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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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第2回 28号対27号

タイトルこそ「鉄人28号」ですが、まだそれは鉄人28号とは呼ばれておらず、もう一人の正太郎という、まことにややこしい呼ばれ方をしてます。当ブログでも、もう一人の正太郎が鉄人28号に変わる過程というのは大事にしたいと思うので、後の鉄人28号と呼ばれる鋼鉄の巨人を「正太郎」と「」付きで呼ぼうと思います。

鈴木弘子さんのクールなナレーションで語られる敗戦後の日本の10年。それは敗戦の傷痕もようやく癒えだした時代、けれども何かの拍子でその傷口が簡単に開いてしまう時代、それでもそうした傷を忘れようとした日本が高度経済成長という多くの犠牲を伴った奇跡的な復興を遂げようとする、その前哨とも言える時代でした。そう、こういう時代にノスタルジーというか、共感というか、理解を示せないお子さんには、このアニメはつまらんのだろうなぁと思います。逆にそういうものがびんびんと響く世代にはたまらんというか、古い忘れてしまったはずの傷口をえぐり出すようなアニメなのかもしれません。

さて、前回は南方で葬られたはずの砲弾から「正太郎」が現れたところまででした。

自分と同じ名前、正太郎にとっては見たこともない父によって、「この世に生まれてきてはならないもの」と断じられた「正太郎」に、正太郎少年は戸惑います。それは今まで知らされなかった父、金田博士の素顔、村雨健次の言う「生きていたら間違いなく戦犯だった」兵器開発者としての父の顔でもあり、素顔であるかもしれないからでしょう。
まぁ、語っちゃう敷島博士自身が金田博士の助手だったんで、「正太郎」への思い入れは相当強いものがあるでしょうから、大ゲサになってしまうのはしょうがないとしても、自分と同じ名前を持つことへのこだわりというか、違和感というか、無視して通れないのは正太郎も同じはずです。

咆哮をあげる「正太郎」。その音は作りかけの東京タワーや、パトカーのガラスさえも粉々にしてしまうほどで、駆けつけた警官たちは逃げ出します。

そして周囲を見回すようなしぐさをしていた「正太郎」は、ようやく辰を放り出して、ある方向に向かって歩き出すのでした。

健次は辰に駆け寄りますが、辰は前回で事切れてしまっています。頭に血が上った健次は、辰の銃で「正太郎」を撃ちますが、オープニングで「だだだーんと弾が飛ぶ ばばばーんと破裂する」と唄われる「正太郎」には効くはずもありません。
健次を止める竜作。
しかし、健次は逆に「辰を新しい家族だと言って可愛がっていたのは兄さんじゃないか」と詰め寄るのです。ここで語られる村雨兄弟と辰のなれそめ、村雨兄弟が前回、盗み出した新型ミサイルの設計図を灰にしてしまうほど兵器を憎んでいる理由などが語られます。
そして彼らは、辰を殺した元凶が「正太郎」と描かれた砲弾から出てきたこと、この場に居合わせた正太郎と敷島博士、大塚署長の繋がりを知っているもので、前回、正太郎に「生きていれば、お前の親父は間違いなく戦犯だった」と言っただけに金田博士のしていたことも知っているらしく、元凶の元凶が正太郎にあると決めつけて、「正太郎」を追うためにやってきたヘリにしがみつきます。
竜作は健次の身を案じますが、まさか、あんな行動に出ようとは…

真っ直ぐに歩いて行く「正太郎」。ですが、18メートルもある鋼鉄の巨人ですから、ただ歩くだけでも大迷惑。道路は陥没し、ビルはぶち壊し、電線に引っかかっては起きた火花で包帯に火がついて火事を起こしと歩く災害です。
ヘリコプターから見下ろす健次は「何てこった」とつぶやき、正太郎は「すごい。まるで戦争の写真みたいだ」とつぶやくあたり、両者の立場の違いが現れていますネ。たぶん、健次は正太郎の言い分を聞いたら、激怒しそうな感じですが。
そんな正太郎に「正太郎」は兵器として作られたと語る敷島博士。でもと、言葉を濁してしまう博士に正太郎は説明するよう詰め寄りますが、大塚署長に「今はそんなことをしている場合じゃない」と止められてしまいます。「ジャイアントロボ 地球の燃え尽きる日」でもそうでしたが、わりと常識人というか、良心が感じられるのが大塚署長の良いところ。金田博士を尊敬するあまり、鉄人のことになるととかく暴走しがちな敷島博士とはいいブレーキ役になってそうな感じですネ。
しかし、さすがに少年探偵、正太郎もぼんやりと「正太郎」を眺めていたわけではありません。
国会議事堂もぶち壊して突き進む「正太郎」が、ひたすら真っ直ぐに進んでいることを指摘し、その先にあるのはお約束、敷島重工でありました。
すると敷島博士が「正太郎」が動き出した理由、「正太郎」が目指すものに思い当たり、ヘリは一路、敷島重工へ急ぐのでした。

その頃、健次の身を案じる竜作は、三輪車に乗って、辰の遺体を助手席に乗せて発車したところでした。
村雨竜作については「鉄人28号 白昼の残月」にも登場してましたが、キャラが微妙に異なるように思います。どちらも同じ特攻崩れであることに違いはないのですが、敗残兵としてアメリカに拾われ、「今の日本が嫌いだ」と言ったショウタロウに対し、どこか冷めた目で見ていたような、その気持ちもわかる、だが、せっかく生き延びたんだ、俺はもうちょっと大事に自分の命を使わせてもらうことにするぜとでも言ってそうな映画版の竜作には、生を諦めていない、そんな人間だけが持つ明るさというかタフさがあったように思うのです。
対して、こちらの竜作にはナレーションで「時代の流れから取り残された」がちょうどはまってしまうように、どこか自分の命を大事にしていないような、まぁ、実際に特攻したシーンなんかを見ているから、そう感じてしまうだけかもしれませんが、自分の命に対して投げやりな感じがしなくもないのでした。
どっちも若本規夫さんの声がはまりすぎるくらいにはまってるんですがネ!

そう言っているうちにヘリは敷島重工に到着、走っていく正太郎たちを見て、健次は憎々しげに「やっぱり、あいつらがからんでやがる」と呟きます。

工場の中を走っていく正太郎は初めて27号を目にします。「これが自分の限界だ」と呟く敷島博士。たぶん、「正太郎」と同じように町中を歩かせると、あちこちにぶつかった時に壊れちゃうんでしょうかな?

