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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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第22回 暴走の果てに…

後半10話は話がどんどん深刻になっていくのに、オープニングとエンディングだけ変わらないのが安全安心というか、違和感ばりばりというか…

黒部渓谷の説明からスタート。ここら辺は公式のものなのかな?
そして工事停止の原因をPX団の妨害工作とします。黒部ダムの規模を考えるとクライマックスには良かったのかもしれませんが、架空のダムのが良かったか… ただ今川監督、そういうリアルを入れるの好きだから、黒部なんでしょうね。
そして、あっさり悪役ベラネードを披露しちゃいます。まぁ、前回から見え見えですしね。

ここでタイトル。
物騒なタイトルなんですが、暴走したのは鉄人か正太郎か…

早速、黒部渓谷ロボット選出レースの開催です。
そして現われる官房長官、ベラネード、ビッグファイア博士です。
大挙して待ちかまえている報道陣。
開催前の演説を行う官房長官。

それを取材に来ている村雨健次。誰かと電話ですが、正太郎の様子を訊ねているところを見ると、高見沢さんのようです。
正太郎はおとなしく鉄人のメンテを見てました。でも高見沢さん曰く、ついさっきまで黒部に行くと言い張っていたそうです。レースの安全を守るのだと言って。皆(大塚所長とクロロホルム?)の説得でやっと諦めたそうです。正義感が空回りしまくってる感じですネ。

村雨は正太郎に鉄人を使わせるなと念を押します。うん、ジャイアントロボの封印と違って、露骨に何かあるのが見えてますから、無難な選択です。
さらに大塚所長について訊く村雨。痒いところに手が届きまくってるフォローだな!

ここで敷島重工を険しい表情で睨みつける大塚所長のカット。
大塚所長は工場立ち上げの当時から敷島博士と一緒ですんで、ここまで大きくするに当たっての苦労とかも人一倍知ってそうです。それだけに親友の工場をビッグファイア博士なんかにかっ攫われたのが悔しくてしょうがないのでしょう。

ところが高見沢さん曰く、大塚所長は「先に調べておきたいことがある」と言って、行き先も告げずにどこかに行ったそうです。

で、お土産を買って帰ると言う村雨におまんじゅうだの野沢菜を要求する高見沢さんでしたが、ここで電話が切れちゃいまして、村雨には全然違うペナントと伝わった模様です…
その時、電話ボックスに近づいてくる黒服のグラサン男。
村雨とスレ違いに電話ボックスに入りますが、そこで場面は一転して、黒部レースの始まりです。

次々に出立するロボットたち。この場合、飛べるのと飛べないのでは圧倒的に飛べる方が有利だと思うんですが、一斉に出発というアバウトさです。まぁ、最初からファイア2世を勝たせるための出来レースやからな。

もちろんベラネードとビッグファイア博士は自信満々です。相手は報道陣かと思いきや、官房長官でした。「今なら多少はお安くできますぞ」とまで言われちゃって、契約書を渡される官房長官ですが、帰って引き裂いてます。
「今におまえたちの尻尾をつかんでくれる。そ、彼がな!」と言う彼とは誰のことか? 大塚所長? まさかと思うけど、正太郎?

そしてところ変わって敷島重工。
そこに忍び込んだのは大塚所長でした。大塚所長も敷島重工が変わったことに驚いています。敷島博士が社長だった頃は、もっとオープンな雰囲気でしたもんね。監視員がいて、銃まで持ってるのは普通の工場とは思えません。
しかし「勝手知ったる何とやら」と言いつつ、大塚所長もうっかり属性なもんで、音を立ててしまい、見るからにクロロホルムそっくりの監視員に見つかってしまいます。

そして夜。チャルメラの流れる村雨んちの界隈で、大塚所長の帰りを待つ正太郎と高見沢さん。
高見沢さんは大塚所長に用意したお夜食(コロッケ2個)をつまんだところで正太郎に話しかけられ、喉を詰まらせてしまいました。
正太郎が真面目な顔で訊いたのは、高見沢さんと村雨が結婚するのかという、話の流れからいったらどうでもよさそうな質問でした。
ただ、正太郎曰く「村雨がいなくても毎日、炊事・洗濯に来るし、今晩も泊まりだし」というのが理由のようですが、高見沢さんの思惑は別にありました。
村雨から正太郎を見張っているように言われたようです。
そこで別の言い訳を思いついた高見沢さんは村雨の声音と髪型を真似して「女の一人暮らしは心配だから正太郎に守ってもらいな」と誤魔化しますが、正太郎はこれを「高見沢さんは強い」と笑って流します。確かに… PX団員を投げ飛ばしたし、高見沢さんも弱くないんだけどね… その言い方はどうなのだ、正太郎?
それを指摘されて、いきなり正太郎を剥いちゃって、寝間着に着替えさせ、布団に押し込める高見沢さん。少年探偵もこうなると形無しです。
しかも極めつけが絵本ってどうよ。
正太郎、「せめて六法全書にしてくださいよ」って、恐ろしい子ッ!!!
高見沢さん、逆に質問です。「何で村雨と自分のことを訊くのか」と。
すると正太郎は自分の周りでいろいろなことが急激に変わっていると言い出しました。
黒龍丸の事件を境に、敷島博士はまさかの自殺から行方不明に、大塚署長も更迭され、敷島重工も変わってしまったと言うのです。
それに自分が村雨(前回まで呼び捨てだったのに今回から「さん」付けです)と一緒に住むのも変だと言う正太郎。
その間に、いつの間にか暗くなって、高見沢さんは布団に突っ伏して寝ちゃいました。第6話とか7話でもそうだったんだけど、腰を悪くするよ、高見沢さん?
立った正太郎はカーテンを閉めに行き、いちばん変わったのは、自分と金田博士のことかも、と思います。以前のように父を立派な科学者として尊敬する気持ちが失せてしまったことを言っているのでしょう。それも濡れ衣なんだと、正太郎が知るのはいつのことか…

その頃、見つかった大塚所長は銃をつきつけられて、どこかに連行されるところですが、相手はやっぱり、あのクロロホルムそっくりの監視員一人です。にやにや (・∀・)
やがて工場の奥、と思しきところで止まらされる大塚所長。
「ここで始末をつける気か」と言うと、帽子を取った監視員は笑いながら「こんなに太ったネズミがいたとはな」と言ってます。
さすがに大塚所長も相手がクロロホルムだとわかるとびっくりです。

そして、通風口と思われる抜け道を通り、どこかへ向かう二人。
クロロホルムが敷島重工に潜入していたのは官房長官の依頼ででした。あ、そっか。この人のこと、忘れてたけど、警察署長はないがしろにしていいのか? 優秀な部下がいるのか?
しかし大塚所長はクロロホルムが工場内の抜け道を知っていることをいぶかしみます。そりゃあ… にやにや (・∀・)
そのうちにクロロホルムが指したのは、大量の… ぬこの目?

一方、その頃の黒部ロボットレースでは次々に参加したロボットが破壊されるという異常事態が発生していました。
地上のロボットを破壊したのはファイア2世、空中のロボットは… どっちにしてもPX団のロボットなんでしょう。普通にレースをやっても勝てるんだろうに、わざわざ対戦相手を破壊するのは周到というか、肝っ玉が小さいというか、実は自信がないっていうか… たぶん全部!

その映像を麓の宿屋で見守るベラネードとビッグファイア博士は鍋、カニチリを挟んで祝杯をあげてます。
「今後とも我が敷島重工をごひいきに」と揉み手のビッグファイア博士に頷くベラネードでしたが、「ひとつ気になることがある」と言い出します。
それは相変わらず行方不明の太陽爆弾の起爆装置です。
ビッグファイア博士はバギュームが失われた以上、出てこようと役に立たないと言ったのですが、さすがに世界を牛耳る財団の支配者だけあって、ベラネードは慎重です。
でも、それも「そんなことは気にせんでも」と流して、ルームサービスを頼んじゃうビッグファイア博士。というか、こんな田舎の民宿にルームサービスなんて気の利いたものがあるのか… まぁ、金さえ出せば、いいのか。
それでも心配そうなベラネード。そういう点では自分の力に過信しないだけビッグファイア博士よりも手強そうな相手だとも言えます。
その外でレースに出場したロボットたちの持ち主に質問攻めに遭ってる官房長官。いくら黒部渓谷を通り抜けるとはいえ、帰ってくるのが遅いと言われてます。そこに報道陣まで混じってレースに妨害でもあったのかとか言われてる模様。
でも官房長官は中腹の工事小屋から煙が上がっているという報告を受けているにもかかわらず、「何とか調べるから」と言葉を濁します。このおっさんも、こう心配事が続いては胃に穴でも空きそうですが、あんまりそういう神経の細そうな人物には見えんのだよなぁ… 言ってみれば、大塚所長の胃にストレスで穴が空くのがあり得ないだろ!みたいな感じで…

そうとは知らずにお土産を選ぶ村雨健次。手にしているのは温泉饅頭ですので、どうやら高見沢さんの言葉はちゃんと伝わっていなくても、高見沢さんがペナント<<(越えられない壁)<<食べ物であることは理解してそうです。にやにや (・∀・)
しかし彼もトラブルを嗅ぎつける嗅覚は鋭いので、こんな時にベラネードやビッグファイア博士が沈黙してるのはおかしいと感づきます。

当の2人は鍋を食べきって満足げ、ベラネードはそろそろ休むと言い出したところでした。
ビッグファイア博士が「まだいいじゃないか」と引き留めるとノックした者があり、ルームサービスはまだ着いていなかった模様です。
ところが現われたのはニコポンスキーだったのです。

その様子を陰から見ていた村雨健次。
そこにルームサービスを持ってくる仲居さんの姿を目にして、村雨はある作戦を思いつきます。

そして正太郎と、いつの間にか布団に入って休んでいる高見沢さんちを大家さんが起こしにかかります。また電話か?
電話の相手は官房長官でした。

いまだ夢見心地の高見沢さんでしたが、ばたばたと正太郎にたたき起こされます。
何と! 官房長官は正太郎を鉄人とともに召喚したのです。どうやらロボットレースが不審なことになってきたので、偵察を頼んだ模様です。うーん、安直なおっさんだ…
もちろん高見沢さんは止めようとしますが、正太郎は修理も途中の鉄人を起動し、カメラも持って行く気満々です。
とうとう出発直前の鉄人に高見沢さんまで乗り込んでしまいました。

そしてニコポンスキーはベラネードとビッグファイア博士を銃で脅し、「君たちはちょっと派手にやり過ぎた」と言ってます。
「このままでは商売どころではなくなる」と言って、テレビに映ったのはブラックオックスだったのです。
それを迎え撃つファイア2世。
ところが実力はブラックオックスのが上でした。
ビッグファイア博士は「ここからでは上手く操縦できない」とか言い訳してますが。
するとニコポンスキーは驚くべきことを言い出しました。「せっかく例の設計図を渡したのに、できあがった品をベラネードに横流しするからさ」って、どのロボットのことだ〜?? 大塚所長とクロロホルムが敷島重工で見つけたブラックオックスのことか? となると、このニコポンスキーの中身はあっちか…
「彼を改造してファイア2世を作った」と言ってるのを見ると、ブラックオックスとは似ても似つかないなぁ…
装甲を壊されたファイア2世から出てきたのは鉄人を痛めつけた例のロボットです。あ、なるほど、ここにつながるんだっけ…
「だから、わたしにはあれの弱いところは手に取るようにわかるのさ」と勝ち誇るニコポンスキー。「なにせ、あれを設計した不乱拳博士とは昵懇の間柄でね」と言うので、やっぱり、例のグラサン男は不乱拳博士に殺されてはいなかった模様です。それにしても、ぬことは似ても似つかんもんを作ったのぅ… 自己顕示欲は高いからなぁ…

ここで舞台が大量のブラックオックスを見つけた大塚所長とクロロホルムに移ります。
「まさかこんなことになっていようとは…」と歯ぎしりするクロロホルム。中身があの人ですからネ!

