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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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第38話 大勝負

呂宋の壺を持ち帰った助左右衛門は利休を訪ね、目利きを頼む。この壺を1満貫と値をつけて、秀吉や諸大名に買わせようという魂胆だ。堺の自由貿易を守るためというその案に乗った利休は、早速、壺を買い、己の命の値段も含めて5千貫だと秀吉に告げ、名器しじゅっそくの壺にも負けず劣らぬ壺だと言う。これを受けた秀吉は諸大名を集めて壺を売る場所を提供するが、5千貫を割った時、1個でも壺が売れ残った時は利休に切腹を迫る。果たして、壺は1個1満貫で売れた。しかも安国寺恵瓊より船ごと海賊を買えと相談された助左右衛門は、1日にして大商船団の主となったのである。

助左、一世一代の大博打です。最初、呂宋の壺を見た美緒は、助左に引っ込めるよう言いますが、それが堺の自由貿易を守るためと聞き、利休は命がけで乗ります。ここらへんの懐の広さが利休のええところです。対する秀吉の小物っぷりが情けないというか、下手に権力持ってるから、始末に負えないっていうか。
しかも、これに安国寺恵瓊という、一癖ある坊主が乗ります。この人、かつて、宗久に「信長は長くない。次は秀吉」と予言した人で、伊予の領主だそうです。偉くなったんだな、そういや、毛利方についとったけど。世廻りがうまいっていうか。助左とか対照的な気もしますが。でも、「利休がしじゅっこくの壺にも劣らないと言ったんだから、1満貫以下で買っちゃいかん!」と言い出して、秀吉を慌てさせ、悠々とそれを遮り、「しじゅっこくの壺にも失礼だ」ってな論理を展開して、無理無理1満貫の値をつけてしまったのはこの人です。逆に、この人が言い出さねば、利休も助左も切腹となるところでした。で、このおっさん、壺に1満貫の価値もないことは承知の上で、助左に取引を持ちかけます。秀吉の海賊禁止令のせいで、領内の海賊がおまんまの食い上げなんだそうです。それを黙認してる領主ってのもどうかと思いますが、豪快っちゅうか、いい加減ちゅうか。かつて、大英帝国公認の海賊とかいたと思ったんで(ドレイクとかって名前だったような…)、それと同じようなものですな。他人の領地を荒らす分にはいいのか。で、そいつらが暇してるんで、助左に雇えというわけです。しかし、助左も伊達に太閤相手に大博打は打ってません。「手前の船には朱印状がないので海賊船になるが、それでもいいのか?」ってわけです。でも、坊さん、逆にこの回答が気に入ったようで(気に入ったという辺り、胡散臭いんだけど、ええキャラだと思います。神山繁さんの胡散臭さがまた良し。出番少ないけど、強烈な印象を残すキャラですね)、助左、労せずして水夫と船を手に入れてしまいました。
しかも、堺の助左の店でも水夫の応募が押せや押せやの大反響。五右衛門と一緒に部下たちが仕切っているのが何とも微笑ましいです。野盗だったのに、という話はこの際、なしです。助左にとっては窮地を助けてくれ、呂宋まで生死をともにした大事な仲間になったわけですし。
そして、ラスト、助左、今までの髪をオールバックにして、きっちりゆわえて、みだしなみもよくってスタイルをやめて、ちょっと海賊の頭っぽい格好をしてきました。似合わねぇ〜ッ! この人、きちんとした格好の方がええようです。
でも、その後ろに五右衛門が立って、助左の右腕って図は、とうとうこの時が来たのだ〜と思わず感動しちゃいます。そこに善住坊がいればなぁ( ´Д⊂ヽ 奇妙な縁で結ばれた3人の、理想的な姿って気もするんだよなぁ( ´Д⊂ヽ