いちばん奥にあったのは、敷島博士が復員した時にクレーン車まで動員させて持ち帰った巨大な腕。しかも、その中に隠されていたのは起動中のリモコンだったのです。

ここで大塚署長も「正太郎」が敷島重工を目指しているわけに納得。
さらに敷島博士が続けて言うには、27号の起動実験中に、リモート回路を28号に変更したことで、その電波が南方の孤島にも届き、例の砲弾を発射させたのではないかと。狭い帯域だな、おい!
それで「正太郎」を止めようとリモコンを取り出そうとする大塚署長ですが、ちょっと太っちょなもんで狭くて入りきりません。
敷島博士は正太郎に助けを求めますが、さすがの少年探偵にも事情がわけわけめで、説明を求めますと、敷島博士、例によって口ごもっちゃって、「君は知らない方が」とか言い出すもので、正太郎、すかさず「正太郎の名を冠しているのなら知る権利がある、いや、知らなければならないと思います!」と断言したもので、敷島博士も「全てを話そう」とか言ってますが、この人、隠し事が多すぎるんで、首根っこをとっつかまえて、洗いざらい白状させたい気分です、わしとしては。

ここまでで半分とか相変わらず密度が濃いぜ、今川監督…

敷島博士によって語られる金田博士。
正太郎が初めて知らされる父の姿。それは確かに村雨健次の言ったように「生きていれば戦犯間違いなし」の兵器開発者だったのですが、同時に金田博士という人物は、戦争で人が死ぬことを嫌ってもいたのです。しかもそんな時に知らされた妻の妊娠の報に、博士は希望なき時代の希望を見出しさえしますが、出産の前に金田博士と敷島博士は南方の秘密の研究所への出向を命じられ、新たな兵器、鉄人の開発に従事させられることになってしまいます。その当時の日本は敗色が濃厚で、決定的な兵力不足から、兵士に代わる鋼鉄の兵士=鉄人が求められていたのです。しかし、その計画は難航し、失敗に次ぐ失敗、兵器としての実用化さえ危うい状態でした。ところが、そこに届く東京大空襲の報せ。金田博士は妻子の無事を願いますが、飛んで帰るわけにもいかず、連絡も満足に取れないまま、妻子が死んだものと思うのです。そして、何かに取り憑かれたかのように鉄人計画に邁進する金田博士は、28番目のロボットに「正太郎」と名づけ、失った我が子の代わりに大切に作り上げたのでした。その名前は生まれてくる子が男の子だったらつけたいと思っていた名前だったのです。ところが「正太郎」に出撃命令が下されます。ここで、話がようやく第1話の過去につながりまして、敷島博士(当時も博士だったのか怪しいところですが… あと、この人の立場を考えると戦犯として裁かれてもおかしくないと思うんですが、そこはわりと万能な科学者なんで、免除されたと考えたらいいのでしょう…)の「どうして、そんなこと」が、出撃命令を持ってきた将校を金田博士が撃ち殺したことを指しているとわかります。そして金田博士は「これ以上、私には我慢できんのだ。そして私は知ってしまった。この世には生まれてきてはいかんものがあることを」と独白。「正太郎」が出撃させられるのが「我慢できない」? でもそれは最初から兵器として作っているのだから当然のことでは? それとも別のことが? 謎をはらんだまま、起き上がる「正太郎」。研究所の上に降ってくる無数の爆弾。金田博士の死とともに、鉄人計画もまた葬り去られ、残ったのは復員した敷島博士が持ち帰った巨大な腕のみのはずでしたが、砲弾が飛来し、「正太郎」が動き出したということは、金田博士の心の中に、やっぱり「正太郎」を葬りきれない気持ちが残っていたのです。その存在がどれほど悪いものであれ、自分のドラゴンを葬ることのできなかった「サンサーラ・ナーガ2」のアムリタのように…
ですが、実際には金田博士が失ったと思っていた正太郎は空襲を無事に生き延びて、大塚署長に引き取られていました。敷島博士は正太郎を「正太郎」の生まれ変わりだと言いますが、正太郎にしてみれば複雑な気持ちでしょう。ゆえに初期の対立というか、ロボと大作みたいな信頼関係がなかなか構築されていかないのがもじゃもじゃするのでした。正太郎のせいだけじゃないんだけどね。

そこに工場の屋根をぶち破って「正太郎」登場、まだ操縦機を取り出せない大塚署長ごと腕を持ち上げてしまいます。大塚署長もいい人なんですが、自分が入れないなら物差しとか、警官なんだから警棒ぐらい持ってそうなもんですが…
腕、というか操縦機を奪って悠々と立ち去ろうとする「正太郎」を止めるべく、敷島博士は起動実験に成功したばかりの27号を出撃させます。

そして始まるロボット大戦。パワーでは27号を圧倒する「正太郎」ですが、27号には敷島博士という操縦者がついています。腕で絡めて押しつぶされそうになれば離れ、鉄骨を武器に「正太郎」に殴りかかるという知恵もあります。
大塚署長が驚いたように「あんた、本気で…」と言ってますが、金田博士の遺言、「もしも復活するようなことがあれば、その時は葬ってくれ」を聞いているはず、もちろん敷島博士も本気のはずなんですが…
そして、この隙に操縦機を取り返すべく、「正太郎」の落とした腕に駆け寄る正太郎。大塚署長は止めようとしますが、さっき落下した時のダメージは思ったより大きかったらしく、できません。

しかし、操縦機を見つけた正太郎が見たものは、27号の攻撃にびくともしない「正太郎」の強さでした。「凄い」とつぶやいた正太郎に、敷島博士が「そう」と受ける今川節v 「どんな攻撃にも耐えうる鉄の鎧に身を固め、計り知れぬ力で居並ぶ敵をたたいて、砕く! 決して倒れることもなく、死ぬこともなく、ただひたすら操縦者の意のままに戦い続ける不死身の兵士! 海であろうが、空であろうが、戦う場所を選ばない! それが、それが、勝利することのみを目的とした完全なる兵器、鉄人!」と恍惚として語っちゃってますが、精魂傾けたはずの27号が目の前で「正太郎」に粉砕されてるんですよ。でも、敷島博士は完全に「正太郎」の方に思いが行っちゃってて、もう誰の話も聞こえないっていうか… あの〜 博士、博士? 「鉄人28号!」 さらに正太郎まで「そして、同じ父さんを持つ、もう一人の…」と入りかけたところで村雨健次が割って入ります。おお、いいタイミング。