その顔がニコポンスキーとダブって、戻ります。
ベラネードは銃を出し、ニコポンスキーと撃ち合いになりそうになりますが、そこに仲居さんに扮した村雨健次登場。前髪が全然ごまかせていないんで、村雨だってばればれなんですが?
でも気づかれないで、村雨は注文されたビールを置き、テレビにブラックオックスが映っているのを見ます。ていうか、これ、テレビじゃないですよね? こんな映像が日本中のテレビで流れたら、ベラネードにもビッグファイア博士にも都合が悪いわけだし。テレビにかこつけた受信機と見ましたが。
そして、黙っていればばれなかったものを、なぜか口に出して、「工場爆破の」と言ってしまう村雨健次に、ベラネードが銃を突きつけます。もう、健ちゃん、うっかりすぎ。
ニコポンスキーも「怪しいだ。顔を見せてみろ」と言ってますが、まだ女に見えるの、あなたたち…
覚悟を決めて村雨が立ち上がると、ビッグファイア博士がテレビを見て叫び声をあげました。
ファイア2世が谷底に落とされたのを見たのかと思いきや、画面に映っていたのは鉄人28号だったのです!
このままでは全てがばれてしまう、とベラネードが慌てた隙に逃げ出す村雨健次。かつらは置き土産です。
まんまと逃げ出した村雨に、ニコポンスキーも「ここらでオックスも退場」と言って退室します。
ベラネードはニコポンスキーを追おうとしますが、ビッグファイア博士に「こちらも逃げねば」と言われちゃいます。ブラックオックスに喰らった一撃でファイア2世の操縦電波の受信装置がいかれたようです。まぁ、装甲もむかれたし、頭なんかむき出しだしな…

そして、累々と続くロボットたちの残骸を眼下に飛んでいく鉄人。猛吹雪なのに、正太郎と高見沢さんの格好は薄着すぎると思うんですが…
ロボットたちの残骸を見て、驚く2人は、その先に例のロボット、ファイア2世の中身を見つけます。
ファイア2世は崖にぶら下がっていましたが、とうとう落ちてしまいました。
正太郎はそれを助けます。まぁ、大事な証拠ってことで?
そのとおり。正太郎が持ってたのはカメラじゃなくて通信機でした。それで官房長官に連絡、官房長官もヘリに乗り込んで東京へ戻ることになります。しかし、かなり軽装のヘリなんですが、雪にもかかわらず飛ぶってことは、大した吹雪じゃないのかな…
そこに押しかけた村雨健次。マイクをひったくって、正太郎に「東京でおとなしくしてろって言っただろう!」と説教です。
これに謝る高見沢さん。
でも正太郎はあのまま放っておくわけにはいかないし、このロボットを調べれば、本当の犯人がわかるかもと主張します。
これに官房長官が同意、敷島重工に運んで一気に調べようと言おうとしますが、村雨は「黙れ! 何かあったらどうする? お高ちゃんを巻き添えにして」と、どっちを心配してんだかわからない台詞です。にやにや (・∀・)
そこで正太郎、最大出力で鉄人を飛ばします。そんなに速かったら、凍えちゃわないんだろうか?

一方、その無線を盗聴していたベラネードとビッグファイア博士も東京へ急ぎます。敷島重工に行かれたら、全てがばれておじゃんだと言うベラネードに、ビッグファイア博士はファイア2世の操縦器を直すので一生懸命です。
でも「却って好都合かも」と言うビッグファイア博士。「あそこには彼らがいるではないですか」と言った彼らとは、息のかかった監視員のことでしょうか? 一応、クロロホルムと大塚所長が忍び込んでいるけど、二人だけではなぁ…

その時、敷島重工にサイレンが響き渡りました。
それに呼応するかのように立ち上がるブラックオックスたち。彼らって、ロボットのことか?

正太郎たちは東京へ急いでいました。
高見沢さんは捕まえたロボットが飛べないことを知り、もっとゆっくり飛べないかと言いますが、正太郎は「一刻も早く誰が作ったのか調べないと」とかたくなです。しかも高見沢さんが「でも」と言うと「でもって何ですか?!」と怒鳴りつけちゃう正太郎。意固地になってるなぁ、まずい…
正太郎は「じっとしてろなんて冗談じゃない」と言います。雪山で見た壊されたロボットたち、あれが正太郎の正義感を刺激してしまったのでしょう。それに父の罪を償うべきという焦りもあると思います。彼にはメンテのおじさんたちが語る金田博士の人柄は信じられないのでしょうか? 会ったこともない父よりもビッグファイア博士の言うことを信じると? 大塚所長がさんざん彼を罵っているにもかかわらず? まずい状況ですよ、正太郎。ここら辺が原作と違って心は子どものまんまな正太郎、なんでしょうかね。視野が狭いっていうか…
でも、話しているうちにとうとう涙まで浮かべちゃう正太郎。やっぱり父の罪を償うためのようです。と思ったら逆で、正太郎は父の無実を信じていました。あの恐ろしい太陽爆弾を父が作るはずがないと言います。どうやら「ジャイアントロボ 地球の燃え尽きる日」の大作とは事情が異なるようですな…
ところが、捕まえたファイア2世が暴れ出しました。どうやら操縦器が直ったようですよ?
それで鉄人も大きく揺れてしまい、高見沢さんが滑り落ちてしまいました。一応、正太郎ともども命綱はつけてますが、時速何kmで飛んでるのか、その状態で空中遊泳はちょっとやばいでしょう。
もちろん村雨健次がこれに気づかぬはずがありません。
ですがパイロットは敷島重工はもうすぐだって言ってます。

外に出てきたクロロホルムと大塚所長は飛んできた鉄人を見かけます。

高見沢さんを手の上に引っ張り上げた正太郎は、そこでファイア2世を落とし、鉄人も川に着陸させます。
そこで高見沢さんを下ろすと、ヘリも遅れて着陸、村雨が走ってきました。第一の心配が高見沢さんてのが村雨の変節を象徴するようでにやにやなんですが、正太郎と鉄人はファイア2世の方へ向かいます。
それを止める村雨とクロロホルム。
ところが正太郎は言うことを聞きません。
大塚所長も「そっちにはとんでもない奴らが」と言って止めようとしますが、正太郎は「もう少しだ」と言って、何がとんでもない奴らなのか確認せず、ともかくファイア2世を倒す目的に邁進してしまいます。
そうしなければ父の罪は晴らせないと言う正太郎。ちゅうか、どっちなんだ、おまい? 父の罪は信じてないんじゃなかったのか? 信じてないから行動するのか? 信じてないから何もしないというわけにはいかんのか?
そこにビッグファイア博士が到着します。
ファイア2世を落としたのは敷島重工だったので、「ここはわたしの工場だ」と主張するビッグファイア博士に、正太郎は「ここは敷島博士の工場だ。出ていくのはおまえたちの方だ」と返しますが、聞いているベラネードもビッグファイア博士も余裕の顔です。つまり、そこにいる多数のブラックオックスがいれば、鉄人も大したことないと思っているのか…
川の中を進んでいくうちに鉄人を止めたものがありました。
驚く正太郎、そこに現われたのこそ、例のブラックオックスたちだったのです。
さすがの鉄人も数で抑えられてはかないません。
さらに対岸に現われる無数のブラックオックス。村雨たちのいる側にも現われます。
ビッグファイア博士の笑い声が響き渡ります。「どんなことになっても知らないよと言っただろう」と言って。
そして、ビッグファイア博士はヘリから降りて、ファイア3世を紹介します。
ファイア3世は鉄人に迫ります。ブラックオックスもファイア3世もそうですが、飛ぶことはできないので、最悪の場合は飛んで逃げるのか、正太郎?
村雨は正太郎に逃げろと叫びますが、正太郎、この期に及んで動けません。
とうとうファイア3世は鉄人を捉えました。
開けられる鉄人の胸部。そこに正太郎は信じられない物を見ます。
失われたはずの太陽爆弾の起爆装置がそこにあったのです! それも鉄人の心臓として。
驚く官房長官、大塚所長。
言葉もない村雨と高見沢さん。
一人、結果を予想していたように歯ぎしりするクロロホルム。にやにや (・∀・)
ベラネードも驚き、ビッグファイア博士は一人高笑いします。

次回に続く!

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第21回 PX団の陰謀

逃げ出したギャロンからスタートです。爆発には巻き込まれず、首だけで逃げ出した模様。そうか、首が操縦席だったんだ。ってことは首だけ合体ではないのか? いろいろと謎の多いロボットですネ。
しかし、そこら中から水漏れがしており、このままだと沈没しかねないんですが、それどころじゃないっぽいPX団のボス。嘆くのはバギュームが水の泡になっちゃったことです。
でも頭に残ったバギュームで世界経済を牛耳ろうと企むボス。
その時、ギャロンの頭の前にブラックオックスが立ちはだかりました。あれ〜 このぬこ、眼帯しとらんで。
さすがに頭だけでは何もできないギャロン。ブラックオックスのなすがままです。
とうとうボスはスクリューを使えと命令。それではバギュームが流れてしまうという部下の言もおかまいなしです。
全力で逆噴射したギャロンの頭は、ブラックオックスを押し流し、大量のバギュームをまき散らしながら、逃走です。

ここで前回の粗筋がバギュームを中心にさらっと語られます。相変わらず、視聴者をミスリードさせる(ここでは金田博士の売国奴容疑)のがお得意ですな。

そして金田博士のスパイ容疑を確実なものとして、「まだら岩事件は幕を閉じた」そうです。むぅ…

でも問題が残っています。太陽爆弾の本物の起爆装置がどこにあるかです。

そしてタイトル。

次々に爆破される工場群。それはPX団の仕業でした。今度は亀形ロボットだって… 動物系が好きなのかしらん… 亀というより… 何だ、これは?

その前に立ちはだかったのは鉄人28号です。ということは、この工場は敷島重工のものかもしれませんな。
勇ましく鉄人に命令を下す正太郎。なぜか村雨健次も一緒です。まぁ、もう和解した感じだし… 「よせよ、なれ合うつもりはないぜ」とか言ってそうですけど。
しかし、PX団のロボットを次々に破壊させる正太郎を暗い表情で見る村雨。

その頃、官房長官は他の政府高官と太陽爆弾の件は不問にすると話し合っていました。バギュームも消えてしまい、証拠がなくなったので、なかったことにしたいらしいです。下手に表沙汰にすると痛くもない腹を探られることになるので、知らぬ存ぜぬで押し通した方が政権を維持するのにいいようです。
でも、その代わり、今度はPX団という難問が立ちはだかります。楽をしたいと呟く官房長官なのでした。

そして、あのまま村雨のアパートに居着いてしまった正太郎。なぜか金田少年探偵事務所もここに本拠地があります。
朝6時、元気にやってくる高見沢さん。意外と朝早いのは得意?