ええ、前回までで、助左とはっきり対立を見せていた石田三成くんですが、今回の壺売りで最後に3個余った時に、思わず「わたしが買います」と言ってしまいます。たかが堺奉行の石田くんに3満貫はすさまじく高いようです。上の安国寺恵瓊が「たかだか2万石の領主に1満貫は痛い出費」と言わせてますんで、たぶん、1年分の給与なんてものじゃなさそうです。でも、売れ残ったら、助左も利休も切腹だってんで、思わず買うと言う石田くんに、かつての助左との友情を思い出しました。彼も彼なりに苦悩してるんだろうなと。
ただ、この残った3個の壺は、秀吉に「3個売れ残ったぞ」と言われて、利休が「本望です」と返しており、ここまできて、秀吉が1個も買わねってわけにはいかずに3個とも買いましたんで、石田くん、無理な出費をしないで済みました。
しかし、秀吉にとっては、ますます助左は目の上のたんこぶ、利休も何かへますれば、すぐにでも切腹させてやる〜てな人物にリストアップされたのは間違いなさそうです。

久々に小西隆佐、宇野重吉さんが登場だ〜!とはぁはぁして見ておりましたら、第1話で、松島の葉茶壺を当時の宗易が宗久に信長に渡せないかなと相談するシーンの再来でした。あの時も助左が背負ったんだよ(で、五右衛門が盗もうとしたんですよ)と聞かされて、感慨深げな利休でした。

さぁ、これで準備は整いました。助左右衛門、いよいよ太閤相手に戦いです! 個人的に助左が輝くのは前回からラストまでです(五右衛門釜ゆでの回を除く)。なんか、全編に渡って、主人公が格好良くなくても、他の魅力的なキャラで引っ張ってこれてもいいんじゃないか、大河、長いんだし、と思ったりしました。

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第37話 反逆

フロイスら伴天連は、秀吉の命令で国外追放になるはずだったが、命を懸けて日本に残ると言う。フロイスに「堺を守れ」と言われて堺に戻った助左右衛門は、堀が全て埋め立てられ、お仙が病に倒れたことを知る。追い打ちをかけるように、秀吉は陸には刀狩りを実施、海には朱印制度を広め、朱印状を持たない船を海賊船と見なすという。石田三成から朱印状を渡された助左右衛門は、その条件がマニラとの交易と言われ、朱印状を突き返す。しかし、海賊船となった助左右衛門の船には人足が集まらなくなってしまった。五右衛門の助けでアゴーの浜に船出した助左右衛門は、手に入れた壺に、かつて松島の茶壺を運んだことを思い出すのだった。

秀吉、回を追うごとにスケールが下がってます。五右衛門に曰く「おまえに永楽銭をくれた木下籐吉郎はもういない」わけですが、だんだん小物になるのはどうだ、秀吉? さて、今回は千利休に対して嫉妬心めらめらです。何でも自分が一番でなきゃ気がすまないというか、許せないというか。そんなけつの穴の狭い生き方をしていたら、息苦しくてしょうがないと思うんですが。
よんそくの茶壺という天下の名器を手に入れた秀吉、これに無理にでも値をつけろと利休に迫ります。で、利休がすでに失われた(本能寺の変で。そう考えると、信長、物持ちがいいですネ)松島の茶壺が1満貫(というのは、信長が堺に課した供出金2満貫から換算してるわけで、そんな値段で売ってるわけではないんですが)と同じくらい価値があるってんで、1満貫と値をつけたわけです。しかし、気に入らない秀吉(ていうか、利休の物言いが気に入らないのが見え見えなんですけど、周りがイエスマンばかりだと良くないんだが、どうも、秀吉は勘違いしてそーです。イエスマンを自分を支持してくれるいい人!ぐらいに考えてるくさいです。ぶっちゃけ、馬鹿です)はいちゃもんをつけ、実際にこれを1満貫で買う奴がいるかと言い出します。
しかし、利休、余裕しゃくしゃくで「自分が目利きをしたと言えば、1満貫で買ってくれる者はいるだろう」と答えます。これがまた癪の種なわけです。いや、天下1の茶人です。ぶっちゃけ、たきがはにもその壺が1満貫もするかと言われればちいともわからんわけですが、名人の言葉にはそれだけ重みがあって、あるもので、それが文化というものではないのかなと思います。まぁ、ブランドと言うのかもしれませんが。たきがは、ブランドって嫌いなんで、全然価値がわからんのですが。ただ、現在の利休の立場って、要するに人間国宝みたいなものですから、その筋を求める人にはいくら値をつけても惜しくないんだろうなってぐらいの理解はありますが、秀吉は理解しません。
で、茶道に興味のない長崎奉行を呼び出し、大判10枚(これが1枚いくらなのか、触れられておりませんが、1満貫ぐらいにはなるんでしょう、きっと)と壺とどっちが欲しいかと尋ねます。奉行は最初は金と言ってたんですが、1満貫の価値で、それをつけたのが利休だと知り、壺が欲しいと言い出します。や、これは完全に利休の勝ちです。驕りませんが、こういう態度がまた秀吉には癪の種のようです。