「不死身の兵士が何だって言うんだ、そんなものが何になるんだ、戦争で死んでいった俺の家族は、俺の仲間は、何だったんだ!」とことさらに武器を憎む健次に正太郎も我に返った感じです。まぁ、確かに、こんなものが復活しなければ辰は殺されないで済んだんですもんね。それに空襲で家族を失った村雨兄弟が辛酸をなめさせられたのも想像にかたくないところです。そう考えますと、正太郎は境遇こそ天涯孤独の身ですが、保護者である大塚署長や敷島博士の持つ権力のためにそうとう恵まれていると言えます。そう、ぶっちゃけ、彼はエリートなんです。だから邸宅も持ってるし(一人暮らし!)車も運転するし、学校にも通わないで少年探偵をやっているという、エリート中のエリートなわけなんですよ。そういう正太郎に健次が反発するのもある意味自然… 健次は、そのまま持っていたダイナマイトを「正太郎」改め鉄人28号に投げつけますが、27号の攻撃も軽くいなしたのですから効きません。「答えてみろ! 答えてみろよ!」と言った健次に鉄人は足を振り上げます。ダイナマイト程度でも敵と認識されちゃった?

そこに竜作の運転する三輪車が突っ込んできて、鉄人の足に体当たり、よほどスピードを出していたらしく、さしもの鉄人も倒されてしまうほどでした。しかし、このために三輪車は大破、竜作も帰らぬ人となってしまいます。そのいまわの際の台詞が「特攻崩れの汚名を返上 今日は俺の終戦日」なんで、よほど竜作にとって生き残ったことは辛かったのだろうかと思うのですが、空襲で家族を失い、「正太郎」改め鉄人28号に辰を殺された健次にとって、竜作を失うことがどれほど辛いのか、そのことにも思いを馳せてくれれば良かったのになぁと思わなくもありません。ていうかさ、生きててほしかったよ、兄さん! それもあって、「白昼の残月」では竜作を生き残らせたのかなぁ、なんて思わなくもないわけですが… あっちでは今作の竜作ポジションにショウタロウが該当すると思われますし。
竜作は健次に「戦争なんか忘れちまいな」と言って事切れますが、たった一人の肉親がこんな死に方をしてしまったら、逆にこだわっちゃうんじゃないだろうかと思うのは、わしだけではありますまい…

正太郎はなぜ、今になってこんな戦争の遺物が出てきたのか、わからないと呟きます。敷島博士にとっては垂涎の的も、金田博士にとっては愛する息子も、戦争という時代を直接知らない正太郎には、そんな風にしか見えないのでしょう。
なおも操縦機を取り返そうとする鉄人28号に、正太郎は叫びます。もう戦争は終わった、お前の戦う相手はいないんだと。おまえの役目は終わっている、おまえが必要とされた時代は終わっているのだとも。さらに言うことには、おまえはまだ生まれたばかりで何もわからない。だから僕がおまえを止めてやると、ようやく操縦機に手が届き、正太郎はスイッチを切るのでした。

そして朝が来て、健次は逮捕されます(罪は?)。鉄人の操縦機を手にした正太郎は、この後、嫌でも鉄人という時代の遺物を巡る戦いと陰謀に巻き込まれていくのでした。まるで高度経済成長に向かう時代の波に抗うかのように。

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第1回 蘇る正太郎

いっそDVDを買おうかと思ったんですが、やっぱりBOXでほしくて躊躇、中古で手に入れるのは今川監督にお金が入らないのでどうしようと悩んだ挙げ句、そう言えば、どっかのケーブルテレビとかで放送の予定はないかとチェックしていたら、Gyao!で有料で配信していまして。

しかし、MSのSilverlightとかいう動画プラグインがうちの火狐に入っておりません。でもサイトに行ったら、林檎でも大丈夫なようで、ダウンロードとインストールですったもんだ。

何とかインストールできて、試聴動画も無事に見られたところ、第1話を無料配信しております。うはうはと飛びついて、そのまま残る全話を30日間パックで見ることにしました。

しかし、わしが第1話を見たのはもう3年も前のことでして、内容もすっかり忘れておりました。見直したら新鮮で、完全にお子様を斬り捨てた戦後の世界観と暗さが、なんとも癖になるアニメだったのは覚えていたとおりです。

敗戦が濃厚になった日本は金田博士を筆頭に、決して死なない鋼鉄の巨人、すなわちロボットの開発を進めていたが、金田博士は開発間近のロボットとともに敵の砲撃に遭い戦死、助手の敷島博士だけが生き残って日本に帰ってきた。彼を待っていたのは旧友の大塚と、金田博士の忘れ形見、赤ん坊の正太郎であった。それから10年、南方で金田博士が葬ったはずの計画が再び動き出す。今は少年探偵として活躍する金田正太郎は、敷島博士、警察署長となった大塚、村雨一家の健次とともに、鉄人28号を巡る謎と戦いに巻き込まれていくのだった。

オープニングは鉄人を颯爽と操る少年探偵、金田正太郎。敵のロボット、モンスターをあっさり投げ飛ばす無類の強さを誇る鉄人と、主人公の登場を簡潔に描いてますが、実はこの話、ここに至るまでが長いんだよね。

そこから過去話。南方の島でロボットの開発をさせられていた金田博士と助手の敷島博士でしたが、金田博士がここの場所を敵軍に教えたことで爆撃を受け、敷島博士は、その忘れ形見とも言えるロボットの片腕とともに復員します(ここの復員兵のシーン、「鉄人28号 白昼の残月」と同じでした。「犬神家」ってある芸の細かさとか。ここは「犬神家の一族」のシーンを思い出さないといかんのですよ。そういう大人向けのアニメってことです)。
ですが、復員した敷島博士を待っていたのは、親友の大塚と、金田博士の息子、赤ん坊の正太郎だったのです。そのことを知り、泣き崩れる敷島博士。この理由は意外と早く明かされます。

それから止め絵で日本の敗戦後の復興10年の様子が語られます。予算がなかったため、ロボット大戦ができなかったと聞いているアニメですが、鈴木弘子さんのクールなナレーションも効果があって、こういう語りはありだなぁと思わせる演出がわし好み。