たたき起こされた正太郎と村雨は、歯を磨いて、トイレ(共同便所!)に行って、その間に高見沢さんが朝ご飯を作ってます。意外と家庭的な女性だったようで…
朝ご飯のメニューはアジの開きに味噌汁、納豆と典型的な日本の朝ご飯!って感じです。しかも卵までついてるし。

そして朝ご飯を食べながらテレビに見入る3人。
鉄人が出動した事件と同じく、PX団による工場破壊事件を流してます。テレビがあるなんて村雨もリッチだと思いましたが、正太郎んちから持ってくれば済むことか! 
と思ったら、鉄人が出動してた事件のようです。
「鉄人のおかげで被害は半分」と言ってますが、鉄人も出動するだけで周囲に大ダメージだろうからなぁ…
高見沢さんは凄いと感嘆してますが、正太郎は官房長官が金田博士のスパイ罪をなかったことにしてくれたんで、これぐらいは当たり前と素っ気ないです。
そのまま、お茶碗を洗い始める正太郎。ううむ、そんなことが自然にできるということは、やはり正太郎んちの家事も全部正太郎がこなしていたということか… 恐ろしい子! (((( ;゚Д゚)))
そして、正太郎は「父の罪がなかったことになっても消えるわけではない」とかたくなな物言い。村雨健次の暗い顔は、ここら辺に理由があるのかも…
でも二人の心配をよそに正太郎は鉄人の整備に出かけると言います。
すると高見沢さんまで遅刻だと言い、なぜか村雨をダーリン呼ばわりして、投げキッスまでして、出かけていきました。
毒気を抜かれた村雨健次。

二人と入れ違いに大塚所長が出社。
村雨は洗濯物を干してますが、単に布巾を洗っただけか?
高見沢さんは所長ならぬ署長秘書に復帰しました。クロロホルムに「どうしても」と頼まれたからだそうです。そりゃあ、もう… にやにや(・∀・)
まぁ、そのおかげで通常では手に入れられない情報が手に入るんですから、文句を言う筋合いではないのでしょう。高見沢さんは張り切ってるそうですし。
でも、ここの村雨、高見沢さんを「お高ちゃん」呼ばわりとは、大塚所長に「変わった」と言われるのも無理はない。にやにや (・∀・)
とうとう平田屋の女将さんまで登場しちゃって、人工呼吸で「責任とってもらう」とか言われちゃう村雨なのでした。

さて、ここでナレーションが入りまして、高度経済成長に突き進もうとする日本が抱えた深刻なエネルギー問題が語られます。つまり、今までの一次産業から二次産業を主体にするので電気不足が深刻になってきたと言うのです。なるほど、それで黒部…
エネルギー不足はうなぎ登りに増える工場だけでなく一般家庭にまで影響を及ぼしかねません。そこで考えられたのが巨大な発電所であり、黒部渓谷にダムを造るという計画でした。
ところが連続する工場破壊事件により、工事に必要な物資が不足、ダム建設を断念せざるを得なくなっていたのです。
そこで出された案がロボットを使う、というものでした。

そして鉄人の整備現場にやってきた正太郎。整備のおじさんたちは鉄人を「よくできたロボットだ」と言って感心しています。まぁ、なんちゅうても金田博士が作ったロボットですからなぁ…
そこにお茶を運ぶ正太郎。相変わらず人の使い方を心得てます。
正太郎とのやりとりで、ここにいるおじさんたちが戦時中、金田博士に世話になったとわかります。スパイ容疑とかさんざんなわりに、信頼の厚い金田博士。鉄人を見ても「人柄がわかる」と言うおじさん。
よほどの恩を受けなければ、ここまでのことは言えないはずですが、正太郎はあっさりと否定します。官房長官に不問にされたスパイ容疑の件はさすがに言いませんが、鉄人を兵器として作ったことなどを理由にあげる正太郎。「それに敷島博士が何度も修理」と言うのは科学者としての金田博士も否定したいのか?
これには、おじさんたちも困っちゃいます。
そして敷島博士に話題を転じます。きっと葬式にも駆けつけたんだろうな、この人たち…
それは先日、ロボットの部品を発注したいという電話の主が敷島博士の声に似ていたというものでした。
しかも、注文の品は山の中に持ってこいと言われるし、おかしな注文だったようです。取引相手がサングラスの男っぽいので、まぁ、やっぱり…
もちろん敷島博士が最後に会ったのが黒服の男ですんで、正太郎はちょっとびっくりします。

一方、こいつがほんとの裏切り者やろ!な雰囲気というか、行動の端々ににじませるビッグファイア博士は目隠しをしてPX団のアジトにでも連れていかれたのかな? 並んでるのがQちゃんの足だし。
もちろん出迎えるのはPX団のボスです。
しかし目隠しをとったビッグファイア博士には銃が突きつけられていました。でもそれほど動揺しないのは、PX団のボスが自分を殺すはずがないという自信からでしょうか? 前回は金田博士(はっきり故人)の言葉にあれほど怯えたくせに?
と思ったら、それは銃型のライターで、葉巻に火をつけるビッグファイア博士。キューバ産だと言うと、そのまま箱を進呈され、ひったくるように小脇に抱えるビッグファイア博士。何をやらせても小物臭いおっさんだ…
そうしたら「事態は自分たちの願った方に進んでいる」と言い出すボス。頷くビッグファイア博士。どうやら、この2人、初対面ではなく、何度か会って、昵懇の仲になってそうですよ? だから銃にも驚かなかったのか。
この2人の目的は日本政府に自分たちのロボットを売りつけることです。
ここでその素性を明らかにするPX団のボス。まぁ、CVが同じなんでバレバレなんですけど… もちろんベラネードです。
「まだら岩では失礼した」と言ってるので、手を組んでから日は浅いようです。ただ、ビッグファイア博士も人徳はともかく、科学者としては優秀なようなんで、「手を組んだ方が得」と言われてます。まぁ、そういう奴は役に立たなくなったら捨てられるんですよ?
そしてベラネードが言うには官房長官はしぶしぶ承知したとか。つまり、ベラネード財団のロボットを黒部ダムの建設に大量に買わせようというわけですね?
「だが厄介なのは鉄人だ」とベラネード。
そこにビッグファイア博士は「任せておけ」と策があるようです。ろくな策じゃないでしょうが。

そしてかかってくる電話。
場所は村雨んちですが、この時代、個人宅に電話というのはほとんどなかったんで、アパートの大家さんが取り次ぎです。時代だなぁ… ただし、こんな感じに夜中にかかってくると迷惑がられるのは言うまでもありません。
かけてきたのは高見沢さんでした。
「PX団よ!」と言う高見沢さん。どうやら職場からのようですが、誰か見てません、これ? あ、クロロホルムか。ということは、このクロロホルムはどっちなんだ?? どうやら残業だった高見沢さんは、クロロホルムが漏らした情報から、PX団の襲撃情報をキャッチしたらしい? それにしても夜中まで残業とはお疲れですなぁ…

それで早速出かける正太郎と村雨健次。
出現したのはガイコツみたいに手足をむき出しにしたロボットです。身体だけやけに丸いですが。正太郎曰く「外装をつけてない」そうで、じゃあ、鉄人もあの外装をむくとあんなになるの? それはいまいちだなぁ…
もちろん二人が来たのは、あのロボットをやっつけるためです。鉄人も出撃です。

ところが村雨が見るところ、鉄人が不利です。珍しくパワー負けしてます。
「一度離れた方が」と村雨はアドバイスしますが、正太郎は聞き入れません。
でも敗色濃厚な感じに村雨は逃げた方がいいと言い出します。これも拒絶する正太郎。ちょっと「地球が燃え尽きる日」初期のロボたちをこき使っていた大作を彷彿とさせます。父親の罪を背負うという意味では同じシチュエーションだし。

でも腕までちぎられてしまう鉄人。
こうなったらさ、腕は弱点だって認めた方が良くないですか? 腕の装甲厚くするとか…

とうとう村雨は撤退を言い出しますが、まだ頑張ろうとする正太郎。まぁ、頑張ってるのは鉄人なんですが。
業を煮やした村雨は操縦器をひったくり、鉄人を逃がします。

残ったロボットは腹の中から取りだした時限爆弾を残していって、工場を次々に爆破するのでした。

そして翌日、また整備のおじさんたちに見られた鉄人は「ちょいと手間取る」と言われるほど、ひどいダメージを受けていました。まぁ、腕ないしな。装甲もぼろぼろだし。
しかし「一度じっくり直した方がいい」と言われて、拒絶する正太郎。「昨日の奴が襲ってきたら、今度こそ戦わなければならない。応急修理でいい。鉄人が動きさえすれば、それで」と言う正太郎を村雨が怒鳴りつけます。
とうとう村雨健次、正太郎に説教です。操縦器で結ばれたもう一人の自分だったのではないかと言って。そういう意味では彼のポジションは大事ですよね。大塚署長・所長も敷島博士も、基本、正太郎のすることには甘いもんね。
高見沢さんが「ひどい」と咎めますが、とうとう村雨は「こいつは鉄人の身になったことなんてない」と打って変わった庇い方です。
村雨健次は「これ以上、鉄人を粗末に扱ってみろ、二度と鉄人を扱えないようにしてやる」とまで言い出しました。

そして廃墟となった工場跡にたたずむ正太郎。
しかし、そこに壊れかけたラジオが置いてあり、昨日のロボットが川に逃げたという目撃証言を紹介してます。

敷島重工にやってきた正太郎は門前払いを喰らわされていました。社長がビッグファイア博士に代わったもので、正太郎は部外者扱いされて、中に入れてもらえなくなってしまったのです。道理で鉄人を外でメンテしてるわけだ…
それで正太郎が敷島博士の奥さんに話を通してくれと言うと、こちらも名誉会長なんで権力はないと言われてしまいます。
そこにクロロホルムと高見沢さんが現われ、一緒なら問題なかろうと言い出します。このクロロホルムは…