や、えらい長くなってしまいました。でも、鶴田浩二の存在感で、このシーン、なかなか緊迫感がありまして、おもしろかったんですわ。

さて、右近は流罪となり、助左、フロイスに会います(右近に会っても特に話すことはなかったみたいです)。この時、見張りの兵士に袖の下を握らせるあたり、助左も成長したなぁと思ったり… 何カガ違ウ…
日本を20日以内に出てけっていうのが秀吉のお達しですが、フロイスは日本のキリシタンを見捨てていけないから、残ると言います。しかも磔にされようと怖くないと言い切ります。うーん、助左、フロイスからも影響受けまくってますな。心情的には特に宗派はない助左のようですが(この時代としては珍しい気もしますが)、かなりキリシタンに味方したい気持ちは強そうです。あるいは虐げられた人に対してというか。その人たちの共通する敵は秀吉です。

しかし、助左も堺に戻り、ついに堀が埋められたこと、お仙が病に倒れたことを知ります。掘っ立て小屋で寝てるお仙。五右衛門が面倒診てるみたいです。なんだかんだ言っていい人です、五右衛門。しかも、彼ははっきりと秀吉が堺の敵だと言い切ります。助左にもわかってるはずです。
で、朱印状を突っ返す助左。三成に受け取れと言われますが、たとえ海賊船扱いされようと自分がアゴーの浜と交易することは誰にも止められないし、1人でだって船を動かしてみせると宣言します。一応、水夫も探してたけどな。ただ、堺も堀を埋められたってんで、水夫たちが長崎とかに行ってしまったり、何しろ助左の船は海賊船ですんで、誰も受けてくれません。
途方にくれる助左を助けたのはまたしても五右衛門とその一党。ぶっちゃけ、野盗なんですが、五右衛門の号令一下、どこにでも行くという気構えといい、いざとなったら、軍船も相手にしなきゃいけないやばさといい、何とも頼もしい味方です。
そして、助左、初めて船を持った時(この船も秀吉と交換したんでした)からずっと掲げてきた旗を降ろします。「海賊に旗は要らない」そうです。おお〜 初めて助左が格好良く見えた! しかも、慣例で船は夜に出航しないってのを破って出かけます。お仙が見送りにきます。助左も五右衛門も半年は帰りません。心細いだろうなぁ、お仙ちゃん。

で、アゴーの浜に行って、品を交換して帰り足。展開はやっ! マリキットやノーラはどこにいたんだ? マリキットってハギビスの奥さんになったんだけど、かなり色っぽくなったんじゃ? という期待はさておき、五右衛門の部下たちは基本的に陸の人なんで、荷物を落っことすそうです。まぁ、いろいろと大変でしょうな。酔ったりしそうだし。でも、利休が壺を修復したら、3倍の値段で売れたとか。いや〜、それが相場ってものなんでしょう。馬鹿馬鹿しい気もするけど。
その時、助左、何か思いついたようです。この壺で豪商に成り上がった助左、いよいよ商人としてのスケールを大きくさせてきました。
家康に尻尾振るだけが能の宗薫とは偉い違いです。

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第36話 伴天連追放

助左右衛門の船は大坂に連行され、秀吉と小西行長が乗り込んでくるが、自刃しかねない美緒に、秀吉は帰り、美緒は千利休のもとに送られる。助左右衛門の船が呂宋にいる頃、堺奉行の石田三成は堺の堀を埋め立てる。そして、秀吉は九州攻めの延長でついに大陸を視野に入れ、その先鋒に朝鮮半島を選ぶ。だが、逗留先の筑前のはこ崎で、秀吉はいきなりキリシタンを禁教とし、伴天連追放を言い渡す。呂宋から帰った助左右衛門は、この仕打ちについに秀吉と対決する決意を固めるのだった。