そして、正太郎にとってはライバルとも味方とも言いかねる複雑な相手、村雨一家の登場です。長兄の竜作は特攻兵崩れ、次兄の健次は陸軍諜報部上がり(陸軍中野学校か?という設定の妙を楽しめないと楽しくないアニメだと思います)、末弟の辰の3人で、ギャングというかチンピラまがいのことをやっています。その健次が得意の情報戦で内閣を震撼させる出来事をキャッチしたというので早速乗り出す竜作と辰。

一方、官房長官ほか政府の高官と、敷島博士、大塚署長は金田博士とともに葬られたはずの、もう1人の正太郎が蘇ったことを知ります。
ただし、敷島博士は自分の研究でロボット27号の最終実験中ですが、一度失敗してしまい、リモート回路28号を使う決断をしたところで、博士に電話がかかってきて中座、博士なしで実験が進められ、27号は無事に起動します。
ですが、政府に呼び出された博士が見たのは、正太郎の名が書かれた巨大な砲弾でした。でもそれは、南方の島で爆撃死したはずの金田博士とともに葬られたはずの物だったのです。
そこに現れる大塚署長が緊急の電報を官房長官に届けます。こうして見ると、正太郎の周囲の大人って、すごい権力者ばかりなんですネ。
電報の内容は、その砲弾が発射されたというもので、その行く先は東京だと言います。

ここら辺の、視聴者置いてけぼりなんだけど、ぽんぽん話が進んでいく展開の速さというのは、今川監督だな〜と見ていてにんまりw

一方、夜になって町を歩く少年探偵。しかし、町中の騒がしさを嗅ぎつけ、いぶかしがりますが、その目の前で警察官が撃たれ、村雨竜作と辰が逃げ出していきます。大事な書類を盗まれたことを知った正太郎は2人を追いかけますが、ちょうどパニックになった群衆に巻き込まれてしまいます。
そのパニックの理由は当然、昼間、官房長官や敷島博士、大塚署長らが話していた「正太郎」と描かれた砲弾なんですが、順調に東京に向かって飛行中で、米軍も日本に近づきすぎたというまことしやかな理由で撃墜してくれません。まぁ、中に入っているのが件の物であることは百も承知ですんで、米軍の撃墜くらいで落ちるとは思えませんが…
また、ここら辺の事情の説明を決して説明調になることなく、今川節でつないでいる辺りが、もうファンとしてはたまりません。

パニクった群衆の中でも村雨竜作と辰を見つけ出す少年探偵。観察眼は鋭そうです、正太郎は。ですが、竜作と辰も慣れたものでは正太郎をまこうとしますが、外れたマンホールに行く先を察する正太郎。少年探偵というのは地下水道も熟知してないとできん商売のようですネ。ていうか、昭和30年という時代には地下水道そのものが少なかったのかもしれませんが。

竜作と辰が現れたのは東京タワーの工事現場でした。ですが、そこに先回りしていた正太郎、竜作の背中に突きつけた物を、竜作は銃と勘違いします。

しかし、そこに颯爽と現れたのは村雨一家の次兄、健次です。ピンクの上下は「ジャイアントロボ The Animation 〜地球が静止する日」の村雨健二とお揃いですが、不死身じゃないのと、銀鈴という恋人がいないせいか、皮肉屋の印象がもっと強いです。

健次のために逆に捕まってしまう正太郎。その目の前で、竜作と辰が盗み出した新型ミサイルの設計図が燃やされます。ですが、のこのこ近づいてきた健次に、こっそり縄抜けして投げ飛ばす正太郎。大作と違って、少年探偵は万能なのです。再度立場が逆転し、健次のナイフを突きつける正太郎に、健次は「親父と同じで兵器が好きだな」と大人げない台詞を吐きます。大作にとっての健二が大人の事情を主張というか、押しつけるタイプだったのに対し、こっちの健次はちょっと子どもっぽいというか、おっさん、それ八つ当たりやろうというタイプだったりする対比も見てておもしろいです。ただ、竜作と健次は家族を戦災で亡くしており、辰は戦災孤児だったりするので、健次がことさらに武器を嫌う理由というのも同情の余地がないわけではないとも思いますが、それだけではないようなことも多いと思えるもので…

どうやら、大作がバシュタールの惨劇を知らなかったのと同様、正太郎も金田博士がどんな研究をしていたのか知らず、それは育ての親である大塚署長と敷島博士の方針だったように思いますが、わしはジャイアントロボという無類の兵器を操る大作がバシュタールの惨劇を知っておくべきだと思うのと同様、正太郎もまた、自分の父が犯そうとしていた罪を知っておくべきなんじゃないかと思いました。

しかし、そこに「正太郎」の砲弾が墜落してきて、正太郎は父のことを知る機会を失ってしまいます。

墜落現場にやってきたのは大塚署長と敷島博士でした。工事現場に落ちたことで人的被害は抑えられたことに安堵するものの、残った砲弾に「問題は山積み」と頭を抱えてそうな大塚署長ですが、この人は意外と有能なんで、大変大変とか言いながら、問題をさくさく片づけていきそうなタイプにも見えます。ですが、2人とも、そこに正太郎少年、もう一人の正太郎がいたことなど夢にも思ってないようです。少年探偵の実力は、意外と身内には軽んじられているとか?

そして、正太郎、大した怪我も負わず、起き上がりました。土まみれですが。何が落っこちてきたのかと振り返った彼が見たものは、自分と同じ名前の砲弾でした。
その時、聞こえてきたのは大塚署長と敷島博士の言い争う声でした。
どうやら、敷島博士は27号をより完璧なロボットにするために砲弾の中身=もう一人の正太郎を持ち帰りたいとか言い出したと思われるのですが、でもこの人、金田博士に「正太郎が蘇るようなことがあれば、君の手で葬ってやってくれ」と遺言されてるんで、そこんところは一応、責任は感じてるようですが、なにしろまっとうそうに見えて、このシリーズのなかではいちばんマッドな人なもんで、そのまま正太郎を隠匿しかねない勢いです。
で、大塚署長はこれに「復員の時のあれ=鉄人の片腕じゃ、足りんのかね」と鋭く問い詰めますが、粘る敷島博士。2人の育ての親の登場に、さすがの少年探偵も安堵した様子で近づきますが、逆に2人はなかなか気づきません。たぶん、敷島博士にとっては「執念の」と言われたロボット研究であり、金田博士の弟子ということもあって、こだわりも人一倍なんでしょうが、大塚署長の方がずっとまっとうな人なもんで、政府の決定ということもあるし、金田博士の遺言を守りたいという意志も強いようで、そこは自分の好みというか、研究をつい優先させちゃう敷島博士としては明らかに金田博士の知恵が詰まってそうな「正太郎」を「せめて外壁だけでも解体させてほしい」とか言っちゃうのでしょうな。
そして、こんなに事が大きくなっても正太郎にこれを隠しておきたいと言う大塚署長は、ちょっと甘すぎると思ったりします。
「正太郎はこの世に必要ない。それが金田先生の遺志じゃなかったのか」と詰め寄る大塚署長に言葉を失う敷島博士。ですが、それらのやりとりは全て当の正太郎に聞かれてしまっていました。

