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東篠仁著。マンガ図書館Z。全4巻。

日本で五指に入る詩浄院財閥のお嬢様サラサと彼女に仕える執事・衛藤、サラサの護衛を務めるフットマン(召使い)らの日常というか、箱入りなお嬢様のサラサの世間とのズレと彼女に輪をかけたようなズレっぷりを見せる執事とのギャグと見せかけて、20歳になったら顔も知らない相手と政略結婚を決められたサラサと衛藤、フットマンらのタイトルどおりのさまざまな「闘い」を描いた人情漫画。

最初はサラサと衛藤の天然ぷりに「しょうがないなぁ」と苦笑いしつつ、サラサの上記のような事情やその生い立ちと衛藤との出会い、フットマンたちとの触れあい、さらには母の遺言どおり「世間を見るべき」との思いから始める1週間ほどの短期バイト先での一般民衆との触れあいなどを読んでいくうちに、天然に見えていたサラサの行動や考え方が彼女なりの価値観の上に築かれていることがわかっていき、いつの間にかサラサや衛藤を応援したくなってくる不思議な漫画です。

掲載誌が「漫画ゴラク」とマイナーな青年誌だったことが災いしてか、まるで聞いたこともないタイトルでしたが、中身は正当な人情派で、サラサの成長なんか頼もしかったりします。

全4巻と短めですし、終わり方が典型的な打ち切り(俺たちの戦いはこれからだ!的な)ですが、ここで終わらせておくのが美しいのかも。「藤山寛美みたいな」という感想を見ましたが、まぁ、そんな感じのおもしろさでした。

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中沢啓治、池田理代子、川崎のぼる、水木しげる、梅本さちお(原作:福本和也)、比嘉慂著。金の星社刊。

タイトルのとおり、沖縄戦と原爆投下を扱った短編漫画を集めた本ですが、正直、沖縄戦の漫画のレベルがちょっと低いかも…。

収録作品は「赤とんぼの歌(中沢啓治)」、「真理子(池田理代子)」、「黙祷 初枝〜その夏・8月9日〜(川崎のぼる)」、「沖縄に散る〜ひめゆり部隊哀歌〜(水木しげる)」、「ああ沖縄健児隊(梅本さちお/原作・福本和也)」、「ワラビムヌガタイ〜子どもが語る〜(比嘉慂)」です。
タイトルで見ればわかりますが、「黙祷」までが原爆物、以降が沖縄戦です。

中沢啓治さんの「赤とんぼの歌」は、ちんどん屋のおじさんが、もろに「はだしのゲン」の平山さん(隆太たちの親代わりの元新聞記者)でしたが、おじさんがなぜ、「赤とんぼ」だけを吹き続けるのかというエピソードは相変わらず強烈な反戦のメッセージの籠もったものでした。

池田理代子さんもこんな漫画描いていたんだなぁ!と驚きましたが、かつては夏になるとたいがいの週刊誌・月刊誌は戦争の漫画の特集で、けっこう名だたる漫画家が描いとったもんだと思いますと、その流れに乗っかったのかもしれません。ごく平凡な少女・真理子が、原爆症で亡くなる同級生や家庭教師との出会いと別れを通じて、反戦サークルに名をつらねていく過程はありがちっちゃありがちでしたがうまかったです。

そして「いなかっぺ大将」や「巨人の星」の川崎のぼるさんもこんな反戦漫画描いていたんですね。内容はもろに「生ましめんかな」の世界でして、あちらは子どもを生まれさせようとするのに対し、こちらは母を失った赤子に、被曝し、自らの子を失った母親たちがまるで自分の命と引き換えにするかのように乳をやって死んでいくというエピソードが綴られてまして、これが主人公の刑事さんの無骨さと相まっていちばん印象に深かったです。
もうね、タイトルとか見てるから8月9日といったらナガサキだなというのはピンと来るんですよ。でも、そこから引っ張って、どうして父一人娘一人の刑事さんが8月9日に黙祷を捧げることにこだわるのかを「生ましめんかな」的エピソードにつなげた手腕がお見事でした。

で、ここからテーマが沖縄戦に移るわけなんですが、正直、最後の「ワラビムヌガタイ」以外はいまいちでした。水木しげるさんは「劇画ヒトラー」とか戦記漫画描いていたけど、ひめゆり学徒隊を描くにはちょっと資料不足というか下調べ足りないんじゃねぇかなぁと思いました。その前に「水筒」読んでたからなんですが。あと、この人のタッチだと少女は無理がある…

「ああ沖縄健児隊」も「沖縄健児隊の最後」読んだ後だと、突っ込みどころが多すぎじゃないかと思っちゃいました。原作者の経歴見たら、戦記物は書いてるようですが、沖縄戦は素人っぽいですね。あと戦記物は兵隊が主役だろうけど、沖縄健児隊は民間人ですからね。ちょっと一緒に並べてほしくないレベル。

「ワラビムヌガタイ〜子どもが語る〜」は著者の名前から察するとおり沖縄の方でして、宮古島に駐留した日本軍と住民との衝突とか葛藤なんかを描いていて、そりゃあ日本軍にだってまともな奴はいただろうけど(部下の罪をかぶってとか)、やっぱりそうじゃない奴の方が多かったろうし、そもそも上層部が屑ばっかりなんだから住民殺しても屁とも思わないよねぇというエピソードを少年の目を通して描いていて、そこが良かったです。