美緒への仕打ちで固めない辺りが唐変木の由来です。いや、助左、好きだけどね。善住坊と五右衛門のがもっと好きってだけでして。しかも、呂宋から帰って長崎沖を経由した時、助左の船は海賊と間違えられてしまいます。石田三成がはこ崎にいたんですぐに牢から出してもらって良かったです。しかし、助左、三成が前回「裏切るとは思わなかった」とつぶやいているのを聞いてませんので、わりと安易に人の善意に頼ってます。いや、逆なら助左はきっと何も言わんと助けるのですが、そういう奴なのですが、世の人が全員、そういう善人ばかりじゃないんだよ、助左、と言いたくなります。ちゅうか、善住坊は助左に輪をかけてお人好しで、五右衛門一人がもうちっと世を知ってた感じもしますが、いかんせん、挑んだのが太閤ってのが相手が悪かったな〜と。しかし、五右衛門が助左の右腕になってくれてたら、これ以上ない味方だった気もしなくもありませんけど。
で、その調子で秀吉も信じてる助左、自分たちを捕えた長崎屋に「今度からはマニラに行って、秀吉の呂宋侵攻を手伝え」とか言われても、まだ秀吉が言ったと信じてません。うーん、人を信じるのも美しいと思いますが、信じすぎるのもどうかなぁ。駆け引きができねっちゅうか。いいんだけどな、そういう奴だし。
では助左は何で秀吉を見限ったかというと、ついに伴天連追放を言い出したからです。そのことを小西行長から聞いた助左は、秀吉に会う必要はないと言い、何と、表では信仰を捨てたと言う行長を「卑怯だ」と言い捨てます。しかも「本当に恐れるものは同時に敬うものではないか」といきなり哲学的なことを言い出しちゃいます。例として伴天連とか、アゴーの浜の子どもたちを上げます。うーん、助左の高尚な気持ちはわかったんだけど、現実問題、首をはねるのも意のままにするような秀吉の前でも同じこと言えっか? 信長にも言えたか? 助左が今まで割と正直で見逃されてきたのは、それが彼ら権力者にとって、まだまだ可愛い意見だったからで、いよいよ「目障りな奴め」と秀吉が言い出してますんで、もう前のようには見逃してもらえないと思うぞ。助左、首をはねられるとわかってても言えるか、それ? でも、助左って言っちゃいそうな気がします。無鉄砲ですが、真っ直ぐです。世渡り下手とも言いますが、それはそれで好ましいというか… 頑張れ、助左右衛門!

さて、助左と利休を「変わらない」と書きましたが、もう1人いました。高山右近です。行長が表面上は信仰を捨てたのに対し、なんと「地位も財産も未練はない。ただ自分の心に従わないのは耐えられない」と三成に言って、キリシタンを捨てないと言うのです。流刑で済めばいいが… 殺されるのは徳川になってからだったかな〜? かつては信長に「自分のもとに来るか、伴天連たちを見殺しにするか」という選択を迫られて降った右近です。秀吉の勧告なんか屁でもないって感じなのでしょう(そんな下品なことは言いそうにありませんが)。そういう点では、清々しいぐらいに潔いです。最初の印象から変わってないです。

秀吉の心変わりを実感し、対立することを決めた助左。男っぽいぜ、ぴゅーぴゅーと歓声を送ってやりたいところなんですが、しかし、彼が頼みにする堺の堀はもうないんだぜ、助左…

で、今回、久々にお仙ちゃんが登場です。彼女が船に住んでるのは知ってましたが、まさか、あそこまで堀だったとは思いませんでした。で、堀をつぶすのをやめるよう懇願するお仙ちゃんを「逆らう者は死罪」ってんで、人足が攻めますが、そこを五右衛門、助けに入ります。ぴゅーぴゅーv しかも、孤軍奮闘かと思いきや、しっかり手下を連れてきている辺り、なかなか策士です。こうして、五右衛門は五右衛門なりに秀吉への敵意を固めるわけです。

相変わらず緊張感がないっていうか、家康いるからいいもんていうかな宗薫、お友達の山上宗二(若い頃から馬鹿騒ぎしてつるんでる)に桔梗をどうだとまで言い始めます。山上もまんざらでもないようですが、そんなおっさん、桔梗が嫌だと思うんだが… 桔梗が今井に行って幸せなわけはありませんから、とっとと出た方がいいと思うんですが、美緒がいなくなっちゃって「いつでも出ていっていい」と言われたものの、小太郎の面倒をみる桔梗。なんとも女性を大事にしないうちですネ。