ここで舞台は村雨一家に移ります。どこかの地下に閉じ込められてしまった3人は、ライターと煙草の火で光源を確保すると、辰の見つけた扉を出口と期待して、入っていきます。
しかし、そこはかび臭いことからも長年使われていないのがわかる部屋でした。しかも灯りのスイッチを探して辰が引いたレバーは、その中にいたものを起こし、横たわっていた砲弾を起き上がらせてしまうものでした。
危険を察知した村雨兄弟は危うく難を逃れますが、辰は「さっきまでなかったもの」に捕まってしまいます。

ここで唸り声を上げている「正太郎」って、声は飯塚昭三さんだったりするのだろうか?

事情も説明してもらえない正太郎、マッドな面が出ちゃった敷島博士、何とか事態を収束しようとする大塚署長の目の前に、砲弾の壁を蹴破って現れたのは、村雨兄弟と、辰を握りしめた包帯だらけの腕でした。
さらに猛烈な蒸気とともに巨大な影が姿を現します。

ですが、それはかつて金田博士自身が存在を否定したはず、敷島博士に「蘇るなら再度葬ってくれ」と言ったはずのものでした。

しかし人間たちの思惑をよそに立ち上がる「正太郎」。それが2人の正太郎の出会った日だったのです。

続く。

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鉄人28号 白昼の残月

「起動武闘伝Gガンダム」とどっちにしようかと思ったんですが、こっちにしました。あと、YouTubeにあがってる「ONE PIECE」の仏のセンゴクのシーンとか見たり。渋くて格好いいですネ。白ひげのがポジション的に好きですが。

石森達幸さん追悼です。

冒頭の復員兵が港に帰るシーンで「犬神家」って看板掲げてる人がいて、笑いました。時代だなぁ…

時代を感じさせる赤線とか復員兵とか特攻くずれという言葉、テーマなど、大人向けのアニメです。いまだに「鉄人28号(2004年版)」を見切れていません。かつて途中まで見たニコニコのはなくなっちゃったし…
いい加減に単品でいいからDVD買ったものか… BD-BOXという予定はないのか、これは。

改めて、石森達幸さんのご冥福をお祈りします。

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鉄人28号 第17回

というわけで、ニコニコもラストになりました。今回から、原作でも敵のベラネード財団とか、ビッグファイア博士(声が中村正さんだ! 孔明の罠かッ?!)が登場し、全6回と今までに比べると長尺です。

まず、鉄人が廃棄されたところ? 「ここに鉄の塊がある」というナレーターはどこかで聞いたんだけど…

そして、今回のサブタイトル「黒龍丸事件」となって、金田博士の独白です。というか、これは誰の回想になるのだろう? 金田博士の声は飯塚昭三さん(「Aチーム」のコング、「ジャイアントロボ The Animation 〜地球が静止する日〜」の鉄牛、「Gガンダム」のベルチーノ警部とかとか…)で、初登場時の包帯を巻かれた鉄人を前に苦悩する博士です。それにしても、鉄人といったら、あのとんがった鼻がらぶりーだとわしは思うんですが、あれって、包帯の下でどうなってたの? え? 突っ込んじゃいけないって?
で、博士は、前回の梅小路綾子さんみたいに、自分が生み出した子ども同然の存在=この場合は鉄人が兵器であることに深い後悔の念を抱いており、博士はこのまま鉄人を廃棄しようとしますが、その前にビッグファイアだけは許せないと叫びます。むむむ… 初っぱなから今川節全開で、どーなっているのやら、わけわかめですが、わしはこういうところも好きなので(後から、あれはああだったのかぁッ!!!と叫ぶのも含めて)、このまま先へ進みます。
そして、タイトルロールにもなっている黒龍丸という船が遭難し、当のビッグファイアがボートに助けられているシーンが写り、今までの事件、特に戦中のあれとかが関係している不乱拳博士と怪物、超人間ケリー、ブラック博士、梅小路綾子さんと敷島博士の子どもの墓、などが次々と映されていきます。まさに、戦後のこういう闇を葬って、日本は戦後の高度経済成長に突き進んだわけですから、このアニメの指摘はしごくまっとうなものだと思うのです。逆に、こういう闇をうやむやに葬ってきたからこそ、日本はいまだに戦後を引きずっているのではないかとも思います。
で、黒龍丸という船がこの物語に現われたことは、この、一連の鉄人28号を巡る物語も終焉に近づいているのだと語るナレーション。渋くて格好いいなぁ。

そして、ベラネード財団が日本に現われます。ベラネード財団は、世界の経済を支える一大カンパニーと紹介されてますが、それって、1つの会社が世界を支配しているのも同然ってことか? すごく危険だよな…?
そこへ、飛行機から落下するロボット1体。これは〜! 「ジャイアントロボ The Animation 〜地球が静止する日〜 Episode 6 罪と罰」で登場した、十傑集が操るロボットの1体ではありませんか〜! おお、あの時は動力源がシズマドライブだったんで背中におっきなシズマドライブを刺していたけど、今回はシンプルですな。
とか言ってたら、正太郎とともに鉄人が迎撃。鉄人に抱きついて全身から棘だと〜?! さらに鉄人ごと自爆しようとするロボットでしたが、鉄人はロケットが壊されただけで無事でした。しかし、ロケットがないと空を飛べないから不便だよね…
鉄人を褒めちぎるベラネード財団の総帥。ベラネードって個人名? でも、ベラネードに鉄人を「化け物」呼ばわりされて怒っちゃう正太郎。初期とはえらい違いですなぁ。で、ベラネードは鉄人を奪う気満々でいるようですが、国をあげての歓迎なもので、大塚署長も正太郎も、まだ気づいていないようです。

で、官房長官に怒られる大塚署長。どうやら、ベラネード財団を歓迎はしましたが、経済の支配者みたいな陰口をたたかれるベラネード財団が日本で営業することを許してないんでしょうか? で、ベラネードに何かあると、日本上陸のきっかけにされるから、特に大塚署長には厳しく言ってる模様です。しかし、大塚署長って、どこかの署長じゃないんだろうか? 何で、官房長官に会えるの? もしかして、警視長官だったりする?