そして工場にやっと入れてもらえた正太郎に、高見沢さんが「急に優しくなったと思わない?」と言います。でも正太郎、「誰がです?」と呑気な返事です。というか、こいつ、大きくなったら唐変木になりそうだわ… おばちゃん心配ww ちやほやされるのに慣れちゃって、女の扱いが下手そうだ…
高見沢さんが「正太郎が一人で捜査している」と言ったら、クロロホルムは急に礼状をとったそうです。てことは、あっちか…
工場内を歩くクロロホルムは「こんなことになっていようとは」と呟いて、拳を振るわせています。やっぱり…
「変でしょう?」と高見沢さんが言うのはクロロホルムのことですが、正太郎は工場内の作業員が前と変わって、知らない人間ばかりになっていることをいぶかしんでいます。まぁ、社長がベラネードとつるんでるからな。雰囲気も悪くなったと言う正太郎。
そしてクロロホルムは「Ⅱ」と書かれた大きな扉の前で「お待ちください、そこだけは」と止められてしました。まぁ、中身があの人だから、内部事情詳しいだろうしな。いくらでも突っ込めそうだぞ。
その扉はビッグファイア博士しか開けちゃいけないそうです。そこにやってくる正太郎、「班長さん」と呼んでますんで、知っている人です。
班長さんはビッグファイア博士(「ファイア博士」と呼んでますが、ビッグが名前でファイアが名字なの?)に代わってから、「何かと秘密主義が多くて」とちょっとおねえ入ってそうなしぐさで言います(手を頬に添える。男性はあんまりしなさそうですが?)。
するとKYな高見沢さん、鍵穴から「中が見えるわ」とのぞいちゃってます。姉ちゃん、大胆やな…
班長は「内緒ですよ」と言って、見ることをあっさり許しちゃいます。鍵穴も大きいしね。
正太郎ものぞきます。
すると、どこかで見たようなシルエットのくぼみが床か壁にあります。
クロロホルムは「ロボットだね」と言ってます。うん、それ、サターンだと思うんだけど…  なるほど! 自爆したから、くぼみしか残ってないのか!
ところが、それはビッグファイア博士が直接組み立てているファイア2世という名のロボットだったのです。ということは最初のあれはファイア1世か? 自分が1世だから、やっぱりサターンのままでいいのか?
班長さんは今日初めて見たと言ってるくせに「凄いロボット」だったと絶賛です。
クロロホルムがファイア2世の行方を訊くと、ロボット見本市に出品されていると言います。そんなものがあったら鉄人に声もかかりそうな見本市ですが、正太郎も知りません。おかしいですネ。

そして舞台はロボット見本市の会場へ。
来場者を驚かせるのはファイア2世の姿です。しかもビッグファイア博士を肩に乗せてのデモンストレーションです。この人、こういう自己顕示欲がむっちゃ強いんだよね〜
他人のロボットも平気で蹴飛ばしていきます。もちろん持ち主は怒りますが「そんな貧相なものは通り道の邪魔」とか言っちゃって、自信満々です。実際のところ、ファイア2世は優秀なロボットなんですけどネ。

その頃、正太郎たちは警視庁の車で見本市会場へ向かってました。
ここに来て、正太郎はようやく黒部ダムの建設にロボットが必要だという話を聞いたらしく、納得しています。
するとクロロホルムが「わたしの理想としたロボットのあり方だ」って、まるっきりまんまやないですか〜! もう変身してることも忘れてそうですな、この人w
正太郎に「理想って?」と訊かれて、慌てて誤魔化してますが、よくばれなかったですネ。
しかし、嫌な予感がすると言う正太郎。

そのとおり、見本市会場では、ファイア2世が蹴飛ばしたロボットとの対戦が始まろうとしていました。

嫌な予感の理由を尋ねられ、正太郎は今度の件がPX団の工場襲撃が原因だと言います。つまり、PX団=ベラネード財団のロボット売り込み作戦に気づいたのかしら? 恐ろしい子ッ!

倒された件のロボットはスモッグという名前でした。体当たりぐらいしかできませんが、ファイア2世に突撃です。頭はとんがってるんで、それなりに痛そうですが…

会場に近づいた正太郎たちは大歓声に驚きました。

それはスモッグがファイア2世に真っ二つにちぎられていたためでした。
スモッグをがらくた呼ばわりするビッグファイア博士に、正太郎が割って入ります。
ビッグファイア博士の言によると、まだら岩の事件後、会ってなかったらしいです。まぁ、お互いにネ…
「役立たずにはご辞退願うだけだ」と言うビッグファイア博士に正太郎が抗議しようとすると、それを止めたのは官房長官でした。おともにベラネード連れてるし。表情を見るとベラネードにごり押しされた気もしますが。
正義感の強い正太郎は官房長官にもくってかかろうとしますが、前面に出たのはベラネードでした。
黒部には日本の未来がかかっているのだから、本当に優秀なロボットを選ばなければならないと言うベラネード。そしてここに集まったロボットたちに競争させることになったと言い出します。あれ? ここにいないから鉄人は参加できないのけ?
黒部渓谷をレース場に見立てて、誰よりも速くゴールしたロボットを国に買い取らせようと言うのです。その想定では優秀するのはファイア2世のようですが、鉄人は?
一人、拍手をするビッグファイア博士。同じ穴のムジナやもんな、こいつら…
官房長官は「自由競争だから仕方ない」と言います。たぶん、その線でベラネードに押し切られたんでしょう。
それでも抗議しようとする正太郎にビッグファイア博士は「君も鉄人で登ればいい」と言います。鉄人は空を飛べるから登る必要ないやんとか言うのは突っ込んじゃいけんとですか?
「それとも今の鉄人じゃ駄目かな?」と挑発するビッグファイア博士、乗せられちゃう正太郎。ところが、それを止めたのは誰あろうクロロホルムだったのです。
「今は我慢しなさい。そして待つんだ、悪人が尻尾を出すのを」と言うクロロホルム。まぁ、つまりなんだ… あなたがとっとと正体を明かせば、ビッグファイア博士も権力を失うんじゃないのかな? そうすればベラネードと手も切れるだろうし、そうなったら、ベラネードもごり押ししづらいんじゃないのかな? と思うのですが、きっとほかにも思惑あるんだよ、きっと…
いよいよ本性を現してきたベラネードとビッグファイア博士。

風雲急を告げる黒部ロボットレースを暗示して、次回へ続く!

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第20回 まだら岩の怪人

まずは前回の粗筋でタイトルです。ちなみに、この怪人とはニコポンスキーを指すのか、もっと広い意味なのか…

まだら岩に上陸したもののニコポンスキーと鉢合わせてしまった正太郎。銃をつきつけられてはさすがの少年探偵もなすすべがありません。おっと、ニコポンスキーが持ってるのはモーゼルじゃありませんかね? わしは銃は詳しくないんですが、「南京路に花吹雪」(森川久美著)って漫画に登場したんで、これだけ覚えたんだ〜
「馬鹿な子どもだ」と言うニコポンスキー。ふっふーん、そんなこと言っちゃって〜 本当は正太郎が心配で来たんじゃろう?
正太郎は鉄人を呼ぼうとしますが、ニコポンスキーに「また恐竜(ギャロップ)が襲ってくるだけだ」と言われて止めます。
そしてニコポンスキーは一人で来たのではなく、仲間と来たのですが、同じようにギャロップに襲われ、一人だけ生き延びたと言うのです。
そして「行くぞ」と言って、先に歩き出すニコポンスキー。正太郎は戸惑いますが、「ここは危険だ」と言われて一緒に行動することになります。

要塞のいちばん上、砲台に移動した正太郎とニコポンスキー。正太郎はぬれた服を脱いで乾かしています。
ニコポンスキーは正太郎が来ることは予想できたが、と言って、さすがにこのような攻撃を受けるとは考えていなかった模様です。
辺りを見回した正太郎、「初めて来た場所には思えない」と言います。ええッ?! 凄い記憶力? それともデジャヴ?
するとニコポンスキー、「そうだろうね」と同意したばかりか「大塚からは聞いてなかったのか?」とさも大塚所長の知り合いっぽい発言。それも無理はない…
そして「教えてあげよう」と言うと「君が生まれた場所なんだ」と言い出します。やたらに詳しいです。

一方、正太郎とは別の場所に上陸した大塚所長。こちらも服を乾かしています。
「まだら岩が、ここのことだったとはなぁ」と呟く大塚所長。
そして思い出す戦中の話。
ここは金田博士にとって大事なところだそうです。奥さんにも何かあったら必ずここに来るように言い残していました。
敵の戦闘機も壊れた軍事施設に興味を持たず、安全だったのです。
正太郎の母は、そこで正太郎を生み、後は金田博士の復員を待つばかりだったのですが、無理もたたったのでしょう。彼女はここで亡くなってしまったのです。

そしてまた正太郎に戻りますが、すぐ大塚所長へ。
大塚所長は正太郎の母に謝罪しますが、そこへ背後から近づいてきたものがありました。素早く気配を察する大塚所長。何だ、大塚所長は肉体担当だったのか。
しかし、その数は10人以上と多く、銃まで持っていたのでは大塚所長一人でどうにかなる相手ではありませんでした。
威嚇に発砲する覆面の連中(どうしてBF団のQちゃんマスクにそっくりなのか)。

その音に正太郎とニコポンスキーは驚きますが、こちらもすでに囲まれていたらしく、ニコポンスキーは手を撃たれてしまいます。
そこに現われたのがやはり覆面男なんですが、蝶ネクタイを締めているあたり、こいつがリーダーっぽいです。現にリーダーです。ちなみにCVが内海賢二さんなのはもう隠す気なっしんぐですネ?

そして、今度は残った村雨健次、高見沢さん、ビッグファイア博士に移ります。
やたらにきらきらした村雨健次に起こされる高見沢さん。
目覚めた瞬間には「けっこうかっちょいいじゃん」と言う高見沢さんでしたが、我に返って、人工呼吸されたことに気づきます。
ファーストキスを奪われたことを嘆いて「お嫁に行けない」とか言い出す高見沢さん。
でも村雨健次にビッグファイア博士のが良かったかと言われれば「死んでもいや〜」ってんだから、勝手なものですネ。
見つかってしまうと言って高見沢さんの口をふさいだ村雨でしたが、近くには誰もいなかったようです。

そして高台(たぶん、ここも砲台)から様子をうかがう3人。
向かいの島にギャロップがいます。
そして、そこにいる覆面の連中はPX団だそうです。村雨、さすがに詳しいです。と思ったら、高見沢さんも知ってるんで、それほどでもないのか。でも高見沢さんも一応、警視庁署長秘書だったんで、秘密結社のことぐらいは知ってるのかも。
PX団というのは、ここ最近、世界中で騒動を起こしている謎の秘密結社だそうです。
すると、あっちの方向を向いていると思ったビッグファイア博士が下を指します。
村雨たちがいる島は孤島ではなく、もともと軍事要塞なので島と島の間には橋がありました。その橋の上を銃をつきつけられてクロロホルムが渡っていくところだったのです。
村雨は「仕方がないので助けてやる」と言いますが、「どうやって?」と訊かれると、「あれさ」と言って、捕まえたPX団員2人を指しました。ということは、さっき高見沢さんの口をふさいだ時に近づいてきたのか…

そして覆面(といより全身タイツっぽい)をはいで着替える村雨と高見沢さん。まぁ、ビッグファイア博士はこういうことには非協力的っぽいし…
もっとも「スタイル良すぎて女ってばれないかしら〜」なんてどうでもいい心配をしている高見沢さんを村雨は「問題ないだろ」と即答、ちょっとコメディっぽい展開も久しぶりで、ホッとしますな。
で出かけることになった2人。そう言えば、映画でも同じようなシーンあったなぁ… きっと今川監督、お気に入りなんだろうなぁ…
それを見送ったビッグファイア博士は懐から小瓶に入れたバギュームを取り出します。手早ッ! いや、「わたしがこれを預かっている以上」と言ってるんで、村雨が渡したのかしら? だとしたら、ずいぶんと無警戒な…