DVDもいよいよ第6巻に入ります。助左や五右衛門、美緒、千利休らがどう秀吉と戦っていくのか、興味深い展開です。今回のラストで秀吉が怒って何か投げつけてるのは、助左が来ないと言ったからじゃないかと思うんですが。それにしても、そもそもキリシタン禁止を言い始めたのが、呼び出した女たちが全員キリシタンで、「ゼウスの教えに反するから秀吉とは寝たくない」って言われたのに腹を立てたってことになってますが史実なんでしょうか? みみっちすぎるぜ、それは… こうしてますます秀吉は醜悪になっていきます。
思うに、信長が人気あるのって、絶頂期に殺されたからだよな〜 信長が年取ってどういう老醜をさらしたか、誰も見てないから、きっと夢を持てるんだろうな〜
そう言うたきがはは権力者に夢を持ったことはありません。ええ。

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第35話 陰謀

五右衛門から美緒に引き合わされた助左右衛門は、事情を知って千利休に助けを求め、美緒を翌年の秋まで匿ってもらい、呂宋に逃そうとする。美緒は、堺の会合衆を始め、秀吉の部下も追っていた。助左右衛門は秀吉から、大坂の町を救った褒美に、大名にならないかと誘われるが、これを断り、小西行長から千石船を与えられる。そんな頃、家康がついに上洛し、秀吉の軍門に降る。また、堺の代官所が出火し、松井友閑に変わって、石田三成が代官となった。そして秋、ついに助左右衛門が呂宋に出発する時が来、美緒も同行するが、三成に見つかって、その知らせは秀吉にも伝わり、助左右衛門の船を大坂よりの軍船が追いかけてくるのだった。

千利休に秀吉、「本当にほしいのは美緒ではないだろう」と言われてます。半分くらいは本当のようです。まぁ、美緒を餌に、堺の堀を埋める口実を作り出すことが狙いというのがもう半分、で、堺の代官所の出火もそれに利用されて、さらに宗薫のせいにされております。宗薫、呑気に火事見物などしとりますが、ピンチです。
しかし、秀吉としては、再三の伺候を断った助左右衛門にいよいよ敵意を燃やしつつあるようで、美緒と助左右衛門が呂宋に逃げるのを見逃す気もないようです。しかも、ここに来て、気のいい武将だった三成もすっかり豹変、「助左、おまえが裏切るとは思わなかったぞ」とかつぶやいているのを見るに、出会った頃の面影はありません。助左右衛門に甘い顔してたのも、味方だと思っていたからだったようです。まぁ、出世競争の激しそうな秀吉の近事をずっと務めてる三成ですんで、猜疑心も強くなきゃやってらんないってこともあるんでしょうけど、それにしてもここまで変わっていたのかと思うと、ちょっと驚きです。

で、三成から報告がいって、秀吉、助左右衛門を船ごと引き止めると利休に宣言します。追いかけられたところで次回に続く〜

さて、前回、美緒を五右衛門がさらったわけですが、助左右衛門、彼女を匿うことにします。いや、もしかしたら、今井家に返すかも〜とか思ってたんですけど、事情が事情だけに、とうとう助左右衛門も思い切ったようです。良かった良かった。で、千利休に「堺を守ってくれ」と言われたってんで、利休に美緒を匿ってとお願いします。なかなか知能犯ですかな。しかし、最後の最後で三成の間者に見つけられちゃうあたり、やっぱりお間抜けな助左右衛門です…
で、千利休の話から、まだ堺の会合衆の一員であることが判明。堺に住んでなくても、商人でなくてもなれるものなんですね、会合衆って。こりゃ、助左右衛門が会合衆になることは永久になさそうな予感です。

