信長一周忌の法要を済ませた秀吉は大坂に巨大な城の建設と、商人の町を築く計画を小西行長と石田三成に語る。大坂を日本一の商いの町にするために、堺の商人を大坂に呼び寄せようというのだ。早速、商人たちが動き始めるが、これを狙って野盗となった五右衛門が襲いかかる。小西行長を通じての秀吉の誘いを断った助左は、堺に呂宋の品を商う店を開くが、最初の客は美緒であった。そして秀吉に呂宋の話をするため、大坂に向かった助左を、それとは知らぬ五右衛門が狙っていた。
五右衛門復活〜! 目の保養がなかったので万々歳です。凄みが出て、すっかり情け容赦のない悪役になってますが、相変わらず格好いいです。今回は緊迫するところで「続く」になってしまいました。助左と再会して、五右衛門どーするんでしょ?
美緒は今井に帰りました。帰ったら、兼久がいやがんの。いや、帰るなら、もっと早く帰ってろよ! と言っても、美緒のことですから、梢ちゃんが乳飲み子を残して死んだと知ったところで帰る決意は固めてしまったでしょうが、そんな美緒だからこそ、助左が「帰れ」と言ったのは許しがたいと思うわけなのでした。きぃ〜ッ!
で、兼久、相変わらず、お仲間とつるんでまして、帰るには帰ったけど、今井の商売をやろうって気はさらさらないようです。で、父親が信長に身代を賭けたように、こっちは家康に賭けるそうです。なんだかんだいって似た者親子です。いや、もう好きにしろっていうか。いっそ、美緒を離縁するとかぐらいすればいいのに。
で、ちゃっかり日本に戻ってきた彦助、しのさんとくっついて夫婦になったそうです。どうやら、そのまま今井に戻るみたいです。まぁ、所帯を持ったんで、彦助も前に今井を裏切りましたが、そうそう軽薄な真似はしないでしょうが、やっぱし美緒が気の毒っす。前回、雷嫌いの助左が、雷が来るってんで、ふんどしいっちょになってマストに自分を縛りつけさせますが、そこへやってきた美緒、嵐の中で助左の縄をとき、揺れる船の上ですんで、抱き合ってしまいます。酷だよ、助左。美緒の気持ちに気づいているだろうし、自分が美緒を好きだって自覚もあるようですが、一線は踏み越えてない模様。やれ、やっちまえ! 美緒が求めてるのがわからんのか!(←まぁ、お下劣)と思って嵐の中のラブシーンを見てたんですけど。
でも、助左、今回も美緒を見送るのみです。結局、この2人、最終回までこの調子だし。
そして、ついに秀吉が「もう堺は要らん」と言い出しました。前に助左が「堺に大名は要らない」と言ってたので、それを根に持ってる模様です。しかし、小西行長、秀吉に取り立てられて大名になったとはいえ、元は堺の商人です。そんなにへこへこ言うこと聞いてもいいのかよ。
同じキリシタンでも、高山右近のがもうちょっと潔いです。信長の位牌に焼香しなかったってんで、一周忌の法要も出ないそうです。安土のセミナリオも、高槻に移そうと言い出しますので、この人はキリシタンの理想を貫こうとしてるんだなぁって感じです。
ところで、助左、安土のセミナリオで信長に会った時の回想をします。少年たちの歌う賛美歌(と思われる)を信長が微笑みながら聞いていたというのです。高橋さんの信長もこれで見納めかと思います。右近に曰く「南蛮を目指していた」という信長、助左、右近。しかし、信長の不慮の死で、日本はそういう状態ではなくなってしまい、助左は日本を離れることになるわけですから、しみじみ、近代化から遅れたのだなぁという気もしますし、その分、200年以上の平和を享受したわけでもあるのですから、どちらが良かったのかはわかりますまい。
ただ、信長の滅多に見られない表情は、高橋さん演ずるところの信長の本質、知的さを表しているように思い、あまりこういう演じられ方がないように思えるだけに、無二の信長として、得難い存在感だなぁ〜と思いました。
[0回]