その頃、囚われた正太郎、脱走しようと枠をつかんでますが、彼の力ではびくともしません。ってことは、ここはけっこう本格的に利用されているということか?
それを止めるニコポンスキー。「ここから逃げたところでどうにもならない」と言うのは確かに正論ですな。船もないし、操縦器も取り上げられちゃってるし。
そこに何者かが近づいてくる足音がして、待ちかまえる2人。
牢に入れられたのはパンツ一丁の大塚所長でした。ひどいッ! 服ぐらい着せてあげればいいのにッ!
もっとも大塚所長は正太郎の無事を確認して安堵します。高見沢さんのことも心配してあげて!
代わりに呼び出されたのはニコポンスキーです。
もちろん大塚所長はニコポンスキーとは初対面ですので、覆面もしてるし、正体を知らないんですが、正太郎が「僕の生まれたところだって」と言うと、さらにびっくりです。誰でも知ってることではないでしょうからね。

連れ出されたニコポンスキーはPX団のボスの前に出されていました。
持ち出される鉄人とブラックオックスの操縦器。
鉄人はバギュームの海底に沈んでいます。鉄だから推進力ないと浮かばんのじゃな。

一方、大塚所長はやっと服を着ています。ここら辺、画面の切り替えが速いです。
大塚所長はニコポンスキーが正太郎出出生の地を知っていたことをいぶかしがります。
でも、正太郎の無事を喜ぶ大塚所長。「先生にも奥様にも申し訳がたたんからなぁ」と言ってますが、我が子のように可愛がっている(このシリーズでは大塚所長は独身っぽいです)ので、それだけじゃないですよね。
そして、初めて語られる正太郎を育てる大塚署長。赤ん坊時代、幼児時代、七五三も一緒です。つながりで言ったら、敷島博士も強いですが、大塚署長も負けてません。
でも、それも敷島博士があってのことだと言う大塚所長は、自分の無力さを痛感して男泣きに涙をこぼします。いつも陽気な、高見沢さんと並んでムードメーカーの大塚所長には珍しい展開です。
しかし、そこはよく心得た少年探偵、大塚所長の功績(地図じゃなくて海図、まだら岩の場所など)をあげて、慰めます。ううむ、この子の真の才能は、この人使いのうまさな気がする…
大塚所長は感激のあまり、正太郎を抱きしめました。

一方、ニコポンスキーとPX団のボスの話は続いています。
ニコポンスキーがバギュームをどうするつもりだと訊くと、「そのためのギャロン(ギャロップじゃなかったんか)だからね」と答えるボス。
そしてギャロンを海へ向かわせます。
その姿は正太郎たちの牢の前を通り、潜入した村雨たちのいる通路を揺らし、ビッグファイア博士も何事かと顔を出すほどでした。
海に入ったギャロンの目的がバギュームであることに気づく正太郎。相変わらず勘がいい子です。
そう、「ジャイアントロボ The Animation〜地球が静止する日」に登場した時もそうでしたが、ギャロップならぬギャロンの持つ武器の1つに吸い込みがありました。
それを使ってバギュームを吸い込もうというのです。

PX団のボスが言うには、バギュームは水中でしか存在できないんだそうです。だから、どこで見ても水の中に入っていたのか…
さらにボスはバギュームの原石を見せます。これも水の入った瓶入り。動揺するニコポンスキー。
ボスが瓶を落とすと割れてしまい、空気に触れたバギュームは存在できなくなるんだそうです。よくこんな元素見つけたなぁ…
そしてボスはバギュームのことを金田博士から教わったと言うのです。黒龍丸に何が積まれていたのかと一緒に。つまり、それもビッグファイア博士がリークした情報なのけ? ビッグファイア博士の裏切りを知って「許すまじきはビッグファイア」につながるのか?
しかも正太郎とニコポンスキーによって、まだら岩の場所も知られてしまいました。そのわりにはずいぶんピンポイントな場所を基地にしたもんですが…
ボスは用済みのニコポンスキーを射殺しようとします。

たぶん、それより少し前、村雨と高見沢さんは基地をうろつくうちに操縦器を運ぶ部下に鉢合わせしたようです。
操縦器を取り戻すべく、行動に出る村雨。
「急に操縦器が要ることになったから」という嘘をあっさり信じるのもどうかと思いますが、それを「急いでいるから俺が持っていってやる」であっさり渡すのもどうなのだ、秘密結社。
しかも声をあげた高見沢さんを一度は女性と疑いながら否定したところで逆に恨みを買ってしまいます。
平田屋の女将を思えば、あんまり不思議でもないのですが、怒りのあまり、部下を投げ飛ばす高見沢さん。あるいは警察に勤めるようになって、護身に学んだのか。
部下を気絶させると、ブラックオックスの操縦器は村雨に渡して、自分は鉄人の操縦器を動かす高見沢さんでした。

もちろん海底で寝ているだけの鉄人がこれに反応しないわけがありません。

牢にいる正太郎も気づくほどの震動を海上の要塞に与えて、鉄人、水中から出陣です!

「わたしゃ知らないよ」と一人だけ投げ槍なビッグファイア博士。

高見沢さんの無茶苦茶な操縦ですが、鉄人はボスたちのいるところに突っ込みました。あぶね〜な〜
でもそこで沈黙しちゃうのが慣れてないゆえでしょう。

その間に逃亡するニコポンスキー。

牢屋の中の正太郎たちにはどうなっているのやら理解できません。

そこに眼帯をしたブラックオックスまで登場。ぬこ来た━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
PX団は備え付けた砲弾でブラックオックスに対抗しようとしますが、作中でも優秀なロボットには効きません。
沈黙する鉄人に対し、暴れ回るブラックオックス。
そこでボスは、とうとうギャロンを呼び戻しました。というか、ボスの呼びかけに反応するということは人工知能でもついてるのか、ギャロン?

それらを見ていたビッグファイア博士は逃げ出そうとしますが、クロロホルムに止められます。というか、この人、いつ連行されてたのから逃げたんだ? 中身はクロロホルムじゃないからいいのか? いいのか?

そして逃げ出したニコポンスキーは正太郎たちを解放します。というか、この声… ニコポンじゃなくなってますぞ。にやにや (・∀・)
大塚所長はニコポンスキーの正体を暴こうとしますが、そこに高見沢さんと村雨健次が到着、鉄人の操縦器がやっとあるべきところに戻ります。
そしてニコポンスキーもブラックオックスの操縦器を村雨から取り返します。
牢から脱走して外に出た正太郎たちの目の前にギャロンが現われます。

PX団のボスは素早く乗り込んだようですネ。

しかし、こちらにも鉄人とブラックオックスがいます。ニコポンスキー、「やるぞ、正太郎くん!」とか言って、本性がだだ漏れですよ? (・∀・)

ただギャロンも、一個一個は小さいくせに全体はやたらにでかいです。体重は鉄人の10倍くらいあるのか? そんなにないかな。
オックスが尻尾を抑えれば、鉄人は首を抑えます。
しかし合体ロボットであるギャロンには分離という荒技があります。その場合、操縦席はどこへ? 吸い込んだバギュームとかは?
という問題はさておき、また合体して、今度は鉄人とオックスを足蹴にします。ぬこ〜
そして、そのまま鉄人とオックスを踏みつぶしにかかります。

そこにPX団の砲台を持って、クロロホルム登場。ブラックオックスにも効かなかったのがギャロンに効くのか?
と思ったら、一緒にいた(たぶんクロロホルムに手伝わされた)ビッグファイア博士がバギュームを取り出しました。
それを砲弾に仕込んで発射しようというわけです。
真っ先にクロロホルムのもとにたどり着いたニコポンスキーがクロロホルムを咎めます。まぁ、中身はあの人とあの人だから無理もない。というか、君たち、ここで知り合いだって知られちゃってもいいのか? もちろん勘のいい正太郎が気づかぬはずがありませんが、事態が急を要するので訊いてる暇がありません。
それを正太郎に咎められ、「勝手にしろ」と言うニコポンスキーは、正太郎に「手伝ってくれ」と言って、何をしようとしてるのかな?
ニコポンスキーの目的は、ギャロンが逃げ出さないように2体のロボットに押さえさせていることでした。

それを知ってPX団のボスも動揺します。
例によって分裂で逃れようとしますが、あれは準備に時間がかかるんだそうです。

その間に照準をギャロンに合わせるクロロホルム。
楽々発射です。
弾はギャロンに命中しますが、ビッグファイア博士に言わせると「これからが問題」なんだそうです。
ニコポンスキーがみんなを防空壕に避難させます。
鉄人とブラックオックスもギャロンから離れます。

すぐに爆発するかと思ったら、分裂の兆しを見せるギャロン。
その身体は遙か高みに浮かび上がり、上空で爆発しました。どういう仕掛けなんじゃ、バギューム?

防空壕で震動に耐える正太郎たち。
ビッグファイア博士は「予想以上だ」と言います。
ニコポンスキーはまたしてもクロロホルムを咎めようとしますが、「ここでは君は仲間ではないぞ」と言われちゃいます。ニコポンスキーには覆面を外せない理由があるんですが… まぁ、口の堅い人間ばかりじゃないからなぁ… ビッグファイア博士とかビッグファイア博士とか…
そしてニコポンスキーは爆発の震動が続いているというのに外に出てしまいました。
それを追いかける正太郎は、外で信じられない光景を目にします。
上空で爆発したバギュームがまだ残っていて、その下の海を干上がらせ、海底の墓場をさらけ出していたのです。
正太郎が「僕の生まれたところが」と言っているのを見ると、海じゃなくてまだら岩を吹っ飛ばしたんか?
そして出てきたビッグファイア博士が、「見たかね、君の父親の作り上げた太陽爆弾を?」と言います。確かにバギュームの残った光は太陽のように煌々と輝いています。
さらにビッグファイア博士は「本土決戦が迫ったことを知った金田博士は、この太陽爆弾で全世界を道連れにしようとした」と言うのです。しかもバギュームには一度爆発すると、60年も地上に生命を生み出させない特質があるとか… それ何て原爆…
ビッグファイア博士は続けます。金田博士が「正太郎がこの世に生まれ得ぬ以上、この世など滅びてもいい」と言っていたと。でも、物騒なことを言ってるわりには映像は「正太郎」の誕生を喜びとともに受け入れ、愛情を注ぐ金田博士になってます。つまり、ビッグファイア博士の言うことが嘘だって言いたいのかな、この演出は?
「今使ったのは威力を瞬間限定してある」と言うビッグファイア博士。ということは海底で手に入れたバギュームじゃなくて、金田博士の研究室から持ち出したバギュームを精製とかしたということか。
大塚所長が「貴様、いい加減な!」と言うのを「だまらっしゃい」の一言で黙らせるビッグファイア博士。孔明ですな、これ (・∀・)
そして誰も突っ込めないのをいいことに、黒龍丸に積まれていた正太郎の字が書かれた物が太陽爆弾の起爆装置だと言い出します。そしてそして! 金田博士の裏切りを言い出すビッグファイア博士。どうやら死人に口なしをいいことに自分の罪を金田博士に押しつけようとしているようにしか見えませんよ。
でも水から出されたバギュームは消滅してしまうので、海底の墓場には何もなくなったそうです。
力無く膝をつく正太郎。大塚所長や村雨健次、高見沢さんが駆け寄りますが、父の罪の大きさに茫然自失です。それは国を裏切ったなどということではなく、金田博士が恐ろしい爆弾を作り出したということに対してでした。

そしてクロロホルムの独白。黒龍丸に乗っていたのは未調整の試作品だそうです。つまり、どこかに金田博士の作った本物があるというわけです。作るなよ、そんなもん
その時、ビッグファイア博士の脳裏に「許すまじきはビッグファイア!」という金田博士の叫びが聞こえ、ビッグファイア博士は石を落とし、震えるほどに動揺しちゃいます。意外と小心者のようです。
消えていくバギュームを背景に次回に続きます。

ところでもろに爆発に巻き込まれたんだろうに、よく無事だったな、PX団のボス。脱出装置がついていたのか?

