた助左だった。

織田から隠れる善住坊にとり、朋輩のいる比叡山は絶好の隠れ家でした。が、その後、信長の命令で比叡山全山の焼討ちと、そこにいる者は坊主だろうが女子どもだろうが全て殺せということで、善住坊の願いはあえなく霧散してしまいます。この時、最初は全部殺せと言っていた木下籐吉郎が、蜂須賀小六が子どもを連れてくるに及んで、つい「助けろ」と言ってしまうのは、信長のように非情になりきれていない籐吉郎の優しさの表れでしょうか。しかし、信長の命令に背いたのは木下ただ一人、これがたとえば明智光秀とかだったら絶対に許されてないよと思ってしまうあたり、自分ならば許されるかも、という籐吉郎の計算が働いていたかもしれないとも思えます。
ともかく、坊主は高僧だろうが僧兵だろうが皆殺しというわけで、善住坊の幼なじみも殺されてしまったのでした。ほうりんぼうって名前なんだけど、どういう字だったのか? 宝林坊ですかね?
で、焼討ちに巻き込まれてしまった助左、何とか逃げ出して、やっと小六に見つけてもらいます。途中で初めての人殺しまで体験してしまい、その狼狽ぶりも気の毒なほどです。しかし、あれだけの虐殺からよく生き延びたなって気もします。

あと、大した長さじゃないんだけど、虐殺に苦悩する光秀もあり、そこら辺、「逃がせ」と自分の判断で虐殺を回避した籐吉郎に比べて、真面目すぎっていうか、融通がきかないっていうか。後の本能寺の変を思わせる、光秀の離反の伏線かな〜って感じでした。

信長にとり、比叡山というのは宗教の権威であり、潰すべき中世権力の一環でした。しかし、声を荒げるでなく、ただ籐吉郎と光秀に命令する様は、逆に恐ろしくもあり、格好良くもあり。本当に憎むべきはただ一部であったのに、それを根こそぎというのはなかなかできることではないな〜と思ったり。

で、助左が出かけるあいだに、善住坊のことを頼まれた五右衛門、まだ前回負った傷で教会に世話になっとるもんですから、それどころじゃないとか何とかぬかしておいて、しっかりモニカを手籠めにしようとします。大胆だね、五右衛門。それもよりによって教会の2階とは、誰か来たら、打ち首覚悟ですか。しかも相手は今井にも匹敵するような豪商ですから、ばれたら大変ですが、五右衛門、ほしいものはほしい主義のようです。

頼みの綱の叡山がつぶされ、呆然とする助左。自らも九死に一生を得、善住坊のことはどうなるんだってんで、次回に続きます。

ところで、間者の梢ちゃん、ついに誰の手の者かわかります。服部半蔵配下でした。びっくり〜 徳川家の間者だったようです。織田家と徳川家はこの時点では同盟軍のはずですが、そうは問屋が卸さないってあたり、家康の策士ぶりを知らせるかのようですね。そういう意味では秀吉はあくまでも信長の配下だからね。ああ、すっきり。

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第11話 珊瑚珠無情

堺に戻った助左、五右衛門、善住坊の3人。しかし、信長狙撃犯の善住坊のことは、もはや織田家にも知られており、助左と五右衛門は宗久にも善住坊を死んだことにしなければならなくなり、お仙にかくまってもらう。トンド族にもらった珊瑚珠を美緒に贈った助左だったが、兼久に目をつけられて納屋番に戻されてしまい、宗久は乗り気になった呂宋島との交易も、肝心の船長たちに断られて失意の日々を送ることになる。そんな時、助左は色町で1人の女性を助ける。木下籐吉郎の正妻ねねである。彼女との出会いが、助左の運命を大きく変えていくのだった。

伸びやかな呂宋島に比べて、堺ではけっこう狭苦しいです。街というより、人間がです。善住坊はお仙に匿われて隠れてなければならず、助左も五右衛門も九死に一生を得たというのに、前の役目に戻された感じです。特に助左なんか、心配どおり兼久に納屋番に戻されたものですから、らしくなく、酒なんかかっくらって、色町をうろつく有様です。善住坊にまで元気がないと心配されてしまいます。
でも、ここでねねを助けるわけですから、運命は助左に味方してます。船長とか、今井の奉公人とか兼久がどんなに意地悪しても、助左を再び呂宋に導く道はちゃんとあるのです。ま、そこらへんの障害が呂宋島に戻るのに10年ということなんでしょう。

五右衛門は再度、モニカに目をつけます。実は堺でも豪商の娘だそうで、いつだったか、織田家の代官と話したシーンに宗久と一緒に出てきてたような… で、いつかものにすると助左に宣言した矢先、教会建設の事故で五右衛門はモニカを助けることに。何か、こっちも狙いどおりです。今までのアウト・オブ・眼中から、いきなり命の恩人に昇格ですから、後は世間知らずのお嬢様をいかにものにするか、ゴーゴー五右衛門!(←お下劣)

