タイトル見て、誰が「起死回生」なのかな〜と思ってましたが、たぶん、秀吉なんだろうなと。しかし、確かにピンチっちゃピンチに陥っておるようですが、「起死回生」ってほどのピンチに陥ってなかったような気もするんですけど。
織田家の跡目は信長の孫、三法師と決まった。柴田勝家と対立し、三法師を押した秀吉もまた、そのお目付役となり、権力を手に入れる。秀吉は助左に信長の葬儀を手伝えと命じるが、秋の風を待って、助左は呂宋へ渡る。だが、宗久が呂宋に着いていないことをしった助左は、美緒に今井家に戻るように頼む。翌春、日本へ向けて発った助左の船は嵐に巻き込まれる。嵐の中で、助左と美緒は宗久の呼ぶ声を聞くのだった。
助左、最低〜 呂宋で生き生きと過ごす美緒に、今井のために堺に帰れとは朴念仁もここに極まれりです。ごめん、正直言って、この調子でラストまで引っ張る助左と美緒なんですけど、わし、全然賛成できませんわ。ちゅうか、プラトニックにもほどがあるっちゅうか。助左の今井への奴隷根性っちゅうか。美緒が自分から帰ると言ったのならわかりますが、美緒に帰れと言うか〜?! 確かに前回、わしも今井家はどうなるのか心配しましたが、ぶっちゃけ、今井を守る責任は兼久にあるのであり、そいつがいないからといって、美緒に犠牲になれなんてあんまりだ、助左。とんでもない奴だ、助左。美緒があんまりだーッ!!
そこへいくと、石田左吉は7年前の憧れを実行に移しました。越前に幽閉される細川ガラシャにいろいろと付け届けです。ガラシャにしてみれば、父親の仇でもあるんですが、7年前の思慕は忘れていなかったようで、左吉の爪の垢を煎じて、助左に飲ませてやりてぇと思いました。しかし、ガラシャのおつきの婆さん、左吉が羽柴秀吉の傍仕えと知って、薙刀で襲いかかる勇ましさ。かなり肩身の狭い思いをしたんだろうな〜という感じです。三女、それも嫁にいった女に罪はなかろうと思うのですが。
で、今回の主役、羽柴秀吉。助左と一緒に逃避行の最中にとんでもないことを言い出しました。「会合衆はもう要らない」。代わりに助左が堺を治めるような大商人になって、自分と手を組もうってわけです。しかし、血相を変えた助左(美緒に対しても、1/5でもその侠気を見せてもらいたいもんすよ)に反対され、一応笑って「たとえだ」と誤魔化しましたが、これは目は笑ってません。むしろ、助左に対し、ちょっと殺意が芽生えてきたような顔です。
いままで気のいい殿様だった秀吉が、天下を取りそうだとなった途端に物騒なことを言い出す。助左にも、同様の警戒心が芽生えていればいいのですが、信長の葬儀が終わるまで呂宋に行くなと命じられたのを蹴ってますので、まったく自覚はなさそうです。ぶっちゃけ、葬儀の責任者となって、要するに実質的な天下人となった秀吉に喧嘩を売ってます、助左。
秀吉もまだ助左に牙は剥かないでしょう。まだ利用価値はあると思ってます。でも、助左、鋭いようでにぶちんですから、いきなりぶっさりと刺しかねません。それも自覚も何もなく。
まぁ、信長という、上から押さえつけていたたががなくなって、秀吉も柴田勝家もエゴをむき出しにし始めてますし、さらに家康という大物もいます。いろいろと大変なこれからです。
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