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第19回 ニコポンスキーとの対決

前回の粗筋がさらっと語られて、タイトルです。

ニコポンスキーに操られるブラックオックスは金田博士の研究所も潰し、正太郎たちを追います。中身がこの場合、あの人だから… まぁ、殺されることはなかったでしょうが、この時点では誰も知らないニコポンスキーの正体ですんで、正太郎と村雨健次は逃げます。
しかし、ブラックオックスが倒した木に村雨健次が巻き込まれてしまいました。
ニコポンスキーの狙いは正太郎の持っているレコーダーです。村雨は正太郎に「逃げろ」と言い、気絶してしまったようです。
家に駆け込む正太郎。何をするのかと思いきや、鉄人を呼んでます。おいおい… 鉄人の操縦器、正太郎に持たせたままでいいんかい? って感じですが、まぁ、実質、鉄人がいないと詰みなんで、しょうがないか。

ところが正太郎の呼びかけに呼応した鉄人ですが、鎖に押さえつけられて身動きができません。
ビッグファイア博士が言うことには、その鎖は電波妨害ができるんだそうです。なんちゅうもんを…
でも鉄人も完全に沈黙しているわけではありませんが、飛び立つとまでは行かないようです。
それを見ながら「バギュームに群がる輩がいるようだ」と言うビッグファイア博士。ていうか、諸悪の根源はこいつやろう…

その間にも正太郎を追い詰めるニコポンスキー。テープレコーダーを渡せと迫ります。
正体を誰何する正太郎に「そんなことはどうでもいい」と返しますが中身はあの人のはずなんで… ふーん、とにやにやしちゃいます。
そしてニコポンスキーはバギュームの眠る場所、まだら岩がどこにあるのか録音されていたろうと言います。
確かにそれは正太郎も聞きましたが、まだら岩がどこにあるのかはわかりません。その前に村雨健次来ちゃったしね。
そして、とうとうオックスに見つかってしまう正太郎。しかも背後にはニコポンスキーまで迫っています。
銃を突きつけられて正太郎はテープレコーダーを床に置きました。
しかし父の作った最初のロボット〇八一五を使ってニコポンスキーを翻弄する正太郎。
素早くテープレコーダーを拾って逃げ出します。
オックスが追ってきますが、屋根の上を逃げる正太郎。
しかし降りしきる雨のために屋根も滑りやすくなっていたようで転んだ拍子に正太郎はテープレコーダーを落としてしまいました。
オックスにテープレコーダーを踏みつぶさせようとするニコポンスキー。
しかし正太郎は再び〇八一五を使い、オックスの片眼を割ります。それでバランスを崩してしまうブラックオックス。
ニコポンスキーが〇八一五を撃つと、中から地図が現われました。
地図を追うニコポンスキーの前に投げナイフが飛ばされ、地図を刺します。
ブラックオックスの攻撃で気絶したと思われた村雨健次です。健ちゃん格好いい!(・∀・)
ニコポンスキーは地図の一部を破いて逃げてしまいました。
村雨健次が追いましたが、ブラックオックスに乗って逃げるニコポンスキーは、正太郎に再度バギュームに近づくなと警告します。「それが君とお父上のためにもなる」と言って。
正太郎はブラックオックスの攻撃を受けた時に破片でも当たったのか、怪我はしていないんだけど苦しそうです。
さすがの元陸軍諜報部員もバギュームの名は知らないらしく、去っていくブラックオックスを見送る村雨健次。
しかし振り返ると正太郎が気絶してしまっていたもので、慌てて駆け寄る村雨。なんだ、今までつんつんしてたのはツンデレだったからか…

そして正太郎は夢を見ます。
父の声で目が覚めると、父と不乱拳博士、ドラグネット博士が相談事です。テープレコーダーに入っていた例の会談ですな。
「あれを使うのか?」と言われ、「戦争が続く以上、仕方あるまい」と答える金田博士。
思わず正太郎は「やめて」と訴えますが、振り返った父の顔は、ガイコツ、死神のものだったのです。

そこで目覚めた正太郎。ぶかぶかのシャツを着ています。
そこは貧しいアパートっぽい部屋で正太郎は薄いせんべい布団に寝かされていました。って、せんべい布団なんて、今時知らない人も多そうだな! 家具は少なく、隅に小さい簞笥とちゃぶ台、いろいろと詰め込んだ段ボールっぽい箱が3つほど積まれているだけで、なぜか酒瓶だけは大量にあります。空っぽですが。
台所には洗っていない食器が積み重ねられてます。ううむ、見るからに独身男の部屋だ…
枕元には壊れたレコーダーが置かれていました。ちゃぶ台には操縦器。気の利く男だな、村雨健次。
ここはどこかと思った正太郎の正面の壁に、村雨竜作と辰の写真が貼ってありました。わかりやすいですネ
そこに村雨健次ご帰宅です。
正太郎はこの時になってやっと操縦器に気づきましたが、村雨がまた鉄人で悪さをしたと勘違い。「そりゃないだろう。凄い熱出してたのを看病してやったんだぜ」と答える村雨。「それに操縦器はこりごりだ」と言う村雨に思わず頷いちゃう正太郎。
「外を見てみろ」と言われて外をのぞく2人。すると、小高い丘の上に正太郎んちがありました。この構図、「天国と地獄」(黒澤明監督の傑作サスペンス。原案はエド=マクベインの「キングの身代金」)の犯人と被害者の家の関係まんまですよね〜 村雨健次もここから正太郎邸を見て、なにくそ!って気持ちを募らせた、んじゃないといいなぁ… まぁ、映画に含蓄のある今川監督ですんで、単に出してみたかっただけかもしれませんが。ちなみに「天国と地獄」は1963年、つまり昭和38年公開です。
正太郎は、こんなところから自分ちを見張っていたのかと立腹ですが、村雨は「たまたまだよ」と言います。でもいくつか物件があったら、ここ選んだんじゃろう?
そして双眼鏡を貸してくれる村雨。のぞいてみると正太郎邸をたくさんの警官が取り囲んでいました。まぁ、正太郎は行方不明になってるし、研究所は半壊してるし… 無理もない。
村雨が言うには行方不明だったブラックオックスが出てきたもので正太郎がまだバギュームの秘密を知っているんじゃないかと思われているんだそうです。もちろんそんなことはないし、オックスはニコポンスキーのせいなんですが。
そう言いながら、コンロに鍋をかけて火をつける村雨。
何か料理をするのかと思いきや、作ったのは即席めんなんですが… この話の時点(1956年)では実はベビースターのもとになった即席めんしか作られていないみたいです。村雨が作った湯をかけて食べられるタイプのは1958年に発売。
しかし、正太郎は「食え」と言われたそれが何だかわかりません。というか、映画でもそうだったんですが、正太郎んちの家事って誰がやってるのか不明だったりします。
まぁ、即席めんを知らないってところが正太郎のお坊ちゃんぶりを表わしていると思うんですが。
案の定、村雨にも言われてしまいますが、黙って食べ始める正太郎。おなか減ってるそうですよ。
一緒に即席めんをすする2人。
村雨は「これからどうする?」と訊きます。「どうやって親父の無罪を証明する?」と言い、「何なら手伝ってやろうか」と言うのを断る正太郎。「僕には鉄人があります」と言っちゃいます。昨日、呼んだのに鉄人が来なかったのを忘れたのか? って昨日じゃないか、もう。
すると村雨、「オックスが出たら、鉄人に暴れさせるのか?」と揶揄しますが、そういうことよね?
そして「どうしておまえにつきまとうのか教えてやろうか」と言い出します。
思わぬ話に拍子抜けしちゃう正太郎。
「おまえがこの先、鉄人をどう使っていくのか見届けたい」と言う村雨。ただ、さすがの村雨も正太郎が鉄人を悪用することはないと思っています。それは意外… でも、いつか兵器として使うかもしれない、それが村雨がいちばん案じていることなのでした。
抗議する正太郎にちゃぶ台を返す村雨健次。正太郎に第1話で言われた「兵器も使い方次第」と言って、自分のナイフも人を殺せる道具だと言われたことを根に持ってるようです。
ただ、スリルサスペンスが言ったように「いいも悪いもリモコン次第」ですから、鉄人が平和のためにも使える道具だと正太郎は証明しなければなりません。そうしないと、竜作や辰が何のために死んでいったのか、健次にはわからなくなります。
それにしても、ここの正太郎、ぶかぶかのシャツを着て、足は生なんだぜ〜

にらみ合っていた2人ですが、今度は背を向け合っています。いつの間にか、夕方になっちゃってます。
村雨健次は正太郎に、「おまえの気持ちも少しはわかる」と言います。
ただ、正太郎が金田博士を「素晴らしい科学者」と理想化していないか、と訊ねる村雨に、思い当たる節はあったのでしょう。
レコーダーに録音されていたことが本当だったら、父親の正体を知ることになるんだと言われ、戸惑う正太郎。

その頃、官房長官とビッグファイア博士は仲良くバギュームを見てました。
ビッグファイア博士曰く、「精錬途中のものなので、それほど危険ではない」そうです。
問題はバギュームが埋蔵されている、まだら岩の存在ですが、クロロホルムが「大丈夫」と請け負います。「黙っていても正太郎君が案内してくれる」そうですよ。

そして翌朝、なぜか不良少年の出で立ちをさせられている正太郎。村雨とお出かけです。
銀座をぶらついているうちに関刑事とスレ違い、見つからないことを喜ぶ二人。
それから浅草、上野とあちこち歩いているのは村雨曰く「工事現場や行商など、日本中を行き来している連中に訊いてまわるのがいちばん」という理由によるものらしいです。
でも、夜になっても見つからずに祭りに行く二人。
そこで正太郎は商売女の「知っている」に引っかかり、大金の入った財布を見せてしまいます。こういうところがお坊ちゃんですなぁ… 村雨に見つかって事なきを得ますが、少年探偵として活躍できたのは大塚署長の後ろ盾があってのこと、と言われてしまいます。「大塚の可愛がっている子どもに何かあったら悪事の世界では生きていけない」とまで言われる正太郎。少年探偵もこうなっては形無しです。
でも、財布を見せたもんで、後をつけられてしまう二人。
ところがそれに気づいて待ち伏せしたところ、後をつけていたのは大塚署長と高見沢さんだったのです!
二人とも正太郎のことを心配していましたが、関刑事から「正太郎と村雨が変な格好でうろちょろしているから」と教えられて来たのだそうです。変装役に立ってねぇ
照れて礼を言う正太郎。
大塚署長は、「わしらがいるから、おまえはもういいぞ」と村雨に言いますが、乗りかかった船と村雨が抗議しますと、大塚署長は署長ではなくて所長になったと言うのです。
高見沢さんもクロロホルムが気に入らないので辞めたと言い出します。
で、仲良く金田少年探偵事務所を立ち上げたのでした。
これには正太郎も村雨も苦笑するしかありません。
とは言っても、大塚所長もそれなりに頼れる人物です。二人が何をしていたのか訊きます。
ところが村雨から地図を見せられた大塚所長は唸り声を上げました。
正太郎が「まだら岩の地図だが、どこの山かわからない」と言いますと、大塚所長はマジ顔で村雨に「船を用意しろ」と言い出します。今日一日の成果って…