でも、大塚署長、気を取り直して、例の男が巣鴨プリズンを出所します、と官房長官に報告。例の男というのはビッグファイア博士のことでした。なんでビッグファイアなのに巣鴨に入れられていたの? それはそれとして、張っている関刑事、ビッグファイアにばればれです。大塚署長の部下で準レギュラーなんだけど、上司が上司だから、あんまり有能そうじゃないな…
ただ、ビッグファイアのことは敷島博士に任せてと言う官房長官。いいのだろうか、あんなマッドな人に…

で、相変わらず正太郎に運転させてる大塚署長。小学生のくせに!という突っ込みはニコニコでもよく見たけど、原作だともっと凄いからなぁ、正太郎は。このアニメでは原作の身体は子どもだけど中身は大人と違い、正太郎も子どもらしさを残しているそうで、署長に謝っちゃうところなんか可愛いよ、正太郎(でも大作のがずっと好きvvv)。
どっかで描かれたのか、原作の設定なのかわからんのですが、大塚署長は正太郎にとっては育ての親だそうで、だから大塚署長って、正太郎のことをこんなに可愛がっているようなんですな。だから、正太郎に「署長さんの邪魔をしているかも」と言われても即座に否定しちゃう大塚署長。署長は署長でいい味出していると思うんだ。

ところが、正太郎と大塚署長の目前で殺人事件が発生。撃たれた男は「海底の墓場 バギューム 黒龍丸」という謎の言葉を残して息絶えます。
そして、その連絡が官房長官に行くと、どうも官房長官は何かほかにこっそりやりたいことがあって鉄人を認知したらしいことが判明。何を隠したかったんだ、このおっさんは?

驚きを隠しきれない正太郎は敷島重工へ行きました。そうしたら、鉄人がばらばらにされていたのも驚きなんですが、そこに巣鴨プリズンから釈放されたばかりのビッグファイア博士が登場、実は日本に帰化してまで鉄人計画を手伝っていた人なんですが、戦後は戦犯として巣鴨に入れられていました。そう考えると、もっと鉄人のことに詳しそうな敷島博士が戦犯を免れているのも不思議な話なんですが、そこら辺は政府と取引があったのだろうか…? 敷島重工なんて立派な会社まで作ってるし。なんか、その万能な頭脳で免除されてそうな気がする…
で、ビッグファイアに「君だけ無罪放免、うまくやったねぇ」と言われて眉をひそめちゃう敷島博士。何か裏取引がありそうですネ。
で、これからは敷島重工の指揮はビッグファイア博士が取ると言い出す敷島博士。それは鉄人の整備も含めてのようで、自分は社長業が優先とか言ってます。うーん、どう考えても、社長に向いてそうな人じゃないんだけど…
そんな敷島博士の裏で、ビッグファイアは「この工場は自分のために動く」とか言ってます。どー見ても乗っ取りじゃあるまいか?

そして、ナレーションも、ビッグファイアの登場が正太郎と鉄人を「時代の坂道へ傾けていくことになる」って、転がり墜ちていくってことですか〜?!

そして伊豆半島沖で起きた謎の爆発が、これからの事件の発端となるようです。
沈んでいる船を捜索しようとしたら、中から光がぴか〜って、よく船が無事だったな…
このニュースをそうとは知らずに見ている大塚署長たち。
ビッグファイアも見てますが、ぼろいテレビのために映像が途切れがちで怒っちゃってるのがちょっと可愛いです。

この事件が何か知っているのは、どうやら官房長官のほかには敷島博士とかビッグファイアとかのようです。官房長官は「何としても隠し通さねばならん」と言って、たぶん、敷島博士の電話の相手だと思うんですけど、鉄人が使えないので別のロボットを使わせる模様。何かあったっけ?
そして、敷島博士は、そのロボットの操縦を正太郎に依頼します。すげぇな、少年探偵。引っ張りだこ。というか、いつからロボット操縦の第一人者になったんだろう…? まぁ、関係者はほとんど亡くなっている状態なんで、鉄人が動かせるってだけでも凄いことなんでしょう。ただ、そのリモコンを「鉄人と同じにしておいた」とあっさり言っちゃう敷島博士もどうかと思う。ほんとに万能すぎるよ。

で、調査してもらいたいのが黒龍丸という船だと写真を見せると、正太郎、殺された男がと言います。狼狽えちゃう敷島博士。話せ! 知っていることを全部話してから行け!!!って、誰も突っ込まないんだよなぁ… 官房長官が「隠したい」と言ってたのもきっとこの船で、この船には戦中にビッグファイアが乗っていて、どうも途中で遭難して、何が乗ってるんだろう? そんなに必死こいて隠したいことって、国家機密?
しかし、相変わらず全てを話さない敷島博士は、正太郎に「何を見ても落ち着いて判断しろ」とか無茶言ってます。いくら少年探偵だからってさぁ、やっぱり何があるのかわからないでそんな無茶を言うなよ… っていうか、敷島博士は中に何があるのかわかってて言ってるんだろうなぁ。
そして、そのまま死亡フラグが立たされてしまう敷島博士。今のところ、いちばん好きなキャラなんで、もうちょっと出てもらいたいなぁ。
そうとは知らぬ敷島博士(いくらマッドサイエンティストでも、自分の死までは予知してないと思うんですが…)は明日の準備に余念がありません。そこに訪ねてくる某国のスパイ。綾子さんのところを訪ねていたのと同じなのかッ?! 不乱拳博士に刺されたのと同じ奴なのかッ?!
ところが敷島博士、「あなたは」と言ってしまいます。お知り合い?