ところで、久々に、というか9年ぶりに登場のモニカちゃん、の幻に苦しむ五右衛門。この展開、どういう伏線? 五右衛門がいまだにモニカのことを忘れられないってこと? そのために美緒を助けたってこと? ちょっとよくわからんシーンです。何でモニカがいまさら? 五右衛門がいまだに妻帯してないってだけではいかんのか? 後で何か意味を持ってくるのか? 五右衛門の良心ってことか?
そんな五右衛門ですが、秀吉の黄金の茶室を盗む気は満々です。助左右衛門と一緒にいる時は昔の五右衛門ですが、野盗の頭になった五右衛門には凄みがあります。今は無理だけどそのうちに、と誓う五右衛門。どうやら秀吉は嫌いのようです。まぁ、見てると秀吉、品ないしな。権力欲も強すぎるし。しかし、信長が生きていたら、ほぼ同じルートを辿ったような気もしますんで、秀吉1人を責めるのもどうかって気もしますが、信長には気品があったってこと? 五右衛門にゃ関係ないわな。

しかし、五右衛門の配下に、おねえ言葉っぽいので話すおっさんがいるのですが、あんまりおかまっぽくもないし… まぁ、色んなキャラがいるってことだな!

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第34話 大洪水

助左右衛門は堺に戻ってきたが、無一文のため、1からやり直す。それを見た桔梗は美緒に助けを求め、今井家に行く代わりに50貫の融資をしてもらうが、美緒はその金を小西行長を通じて渡してもらう。助左右衛門は納屋を抵当に行長から船を借りていたが、一緒に50貫も渡される。同じ頃、秀吉が美緒を呼びつけ、宗薫はこれを「己の名代として行け」とごまかすが、美緒は行長から真相を知り、宗薫とも今井とも決別する決意を固める。しかし、美緒が大坂に向けて出発した日、大坂は大雨に見舞われており、美緒の輿は大坂に着けなかったばかりか、五右衛門にさらわれてしまったが、助左右衛門は大坂の町を守るべく、己の米俵を土嚢代わりに積み上げるのだった。

ついに宗薫に「あなたとは兄妹でも夫婦でもない」と啖呵を切っちゃう美緒がいいです。宗薫は美緒に静岡に逃げろと言いますが、それを断っての啖呵です。正直、すぐに「逃げろ」とか言うのは、宗薫のいまだに抜けない坊ちゃんとしたところであり、家康の力を当て込んでいるのが見え見えでかっちょわるいです。
美緒をあっさり秀吉に渡すかと思っていたので抵抗するのは意外でしたが、これは単に秀吉の思い通りになるのがいやってだけの意地で、それほど美緒のことが大事なわけではないのだと思います。しかし、宗薫のばやい、惚れた女でも決して身体を張って庇ってくれそうにはありません。そういうところが情けないっちゅうか、しょうもないっちゅうか。

一方、助左右衛門の店に顔を出す五右衛門、桔梗が女房だと思い込んでいるので優しいです。これは自分がモニカを死なせたって負い目があるからでしょうか? しかも、桔梗から美緒が秀吉に懸想されて大坂へと言われると、手下の野盗を集めて美緒をさらいます。当然、助左右衛門に渡すつもりなんでしょうが、助左右衛門、受け取るのだろうか? いや、唐変木だし。阿呆だし… 次回以降、波乱の展開が予想されますネ。

で助左右衛門、船はまた手に入れなくちゃいけないし、船長として亡くなった水夫の遺族に金は払わなきゃならないし、かなりの借金をしてるようです。一生面倒見るという掟は、先日倒産したGMとちょっと似てて、まぁ、生命保険も何もない時代には、そういう相互互助が大切だったんだろうけど、半端に責任者になることもできないのだなぁと思いました。今時の会社経営者なんてもっとのーてんきな気がします。もうちょっと、この時代の船長の爪のアカでも煎じて飲んでもらいたいです。
それで行長に船を借りた助左右衛門は、米問屋として大坂へ向かいますが、折悪しく、大雨に巻き込まれます。しかも、淀川の堤防に積み上げる土嚢が足りないってんで、全財産の米を投げ出して守ります。こういうところは侠気あるんだけどなぁ、助左。思わずテーマ曲も高らかにかかるほど(そう言えば、オープニング以外でかかったの聞いた覚えがないんですが)、盛り上がるシーンです。ま、後先考えず、自分の利益とかそっちのけでこういう働きができる助左右衛門だから、宗易といい、秀吉といい、石田三成とか小西行長とか高山右近とか、お歴々に可愛がられるんだろうなぁと思いました。

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