そしてやってきました、村雨一家のアジトの船。
村雨は、あの地図が海図だとはわからなかったと言いますが、大塚所長が知ってるのはそれだけが理由じゃないんだよね…
高見沢さんも村雨に同意してますが、村雨は「半分の地図だけでまだら岩の場所がどうしてわかったか」と鋭い指摘です。
ここで正太郎と村雨はいつものスタイルに着替えています。村雨さんちに行って、着替えてきたんでしょう、きっと。
船を用意しろと言ったわりには海図を前に唸っている大塚所長に、正太郎は「前からまだら岩のことを知っていたんじゃないか」と訊きます。そうそう、そこそこ。
すると大塚所長、あっさりと認めまして、「君と、君の母上が」と言ったところで、いきなり周囲を照らされてしまいました。船を用意したんだから、さっさと出発しろと…
水上警察まで現われ、正太郎たちは完全に包囲されてしまいました。
現われたのは官房長官、ビッグファイア博士、それにクロロホルムです。
官房長官は正太郎に「まだら岩に行かせるわけにはいかない」と言います。「これ以上、事を大きくしたくない」んだそうです。
ここで大塚所長、ビッグファイア博士を「性悪科学者」呼ばわりです。「おまえが来てから、金田博士は不幸になった」と言ってるんで、ビッグファイア博士の性格は知ってそうですが、さすがに第三黒龍丸(この名前、第五福竜丸のもじりか?)でバギュームを盗み出して逃げ出そうとした件は知らなさそうな…
すると官房長官に「だったら手を引け」と言われる大塚所長。「まだら岩に何かあったら金田の罪は確実なものになってしまう」と言います。バギュームの怖ろしさを訴える官房長官。「でも自分ならば、それをなかったことにしておける。だから地図を」と言われて、大塚所長は地図、じゃなくて海図を呑み込んでしまいました。知ってるんだから、海図がなくても行けるんじゃないの?
それを見たクロロホルムが「好きにしろ」と言い出しました。「ただし、自分とビッグファイア博士を同行する」という条件付きです。ええと、このクロロホルムは…
「それならば、どちらに転ぼうとも、ともに証明できる」と言うのに、正太郎が承諾します。「その代わり、鉄人を動かせるように」迫る正太郎。どうやら動かせないことはわかったようですよ。
官房長官は拒否しようとしますが、ビッグファイア博士が同意しちゃいます。

鉄人を先頭にポンポン船で出発する正太郎たち。
船の行く先は大塚所長が知ってます。船を操るのは村雨。
行く先を案じる高見沢さんに、ポンポン船で行ける範囲だから、まだら岩は案外近いと言う正太郎。鋭いな、相変わらず。
そしてビッグファイア博士を悪徳科学者呼ばわりした大塚所長は、「本当ならば今すぐ海にたたき込んでやるところだ!」とまで言ってますんで、以前、ビッグファイア博士が金田博士との仲を「犬猿の仲」と言ったのはあながち嘘ではないらしいですよ。
その時、村雨が前方に何かを見つけました。
岩礁の間を進んでいった先には戦時中に使われる予定だった海上要塞がありました。これは実在する東京湾要塞がモデルですが、実際には関東大震災で壊れてしまったため、使われなかったそうです。
そこら辺の事情が語られて、金田博士に岩が海面から出ている様から「まだら岩」と命名されたと紹介されます。
その時、無数の飛行物体が飛来してきました。
それは先頭を進んでいた鉄人を突き飛ばすような勢いで合体し、ギャロップになります。ここにいたのはPX団だから、大塚署長が更迭されるきっかけになったベラネードへの襲撃はやらせってことか…
ギャロップの攻撃により、船は沈められてしまいます。
その時、正太郎は海の底に輝く物質、バギュームを見つけました。そこは海底の墓場であり、殺された男の言葉がようやく出そろいます。

一人、まだら岩に上陸する正太郎。
出迎えたのはニコポンスキーでした。

タイトルほどの対決もしてないような気もするけど、次回へ続く。

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第18回 正太郎一人…

東京タワーの完成目前からスタート。
でも、その陰で輝きを得ようとした遺物たち、として不乱拳博士と第弐殺人計画、超人間ケリー、ブラック博士、光る物体、人工知能ロビーがあげられます。
そして第三黒龍丸の事件を境に、大塚署長の更迭、敷島博士の自殺とともに、正太郎を傍観者としてではなく、当事者として、呑み込んでいくのである、でタイトルです。
ただ、わしは、鉄人という敗戦の遺物を引き受けた時から、正太郎は決して傍観者ではなく当事者として頑張ってきたんじゃないかなと思うのですが、今度は鉄人そのものがメインとなって話が動くので、そういう点ではいよいよクライマックスなんだな〜とも思ったり。

敷島博士の葬式です。
弔辞を読むのは大塚署長。長いです。
その祭壇が鉄人の前というのは、敷島博士の長年の希望だったのか… いや、それはないか。敷島邸はかなりの豪邸なんですが、葬式は工場でやってるみたいです。

7月14日が敷島博士の命日として、死亡当時の様子が語られます。鉄人が日本に来たのが夏ですから、もう1年が経ってしまったのですな。早いな。「京都編」では初春だったのに。
敷島博士の死亡は実在の事件である下山事件をモデルにしてるそうです。まぁ、他殺とも自殺ともわからない、というのが本当のところのようですネ。

葬式が終わって敷島邸に行く正太郎と大塚署長。
敷島博士の奥さんは初登場で、CVは島本須美さんです。
大塚署長は敷島博士の自殺に納得がいかないと言います。
奥さんも「京都編」以降、寂しげだったと言います。でも、それは戦時中のことなんで、関係ないだろうと否定する奥さん。言ってみれば、敷島重工という巨大会社の社長のスキャンダルにもなりかねない事件でしたが、肝っ玉が太いですね、この人。
そこで正太郎が敷島博士が失踪したのが黒龍丸事件の日だと言うと、奥さんはその前の晩、来客があったと言います。
例の黒服の男です。
彼は取り次ぎに出た家政婦さん(えつこさんという名前があるのに奥さんの名前が不明)に「京都で綾子さんに資金提供をしていた者だ」と伝えさせ、敷島博士は会うことにしたのです。まぁ、事実ではあるんですが、綾子さんの名前が出ちゃったらなぁ…
そこで俄然浮上する黒服の男の容疑。
すると敷島博士の息子である鉄男くんが知ってると言い出しました。作によっては正太郎と同年代だったりしますが、このシリーズでは正太郎の弟分です。
敷島博士と黒服の男はバギュームの話をしていました。それは金田博士しか知らないはずでしたが、綾子さんがまだら岩にあると言ったのです。ただ、それがどこを指しているのかはわからないそうです。
そこで敷島博士は黒龍丸の件は後回し、バギュームが先だと言いだしたのでした。
むむむ… どっちを先にしても後にしても問題がある気ががが…
正太郎と大塚署長は警視庁の前で殺された男も「バギューム」と口走ったことを思い出します。
すると鉄男くん、まだまだお父さんが恋しい盛りと見えて、「お父さん、死んじゃったの」と言うもので、正太郎は慰めに「鉄男くんのおかげで戻ってくるかもしれない」と言いますと、喜び出しましたが、見守る正太郎、大塚署長、それにえつこさんは複雑な気持ちです。

そこでバギュームについて調べるべく警視庁にやってきた正太郎と大塚署長でしたが、すでに警察の人ではない大塚署長にその権限はありませんでした。
入口で警官ともめていたら、高見沢さんが通りかかりました。
ところが高見沢さんは敷島博士の紹介で大塚署長の秘書になったという経緯があったにもかかわらず、葬式にも来なかったというのです。
しかもやっぱり大塚署長が調べ物をすることを許してくれません。
そこにクロロホルム登場、高見沢さんに用事を言いつけて、葬儀を欠席させた上、大塚署長の頼みもけんもほろろに断ります。加えて、大塚署長が本来は謹慎の身で、今日は特別に外出が許されただけで、用が済んだらさっさと帰れとまで言い出します。言い方はあくまで慇懃丁寧ですが。
そして正太郎も、子どもの正太郎が警視庁に自由に出入りできたのは大塚署長の計らいだったので、それはクロロホルムは引き継がないと言うのです。

結局、門前払いを喰らわされた正太郎たち、大塚署長の落ち込みっぷりは半端じゃなく、とぼとぼと家に帰ります。
それで反対の方向に歩き出す正太郎。
正太郎を呼び止めたのは村雨健次でした。
相変わらず皮肉たっぷりな物言いに正太郎は不機嫌そうです。こういう反応を見せる相手は基本、村雨健次だけなんで、村雨健次が子どもっぽいというか、まぁ、正太郎と似たり寄ったりのレベルっていうか… 敷島博士や大塚署長を大人と言うか。高見沢さんは逆に正太郎のが上に見えるくらいなんでw
けれども情報交換を持ち出す村雨健次は、警視庁の前で殺された男がいまだに身元不明だけれど実はベラネード財団のスパイだと言います。
それも「そんなことはとっくに知ってる」と答える正太郎。
そこで村雨健次は正太郎の背中に「黒龍丸で何を見たんだ」と訊きます。
答えられない正太郎。
けれど、それで納得しちゃう村雨健次。さすがに情報通ですか。
でも村雨健次はそこで去り、「いいネタ仕入れて待ってるぜ」と言います。
もっとも村雨健次の情報網など信用していない正太郎、もう一人を思い出してホテルへ。
そこにいたのはビッグファイア博士でした。前は貧乏そうなうちにいたのにホテルとは、敷島重工の社長の座まで乗っ取ったようですよ。
ところがビッグファイア博士は「知らないね」の一言で済ませます。全然誠意も感じられません。
しかも正太郎が「父と親しかった」と言うのを「犬猿の仲だった」と白状するビッグファイア博士。まぁ、金田博士にも「許すまじきはビッグファイア」と言われてますんで、犬猿の仲どころか金田博士が生きていたら、不倶戴天の敵同士ぐらいにはなってそうな気がします。
ここでも追い出されてしまう正太郎。
そこに電話がかかってきますが、ビッグファイア博士は正太郎が帰ったと答えます。誰からかはわかりませんが、「帰りました」と丁寧な口調なんで、それなりに地位のある人物と思われます。官房長官かクロロホルムかな?