で、案の定、早朝の待ち合わせに来なかった敷島博士。大塚署長はベラネード財団の護衛で東京を離れられないとか。
それで、正太郎は関刑事とともに黒龍丸の探索へ向かいます。

爆発のあった現場では大量の魚の死骸が浮いていました。爆発に巻き込まれた漁船の乗組員も全員死亡という物騒なところです。核爆発? そこで、登場したのが不乱拳博士のブラックオックスでした〜! わ〜い、猫耳v そう言えば、ずいぶん前にアメリカだかで修理とかなんとか言って、敷島博士が持ち出していたっけ…

しかし、いくらオックスが高性能でも水圧とか、塩水とか平気なんだろうか…? でも目にカメラ仕込んで船上で見られるなんて高性能…

それにしても「爆発でできた亀裂」って、あれだけの爆発で船が無事ってどうなんだ〜?!と突っ込みたいところですが、オックスで捜索開始。
でも、蟹ロボットが現われ、オックスの腕をもぎ取ってしまいます。前回の鉄人といい、毎度、腕がもがれますな。
でもオックス強い! 蟹ロボットを一撃で倒して、中へ。

ところが中にあったのが「正太郎」と描かれた、第1回で登場の鉄人搭載のミサイルみたいなものだったもので正太郎が動揺。その隙を狙うように第二の蟹ロボットが現われて、今度はオックスごと自爆してしまいました。

結局、オックスを失って成果なしで戻る正太郎と関刑事。いいんだろうか、官房長官が必死で隠したがっているのに…
でも正太郎、名前の書かれたロケットがよほどショックだったらしく、関刑事にも言いません。第1回からの伏線か〜
で、ここで敷島博士の言葉を思い出す正太郎。しかし、博士の言うように落ち着いて判断しても、正太郎にどうしろと言うのだ、博士? 落ち着いて「正太郎」を引き上げろと? それを隠したいんじゃないんかい?

ところが、大塚署長に報告に行ったら、大塚署長は更迭されてしまい、クロロホルムという人物が座っているではありませんか! 外人でもなれるのか、署長にはッ?!
そして、クロロホルムとともに村雨健次が記者として復活〜! 相変わらず、敵なんだか味方なんだかわかりにくい言動だなぁ。

で、大塚署長が更迭されたのが、警視庁の前に現われた謎の恐竜みたいなロボットの攻撃を防げなかったからなのか〜? そんな、誰だって無理だろう、それは…

でも、これで終わりではありません。数日後、敷島博士が自殺で発見されてしまったのです!!!

怒濤の展開で次回へ続く!なんだけど、DVD買ってでも見たいんだよ!!!

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鉄人28号 第16回

京都編しまい。サブタイトルは「京都燃ゆる」で、前回のラストで綾子さんが京都を燃やしてしまいたいと言っていた因縁や、ロビーの謎、殺人事件の真相などが語られます。

敷島博士が重要参考人として警察に引っ張られ、大塚署長は高見沢さんちから追い出されてしまいます。
で、警察が「人工知能のかけらでも探せ〜」とか言って探してるのはどこの寺なのだろう? 綾子さんち? だったら、見つけられない警察って、へぼへぼ? こういう家宅捜索を行う時はとりあえず全部調べないのかなぁ?
綾子さんは例の某国のスパイとお地蔵さん参り。彼女が某国の監視下で人工知能を育てたことが判明。最終実験が済んだら京都の町を燃やそうとご自由にとか物騒なことを言ってます。
ここで綾子さんの昔語り。東京から京都へ帰った過酷な状況が明かされますが、京都に戻ることだけを希望としたのに、京都を見た途端に「私のするべきこと」と言って京都を燃やしてしまおうとするのはどういう変化なのか… この時、おなかを押えているのは子どもを流してしまった時の暗示としてよく使われる手ですな。ということは、敷島博士、手を出したのか…(←お下劣)
となると、綾子さんにとって、その後、育てた人工知能は我が子同然だったわけですな。
で、新聞とかを見ていた不乱拳博士の弟子の1人が、どっかに真犯人を売るのと引き替えに金を得ようと電話をしています。

敷島博士に高見沢母子はなぜか湯豆腐持参で面会。警察署で鍋か… そう言えば、今年はまだ湯豆腐食べていないな… その前に面会に鍋(ガスコンロ持参)持ってくるなという話もあるのですが、なぜ、この2人はこんなに鍋にこだわるのか… 敷島博士って湯豆腐が大好物?

例によってなかなか真相を明かさない敷島博士ですが、ロビーと鉄人28号の関係について話します。鉄人に知能を持たせれば、鉄人を敵国に送り込むだけでいいってわけなんですな。物騒な計画だ。
そして、不乱拳博士の弟子たちが、人工知能に人格を見出したと語る敷島博士。それがロビーだそうです。で、子ども代わりに育て始めたとか。
でも、ロビーはあくまでも兵器ですから、軍がロビーを戦地に送り込もうとした時にくだんの殺人事件が発生したのでした。
犯人が誰かわからないまま、ロビーを守ろうとする弟子たち。敷島博士も当然、箝口令を敷かれます。
ところが、そのロビーの設計図が盗まれたのですが、敷島博士の関心事は成長したロビーがどうなったのかです。そして、博士は綾子さんのことも、ロビーのことも忘れてしまっていたと言います。

高見沢さんは何はともあれ綾ちゃんを連れて、説明させなくちゃとやる気満々です。しかし、綾子さんって、いつの間に高見沢母子と会っていたっけ? もともと知り合いだったっけ? 知り合いなら、敷島博士の元奥さんって知ってるんだろうし、お互いに会わせてやれば良かったのでは? あれ? でも、お互いに生きていたことは今回の事件で初めて知ったわけだし… それとも綾子さんが尼僧になってからの知り合いだから、昔の事情は知らないのか?
でも、正太郎と高見沢さんが綾子さんの寺に行ったことを知り、敷島博士は「それはまずい」と言い出します。せっかくふだん、だんまりの人が真相を話す気になったのに…

ところが、綾子さんの寺で、不乱拳博士の弟子を見かけます。さっきどこかに電話をしていたな。ということは彼が金を無心するのは綾子さんですな。で、真犯人も敷島綾子だと考えたわけです。
しかし、彼は2人の目の前で殺されてしまいます。

そして、事件の前に起きる停電。敷島博士は真相を話したのか、大塚署長と一緒にパトカーで出動です。

一方、正太郎と高見沢さんは囚われの身となってしまいます。高見沢さんが「綾ちゃん、記憶が?」と言ってるってことは、やっぱり敷島博士との関係を知ってるのか? なんで教えてあげないんだろう? お母さんの知り合いで、高見沢さんは京都に帰った時に初めて会った? それにしても正太郎はよく縛られるなぁ。1人じゃ何にもできないけど、人質になったのは1回きりの大作とは反対ですな。

