堺に戻った助左、五右衛門、善住坊の3人。しかし、信長狙撃犯の善住坊のことは、もはや織田家にも知られており、助左と五右衛門は宗久にも善住坊を死んだことにしなければならなくなり、お仙にかくまってもらう。トンド族にもらった珊瑚珠を美緒に贈った助左だったが、兼久に目をつけられて納屋番に戻されてしまい、宗久は乗り気になった呂宋島との交易も、肝心の船長たちに断られて失意の日々を送ることになる。そんな時、助左は色町で1人の女性を助ける。木下籐吉郎の正妻ねねである。彼女との出会いが、助左の運命を大きく変えていくのだった。
伸びやかな呂宋島に比べて、堺ではけっこう狭苦しいです。街というより、人間がです。善住坊はお仙に匿われて隠れてなければならず、助左も五右衛門も九死に一生を得たというのに、前の役目に戻された感じです。特に助左なんか、心配どおり兼久に納屋番に戻されたものですから、らしくなく、酒なんかかっくらって、色町をうろつく有様です。善住坊にまで元気がないと心配されてしまいます。
でも、ここでねねを助けるわけですから、運命は助左に味方してます。船長とか、今井の奉公人とか兼久がどんなに意地悪しても、助左を再び呂宋に導く道はちゃんとあるのです。ま、そこらへんの障害が呂宋島に戻るのに10年ということなんでしょう。
五右衛門は再度、モニカに目をつけます。実は堺でも豪商の娘だそうで、いつだったか、織田家の代官と話したシーンに宗久と一緒に出てきてたような… で、いつかものにすると助左に宣言した矢先、教会建設の事故で五右衛門はモニカを助けることに。何か、こっちも狙いどおりです。今までのアウト・オブ・眼中から、いきなり命の恩人に昇格ですから、後は世間知らずのお嬢様をいかにものにするか、ゴーゴー五右衛門!(←お下劣)
あ、奥手の助左がって話をしましたが、珊瑚珠を美緒に渡すあたり、それなりの自覚はあるようです。良かった良かった。美緒も、助左たちが無事だったことを知り、嬉しそうですし。でも、自分は堂々と梢と浮気してるくせに、助左に目をつける兼久、けつの穴が小さいです。時代的には正当なんでしょうが、このけつの穴の小ささが、わしが兼久を嫌いな理由です。
それ以外はあんまり話が動きません。ただ、次回以降へ向けて、いろいろな布石を打っているという感じの回でした。
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