敷島重工に行った正太郎は、鉄人の格納庫に頑丈な鍵がつけられ、鉄人自身も鎖で身動きがとれなくなっていることを知ります。まぁ、ロボを封印してたのよりほっそい鎖なんで、鉄人ならば一発でぶっちぎっちゃいそうですけどw

孤独を実感する正太郎。
少年探偵として自分がやってこられたのも敷島博士や大塚署長のおかげだったと気づきます。
その時、敷島博士と交わした最後の言葉が正太郎の中に蘇ってきました。
実は鉄男くんよりも誰よりも敷島博士がいなくなって寂しいのは正太郎なんですよね。
でも、一歩前に踏み出したところで足を踏み外し、関刑事に間一髪助けられます。
どうやら敷島重工の工場群が動いていると思ったのは正太郎の見た幻で、現実には社長が亡くなったため、一時、休業状態にあるらしいです。
そして関刑事、まさか正太郎を見張っていたわけでもあるまいと思ったら、探していた模様。「黒龍丸の調査で大変なものが見つかった」と言うのです。

黒龍丸のあった海底。カニロボットの無惨な残骸が散ってます。
そこをブラックオックスを引いていく一団が。
てっきり回収されるのかと思いきや、オックスはそのまま行方不明になってしまったそうです。ぬこ〜 ( TДT)
正太郎も関刑事もカニを操っていた連中がオックスをさらったのだろうと推測しますが、問題はそこではないんだそうです。
船からクレーンで持ち上げられる正太郎の字がついた物体。それは正太郎が黒龍丸で見つけた物でした。
関刑事は「あれを見たんだね」と言い、頷く正太郎。
「あの時、正直に言ってくれれば問題にならなかった」と言うのは、何か問題なんか? 正太郎が正しく報告しなかったのが問題なんか? あんたら、10、じゃなかったそろそろ11歳の子どもに何を求めとんのや?
でも「送ってくよ」と言われて、正太郎もうんとは言えんだろう…
「せめて大塚署長さえいてくれれば」は本音でしょうね。

正太郎が家に帰ると雷が鳴ってます。
誰もいない家で敷島博士の言葉を思い出して落ち込む正太郎。

彼の家が仰々しい灯りで照らされ、外にクロロホルムや官房長官が立っていたのはしばらく経ってからのことでした。
それは「金田博士の戦中のスパイ容疑で家宅捜索」だそうです。

正太郎はバギュームは例の殺人事件の時に初めて聞いたと言いますが、官房長官は承知しません。金田博士の遺言状なりなかったかと言います。
でも、そういう物は敷島博士が管理していてくれたそうで、研究所にも残っていないと言う正太郎。
しかし官房長官は「それでは金田博士が敵国と通じていないとう証拠にはならない」と言います。冷たい言い方なんだけど、こう言える官房長官はけっこう好きなキャラだったりします。
黒龍丸事件といい、そこから見つかった「正太郎」の破片といい、金田博士がスパイだったことを、で切れちゃう官房長官の台詞。「裏打ちしている」か、この場合?
そこに警官が報告をあげます。何も見つからなかったという警官に「自分が行こう」と言い出すクロロホルム。この人はたぶんフランス人だと思うんですが、そこで有名な探偵だったそうです。でも、どうして異国の探偵が大塚署長の後釜に座れるのか、ある意味、この物語で最大の謎です(爆
まぁ、そういう経歴の持ち主なんで自分の実力には自信たっぷりなんでしょうネ。

そして研究所に入っていくクロロホルム。そこはかつてスリルサスペンスが侵入した時に正太郎の罠にかかったところですな。ほら、あの絨毯。
鋭い目で辺りを見回すクロロホルムは、真っ直ぐに一枚の絵に向かいました。それは、例の罠だっけ? もう12話も前の話なんで覚えてないわ…
あ、例の電磁罠が発動したんで同じスイッチらしいです。
ところが、これが「一見、悪党避けに見える絨毯だが」と言って罠を切り、そこに置いてあるソファを引っ繰り返すクロロホルム。
すると、その下には扉があったのです!

俄然、捜索が続行されます。
それを外から見ながら、村雨健次が高見沢さんに取材を要請中。
でも高見沢さんは正太郎の味方ですんで断ります。
舶来の香水を出されても踏みとどまります。
そこであっさりと引く村雨健次でしたが、すれ違ったパトカーに乗っていたのはビッグファイア博士でした。高見沢さんは彼が来るのを待っていた模様です。
村雨健次はそれを見て「おもしろい男が来たな」と言ってるんで、知ってるんでしょう。まぁ、金田博士のことも知ってるんだしな。

一方、地下室に下りていく正太郎、官房長官、クロロホルム。
正太郎は地下室の存在を知りませんでした。
そこは見るからに秘密の研究室で、その一角に光り輝くものがありました。
水の中できらきらと輝く無数の小さな物体、それこそが噂のバギュームだったのです。
好奇心旺盛に手を出そうとする正太郎を止めるクロロホルム。あれ… このクロロホルムって、確か… ってことは… うーん… どっちだ? あ! ぽん! (・∀・)
バギュームを危険な物だとクロロホルムが言うと、そこにビッグファイア博士も現われ、同意します。「精錬中のその程度でも扱いを間違えると恐ろしいことに」と言うビッグファイア博士。あんた、正太郎には「知らない」と言ったくせに〜
官房長官も「君などに頼ることがあろうとは」とか言ってるんで、人望はかなり低い模様です。
もちろん正太郎は「昼間は知らないって」と咎めますが、ビッグファイア博士はしらっと「わたしもこれにはできるだけかかわりたくなくてねぇ」と言ってのけますが、悪役顔が垂れ流しですよ、博士?
さらに「君の父上のようにはなりたくない」と言うビッグファイア博士。
本来ならば、この人が裏切り者であり、スパイだったんで、その罪を金田博士になすりつけたはずです。それは金田博士の「許すまじきはビッグファイア」にも現われていると言えるでしょう。そして戦時中、黒龍丸に乗っていたビッグファイア博士は、黒龍丸に積んでいた「正太郎」とともに逃亡しようとしたのでしょう。でも、その船は沈められてしまい、戦後になって積み荷がようやく引き上げられました。おそらく、官房長官が金田博士をスパイ呼ばわりしているのは、このバギューム盗難事件がかかわっているのではないかと考えられます。実際に金田博士は南方で鉄人とともに爆撃死したはずなのにです。ということは、ビッグファイア博士が戦犯として巣鴨プリズンに収監されていたのは、この片棒を担いだものと思われていたから、日本政府が助けてくれなかったのかもしれない。実際はビッグファイア博士の単独の犯行なのに、とか? うーん、いろいろとややこしい…
バギュームを持ち出して去る官房長官とクロロホルム。残された正太郎には「残念だよ、金田くんのスパイ容疑が固まって」とか言っちゃいます。

やがて外では雨が降ってきました。
父親をスパイ呼ばわりされて落ち込む正太郎。
この先、どうしたらいいのか、頼れる人もありません。
敷島博士の言葉が思い返されますが、さすがの少年探偵もなすすべがありません。思うに正太郎は、この歳になるまで挫折というものを経験したことがなかったのではないでしょうか? 少年探偵として大塚署長や敷島博士の全面的なバックアップを受けて順風満帆な人生だったはず。確かに一度は鉄人をスリルサスペンスに取られ、取り戻すために大変な目にも遭いましたが、あれは挫折とは言わないような気がします。
研究室を出ていこうとすると上の部屋にあるのと同じ絵が飾ってあることに気づきます。落ち込んではいても優秀な少年探偵です。
絵を外すと金庫がありました。幸い、鍵はかかっていなくて、すぐに開けられました。
中に置いてあったのは、1台のテープレコーダーと小さなロボットでした。
ロボットは鉄人と同じ操作で動かすことができます。
そしてテープレコーダーに吹きこまれていたその声は、父、金田博士のものだったのです!
それは正太郎と呼びかけるところから始まって、女の子だったらどんな名前にしようと迷う父の声を記録していました。
そのロボットは金田博士が作った〇八一五という物です。
でも、金田博士は南方へ行くことが決まっており、正太郎の誕生に居合わせることもできなかったのです。父は、後に残していく正太郎のために、このテープを残したのでした。
ですが、母親とともにお祝いをしてやれないことを謝る金田博士。博士にとっても、妻子を残して南方へ行かなければならないことは断腸の思いであったでしょう。
正太郎は初めて聞く父の声に動揺します。まぁ、母親もいなかったのですから、それも無理はないでしょう。ゆらゆらと左右に傾ぐ画面が正太郎の心を表わすかのようです。
金田博士は正太郎がどんな顔をしているのだろうと言います。どんな風に泣いているのだろう。どんな少年に育つのだろうと繰り返し、最後に「会いたい」と言った時に正太郎は叫ばずにいられませんでした。「僕はここにいます」と。
けれど、その声が金田博士に届くことは永遠にありません。
泣き出した正太郎の耳に入ってきたのは金田博士のものとは違う声でした。「あれを使うのか?」と言ったのはドラグネット博士、その後に続いたのは不乱拳博士の声です。ここで言う「あれ」とはバギュームのことでいいんじゃろうな。返す金田博士は「正太郎に会うためならば」と強硬手段も辞さない構えのようです。
ここら辺はアニメ的な手法ですが、正太郎の背後の壁に3人の影絵が映りました。こうして並ぶと金田博士って実は特徴薄いんやな…
「恐るべしはバギューム!」と金田博士が言ったんで合ってますね。
すると不乱拳博士もドラグネット博士も同意して、不乱拳博士は第弐鉄人計画、ドラグネット博士は超人間を作ると言います。
戦争に勝つためにバギュームをと繰り返す金田博士。
そこで音が急に悪くなり、「だが、それはどこにある?」と訊いたのが誰か、正太郎にはわかりませんでした。ここまで来たら、残ってるのはビッグファイア博士ぐらいじゃないか? 牧村博士はドラグネット博士と超人間の共同研究をしてたんだし。この時点では助手に過ぎない敷島博士はこの会話には混ざれんだろうし。
金田博士は沈黙の後、「まだら岩」と答えました。
そこに村雨健次登場、テープの内容を一緒に聞いたそうです。警察がいなくなったから、侵入し放題なわけか… でも、わざと足音を立てたのは正太郎に聞かせるためとしか思えないんですが…
金田博士、不乱拳博士、ドラグネット博士の揃い踏みに「ネタとしてはおもしろくなってきた」と言う村雨健次。そして正太郎に続きを聞こうと促します。
でもスイッチを入れない正太郎に、「父親の正体を知るのが怖いのか」と挑発。健ちゃん大人げないですよ。
でも、実はそのテープレコーダーはワイヤーレコーダーといい、戦時中は敵国(つまりアメリカ?)でしか作っていない物でした。つまり、これでは金田博士のスパイ罪が立証されると言うのです。
ところがその時、ロボットと思しき震動で研究室が揺れます。
急いで外に出た正太郎と村雨健次が見たのは、行方不明になったブラックオックスでした。ぬこ〜 ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!! あれ? ってことはブラックオックスを持ち出したのはベラネード財団ではなくて某国の方か?
そして高笑いとともに現われた人物こそ、ニコポンスキーと名乗る覆面男だったのです! 

ニコポンスキーとは何者なのか? CVが明かされないのも何でだ? で次回に続く。

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