綾子さんは今までの事件を起こしたのがロビーだと認めますが、何でそんなことをするのかわからないとか。だったら止めろよと言いたいところですが、某国の監視があるから駄目なんだな。
で、綾子さんは敷島博士をロビーの父と断定して、ロビーを見せようとしますが、ロビーは綾子さんを出すまいとします。正太郎たちを捕らえた電磁波がこの寺には仕掛けられています。ハイテクな寺なんですな!
でも、反抗するロビーを止めようと綾子さん、ブレーカーを落とします。ハイテクだけど、大事なところがローテクだ!
そして寺を出ていく綾子さん。

ロビーの電源を落としたため、停電が復活。でも、敷島博士は綾子さんを見かけて、後を追います。なんかさ、ここまで来ると、あんまり良くない結果って予想できるよね…

で、大塚署長たちが正太郎たちを助けに来ますが、暗くてロープがほどけないってんで灯りをつけちゃいました。ロビー復活〜! この時、外のお地蔵さんまで電気ばりばりって、どういうことなんだろう?
ロビーは実は仏像の中に隠されたロボットでした。これがスパイの言ってたVL2号か! 緑色ってセンスはどうかと思うぞ!
しかし、ここで大塚署長、正太郎にリモコンを渡し、久々のロボットバトルです。
でも、敷島博士、ロビー相手だと鉄人が勝てないってのはどういうわけ? だけど、そこで戦いを見守る綾子さんを見つけて、そっちへ急ぐ博士。

博士の言ったとおり、のされる鉄人。

敷島博士は綾子さんにロビーを止めるよう言いますが、いきなり声もがらりと変わって、銃をつきつける綾子さん。
そして、博士は実は綾子さんが別に記憶喪失でも何でもないことに気づいていたと言いますが、綾子さんはこのまま京の町が燃えるのを見ていろと言います。じゃあ、これが最終実験? つまり、正太郎たちは某国の仕組んだロビーのテストのために京都に呼ばれたようなもん?

鉄人とロビーの戦いは一方的なものになります。
ロビーは自分で考えて動けますが、鉄人は正太郎の命令があるのでブランクが生じるからです。そう言えば、「ジャイアントロボ」登場のロボットは、ロボを初めとして、みんな操縦者がいるんでしたな。だから、ブランクないのかな?

ロビーの基盤を盗んだの綾子さんでした。まぁ、ここまで来たらばればれですが。自分たちの子ども同然のロビーを戦争の道具にしたくなかったと言います。そうなることはわかってたはずなんですが、ロビーという人格が芽生えたのが計画外だったのか…
そして、京都への憎しみを改めて語る綾子さん。戦争で日本中がめちゃめちゃになり、ほとんどの日本人がその影響を大なり小なり受けたのに、京都だけ変わらないことへの憎しみ。それは、逆恨みという言葉で片づけてしまうには、わしもこれだけ歳を取りますと、片づけきれないものがあって、綾子さんの言葉に共感してしまうんです。
それは、綾子さんが京都に着いた時に子どもを失ったという女ならではの理解っちゅうの、敷島博士のように戦後、敷島重工の社長として財をなしたようにはいかないっちゅうの、わかるんだよ、わしも…

そして敷島博士は綾子さんが子を流産したことは知らなかったようで、もはや言う言葉もありません。敷島博士が敷島重工を起こして有名になっても、もはや縁のなかった人として名乗り出なかった綾子さんの心中は、なかなか理解しがたいものもあるでしょう。うーん、大人のアニメだ。

でも、敷島博士はロビーが事件を起こしたのが、いちばん最初に殺人を犯してしまった綾子さん=母を守るためだと言います。ええッ?! ああ、じゃ、大川が言った「敷島」って犯人は、戦中の事件の犯人だったのかよ! ややこしいなぁ…
しかし、綾子さんはショックのあまり、そのことだけを忘れ、全てを見ていたロビーは、綾子さんを守ろうとしたと… 綾子さんが犯人だと知る不乱拳博士の弟子たちを殺していたと… ロビー、悲しすぎるよ、それは…( ´Д⊂ヽ

そして、鉄人の腕までもぎ取って、「お母さん」と言って、綾子さんに近づくロビー。声の調子がおかしいのは、これが限界?

で、敷島博士がロビーを止める方法を訊くと、それが、出征前に渡された千人針(というのは千人で刺すから千人針なんであって、一人で刺したら、千人針とは言わないんでは…という突っ込みはなしだ!)にありました! あれは前回、京都の町を刺したと言ってたんですけど、京都の町を抜き取ると、ロビーの回路図になるって! 何て高度な千人針なんだ!!

綾子さんに迫るロビー。鉄人が止めようとしてますが、かまわず引きずってます。声は子どもなんだけど、力持ち…
そして、敷島博士は、もはや覚悟を決めたような綾子さんを危ないと引き留めることもできず、正太郎の持つリモコンを千人針の回路図のように直して(こういうことが即座にできるのがこの博士の凄いところですな。でも、突出したものがないのはミカムラ博士とカッシュ博士=金田博士を思い出さなくもない)ロビーを止めます。
その間に敷島博士の悔悟の念が延々と独白されます。綾子さんが死んだと思い込んだこと、ロビーのことも忘れてしまったこと、そもそも事件の発端が戦中の殺人事件を隠蔽しようとした自分にあったのだという気づき、敷島博士の後悔は次回への重大な伏線になってる気がする。
あと、ここでも「ジャイアントロボ The Animation 〜地球が静止する日〜」のフォーグラー博士(見てくれは不乱拳博士!)がちゃんと遺言を残しておかなかったことに端を発してしまう幻夜の復讐譚とかのすれ違いを思い起こさせるわけでして、今川節全開ですな、この回は!
そして、「お母さん」を連呼して、綾子さんの方に倒れていくロビー。
その時、地蔵さん(100体以上いそうです)が爆発し、ロビーと無縁ではなかったことを知りますが、ロビーは両手を広げて迎える綾子さんごと、寺を押しつぶしてしまうのでした。重文〜?

墓の中にロビーの本体と、流産した子どもがいたそうです。ということは、某国のスパイが拝んでいたのはこれか。ていうか、お地蔵さんを墓に置くなよ!という突っ込みはなしですか?

でも、変わらないと言われた京都の町にも春が来て、救われたような敷島博士とともにエンド。

挿入歌がチェリッシュの「なのにあなたは京都へゆくの」なんですが、初めて聞きました。ぴったりだぞ!

ニコニコにアップされてる動画が次で最後です。しかも6回連続の話の初っぱなだけって… DVD買うしかないか…(´・ω・`)

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