あ、奥手の助左がって話をしましたが、珊瑚珠を美緒に渡すあたり、それなりの自覚はあるようです。良かった良かった。美緒も、助左たちが無事だったことを知り、嬉しそうですし。でも、自分は堂々と梢と浮気してるくせに、助左に目をつける兼久、けつの穴が小さいです。時代的には正当なんでしょうが、このけつの穴の小ささが、わしが兼久を嫌いな理由です。

それ以外はあんまり話が動きません。ただ、次回以降へ向けて、いろいろな布石を打っているという感じの回でした。

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第10話 南海の館

トンド族の掟で、戦以外の時に人を殺そうとした咎で腕を切られそうになる五右衛門を助左と善住坊は庇う。五右衛門は2人から離れようとするが、善住坊は彼も一緒にいたいのだと言う。その言葉どおり、3人は一緒に暮らすようになり、トンド族の少年を鮫から助けたことで、ようやく長に認められ、家まで建ててもらう。年明けて春、美緒と兼久の婚姻で賑わう今井家と同様、善住坊もノーラとの結婚を控えていた。そこに、五右衛門が南蛮船が沖に泊まっていると告げ、助左はもちろん、帰れば死しかない善住坊もともに帰ることに。助左たちを「土産を持っていかないつもりか」と温かく送り出すトンド族の人びと。助左は再度の来訪を誓うが、それには10年の歳月がかかったことを、今はまだ知るよしもない。

ええ、たきがは、「黄金の日日」ではいちばん好きなキャラは五右衛門だったはずなのですが、だんだん善住坊に傾いております。なんでだ〜ッ?! わしは天下御免の面食い?! 何で助左でも五右衛門でもなくて善住坊?!
それは、どうやら、わしも歳を取りまして、善住坊の庶民っぷりがあまりに切ないからなのかもしれません。いや、見ているとわかるんですけど、この呂宋島編で生涯の友情を結び合った助左、五右衛門、善住坊の3人のうち、助左は後に呂宋助左右衛門として名を馳せる大商人になります。3人の中では唯一、最後まで生き残るキャラでもあり、結果的に堺は失いますが、逆に世界を股にかける大商人として、日本を出ていきます。商人としては言うことないでしょう。ここまでスケールの大きな人物は同時代の日本人にもいるものではありません。ご立派です。
そして五右衛門、ご存じ、天下を騒がす大盗賊になります。時の太閤秀吉に楯突き、ついには釜ゆでの刑に処されてしまったのは史実なんだか伝説なんだかわかりませんが、泥棒としては大物、天晴れな最期です。釜ゆでシーンなんか、本作中、白眉の演技だと思います。私、これで五右衛門にすっ転びました。殺されるシーンで転ぶのも何ですけど。
この2人に対して、善住坊って、何で殺されちゃったのか忘れたけど、最後まで庶民なんだよね。このパワーというか、精神が今回の話では溢れてるんですよ。五右衛門に殺されそうになっても、「わしにはわかる。五右衛門は迷っておった」と言って許してしまう優しさ、憎みきれない弱さ。命を狙った五右衛門に助けられ、「五右衛門がいなかったら駄目だった」と言う強さ。勇者としてトンド族に認められ、人目を憚ることなく泣いてしまうもろさ、五右衛門をして、「こっちまで湿っぽくなる」と言わせた涙、つられないか? 苦節ンヶ月、親を同じ日本人に殺された人についに認められた嬉しさ、一緒に泣かなかったか? 殺されるしかないとわかっていても、堺の土をもう一度踏みたい一心で帰りたいと言う気持ち。ノーラに「わしもまた来るけん」と安直に約束してしまう優しさと弱さ。これらのシーンでいちいち、善住坊の庶民ぷりといいますか、あとの2人に比べるとスケールが小さいんだけど、わかるわかるって頷く共感っていいますか、その、最後には笑うしかないって善住坊の笑顔が切なくて愛おしくて、現実にこの3人いたら、わしは間違いなく善住坊にすっ転ぶなと思ったわけでした。
だから、3人の中で善住坊を選んだノーラは天晴れであり、男を見る目があるなとも思い、逆にいちばん危うい気もするし、最後は処刑されちゃったわけなんですけど、最後まできっと善住坊は好きなキャラであるんだろうと思ったりしたのでした。
3人の中で善住坊だけが唯一、歴史上の人物でないというポイントも高いかも。

一方、堺では美緒が兼久と結婚させられます。そうか、そういう展開だったか。忘れてましたわ。しかし、兼久は「生涯、兄という以上の感情は持たない」と梢ちゃんに言い訳っちゅうか、本音も半分あるんだろうけど、何かこういうシチュエーションで言われても真剣みが薄いっていうか。おまえ、美緒よりも梢のが好きなだけだろうとか、思ったりしなかったり。この人もそれなりに気の毒ではあるのでしょうが、あんまり同情できないのは、それでも親父の傘から逃げない、抜けないという、あくまでも反抗止まりな点でしょうな。