思うに原爆と沖縄戦とでこれだけレベルに差があるのは、著者の力量というより、被害者に徹せられる原爆と、加害者でもあり被害者でもある沖縄戦という違いも大きいのだろうと思います。加害者としての側面をどこまで描くか、その責任をどこまで追及するか、そういうものが見えてこないと薄っぺらな話になってしまうのではないかと思うのです。まぁ、逆に礼賛に走られても困るんだけど…

興味深い題材ではありますが、是非にとお薦めもしません。

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比嘉富子原作。みやうち沙矢作画。別冊少女フレンドコミックス刊。

沖縄戦であまりに有名な白旗を掲げて米軍に投降した幼い少女の実話の漫画化です。

作画のみやうち沙矢さんは漫画図書館Zで「永遠のウィズ」という盲導犬とパピーウォーカーとなった少女との話とか、「キミノココロボクノココロ」というドッグセラピストの少年・少女と犬たちの話を描かれてまして、実は、たきがはが涙腺を絞られまくった(動物物には弱いから)作者さんだったので、絵を見た瞬間にあれ?と思い、最後の既刊の紹介でああ!と納得しました。上記2作に比べると絵が上手くなってます。巻末の体当たりな取材漫画も素直におもしろかったです。

しかしこの話の何が凄いと言って、6才の少女が父親の教えに従い、「自分で考えて行動しろ」を実行したことじゃないでしょうか。あの当時の沖縄で、いったいどれだけの人がそんなことをしていたのか、我が身をあの場所に置いてみても、果たしてそんなことができただろうかと思います。
だからこそ、彼女は生き延び、2人のお姉さんと再会することができたのではないかと思うのです。
そう、彼女は単に幸運なわけではなかった。生き延びるべくして生き延びたのだと思います。

それだけに味方さえ平気で殺す日本軍を恐れて、両手両足を失った老人と、視力を失ったその妻女のもとに身を寄せることを、きっかけは偶然とはいえ、厭わなかったのだろう。だから、後半の老夫婦とのやりとりが心を打つのです。
また彼女一人だけを投降させ、自分たちは洞窟で誰にも知られずに死を迎えようとするお二人には、かなうものならば穏やかなる死を迎えてほしいと願わざるを得ません。

絵柄はばりばりの少女漫画タッチで、読む人を選びそうですが、是非、目を通してほしい傑作です。

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新里堅進著。ゲン・クリエイティブ刊。全2巻。

サブタイトルが「ひめゆり学徒隊戦記」となっているように、ひめゆり学徒隊を描いた新里堅進さんの漫画です。タイトルの水筒は沖縄県平和祈念資料館に飾られている生徒さんの遺品で、当時の水がまだ入ったまま展示されている、というシチュエーションになっていますが、そう言えば、誰の水筒だったか描いてなかったですね。

ひめゆり学徒隊のことを、主に教師の一人の視点で描いてますが、「シュガーローフの戦い」に比べて絵が若い感じがしました。

卒業を前にして学徒隊として戦場に放り込まれ、南風原陸軍病院壕での奮闘、摩文仁への敗走、無責任な解散命令を出され、各個撃破という最悪の形で迎える死ときて、最後まで生き延びた学徒隊を描きますが、わしはラスト、死を選ぶよりも生きて皆のことを伝えねばという使命感で生き延びた学徒隊の目の前で、泣きじゃくる幼児を「Don't cry」と言いながら泣いて抱き上げた米兵の姿に妙に感動してしまいました。それまでは彼女たちにとっても沖縄の人びとにとっても日本軍の主張する「鬼畜米英」が、自分たちと同じ人間だったのだと理解するのにこれほどわかりやすい構図もないと思いまして。

だから思うのですよ。軍隊なんかいなければ沖縄は戦場にならなかったのだと。ならば、軍も基地もこの世界からなくさなければならないのだと。

新里さんの漫画は、わりとそういうメッセージ性は薄いところがあるんですが、はっきりと書いてもいいんじゃないかなぁと思います。事実を積み上げて、そこから何を読み取るかは読者次第というには、わしは日本人はあまりに幼いと思うのです。

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沖縄の固有種、からし菜を使った漬け物です。参考にしたレシピはこちら

あく抜きの手間がかかりますが、爽やかな辛味と匂いがたまりません。近所のスーパーで見かけては、せっせと買って漬けております。

沖縄の固有種だと島らっきょうというのもすこぶる美味いのですが、こちら、らっきょうを漬けてみた経験が蘇りまして、踏みだしづらくています。ただ、買うとかなり高いので(700、800円以上)、そのうちに痺れを切らさないとも限りませんが。

からし菜は比較的安く買えるのと、塩をまぶして重しをしたら、後は放っておける気楽さがはまってる理由。

青パパイヤ買った時は、いつまでも苦味が抜けなくて、最後は酒と醤油に漬けちゃったんですけど(たきがは家のお約束。酒か酢と醤油に漬けて不味い物はない)、もっと美味しい食べ方があったら知りたいなぁ。

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