で、気の毒なのは美緒で、すっかり腑抜けになってしまいます。しかも、前回(前々回だっけ)求婚した小西くんは、美緒の頼みを蹴ったとか。うーん、美緒の頼みを聞きやすくするために求婚したんじゃなくて、単に美緒が好きになっただけだったのか。腑抜けめ。
モニカがよよと嘆くのは、実は小西くんが好きだったからでしょうか? うーん、もうちょっといい男を好きになれよ。こんなおぼっちゃんでなく。五右衛門にしろとは言わないからさ。

でも、死んだと思われていた助左たちが次回では帰国できそうです。五右衛門は宗久の命令を果たせなかったし、善住坊は命が危ないし、波乱はありそうですが、美緒は復活しそうですね。助左のこの時代の人間とは思えない奥手ぶりも一歩進むか?(←なんてお下品)

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第9話 交易事始

マリキットの父はその家族を倭寇に殺されており、日本人を激しく憎んでいた。しかし、助左たちを庇うマリキットにうたれてか、助左たちはむち打ちで追放されるだけで済む。マリキットと侍女のノーラに助けられながら、暮らし始めた助左と善住坊、そこで市が開かれていることを知り、何とか交易しようと試行錯誤する。そんな時、五右衛門とハギビスがやってきた。ハギビスからこの島が呂宋島であることを知った助左だが、堺に帰りたいという強い思いは打ち消せなかった。

助左たちだけでなく、堺の様子も描かれてます。信長が四面楚歌の状態になって、敵と和解していったり、前回、美緒が助けを求めた小西弥九郎行長が、美緒に結婚を申し込んだり、いろいろと動きがあります。

で、助左は堺に戻りたいけど戻れない、難破してからどれだけ経ったのかわからないと動揺を見せます。これは、逆にノーラといい感じになってる善住坊とは対照的でして、いつも前向きで、呂宋島に来てからも諦めるということを知らなかった助左が初めて見せる弱みでもあります。きっと、助左はそれだけ善住坊に気を許していたんだろうなぁとほのぼのしちゃうシーンです。そうは言っても、翌日からはマリキットの父ちゃんに睨まれても、マリキットとノーラに言葉を習いつつ、笑いつつ、商売する助左になるんですが、常に前向きで庶民の逞しさとしたたかさを見せて、この「黄金の日日」を引っ張っていった助左が見せた弱さというのはここだけなんじゃないかな〜と思うのが新鮮で良いのです。
逆に、助左に対して、あんまり自分を持たない、流されキャラの善住坊は、たぶん、このまま呂宋島にいても、幸せな一生を送れたんじゃないかと思いました。2人を待つ結末を思うと、皮肉な話ではありますが。

そして、やっと合流した五右衛門、助左たちと一緒に暮らすでなし、ニワトリを盗んだり、相変わらず逞しいです。ふてぶてしいと言った方が正しいです。でも、まだ宗久の命令を引きずっていたのか、善住坊を狙撃し、囚われることに。

マリキットちゃん、父親の咎めもなんのその、逞しく、助左たちを助けます。言葉は通じませんが、心は通じるのが彼女のすごいところ、助左たちには誰よりも頼もしい援軍って感じですか。ノーラさんは上では侍女と書きましたが、実は不明です。たぶん、マリキットが長の娘なんで、侍女とか乳母とかだと思うんですが、あんまり長に媚びてないのがいい感じ。善住坊にもウィンクしちゃったり、洗濯してあげたり、いい世話女房になってくれそうな。

前回、伏線か?と書いたハギビスは、そんなことはありませんでしたが、人質を逃がした罪を問われて、五右衛門に助けられ、呂宋島へ。余計、わざと逃がした印象があり、疑問な行動ですが、その後、助左の看病の甲斐あって、復帰します。で、日本語がしゃべれることが判明、そのままいてくれたら、ありがたい通訳になったろうに、彼にはもっと大きな目標がありました。助左たちも巻き込まれた部族対立をなくすことです。そのためにマニラでは異国に負けたと言ってるハギビス、なかなかスケールの大きな人物です。そして、その目標のために助左たちの元を去ります。この後、助左が商人になった時に、ハギビスが統一の長になって…なんて展開があったら助左も嬉しいだろうなぁと思いますが、そこらへんの展開は覚えてません。ただ、そういう大きなことを考えてる人なので、助左たちのことはともかく、マリキットを人質にとる、という策には反対だったのかもしれず、それで逃がしてくれたのかもしれません。
助左たちに家を造ることも許してくれないマリキットのお父さんに比べると、ハギビスの大人物なところは、是非、今後、再登場を望みたいものであります。
ま、お父さんの気持ちもわからんでもありませんが、殺したの助左たちじゃないんだしなぁとか思ってしまいますけど、これは現代の戦争責任とかも絡んで、難しい問題でしょうね。

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