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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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第1回 蘇る正太郎

いっそDVDを買おうかと思ったんですが、やっぱりBOXでほしくて躊躇、中古で手に入れるのは今川監督にお金が入らないのでどうしようと悩んだ挙げ句、そう言えば、どっかのケーブルテレビとかで放送の予定はないかとチェックしていたら、Gyao!で有料で配信していまして。

しかし、MSのSilverlightとかいう動画プラグインがうちの火狐に入っておりません。でもサイトに行ったら、林檎でも大丈夫なようで、ダウンロードとインストールですったもんだ。

何とかインストールできて、試聴動画も無事に見られたところ、第1話を無料配信しております。うはうはと飛びついて、そのまま残る全話を30日間パックで見ることにしました。

しかし、わしが第1話を見たのはもう3年も前のことでして、内容もすっかり忘れておりました。見直したら新鮮で、完全にお子様を斬り捨てた戦後の世界観と暗さが、なんとも癖になるアニメだったのは覚えていたとおりです。

敗戦が濃厚になった日本は金田博士を筆頭に、決して死なない鋼鉄の巨人、すなわちロボットの開発を進めていたが、金田博士は開発間近のロボットとともに敵の砲撃に遭い戦死、助手の敷島博士だけが生き残って日本に帰ってきた。彼を待っていたのは旧友の大塚と、金田博士の忘れ形見、赤ん坊の正太郎であった。それから10年、南方で金田博士が葬ったはずの計画が再び動き出す。今は少年探偵として活躍する金田正太郎は、敷島博士、警察署長となった大塚、村雨一家の健次とともに、鉄人28号を巡る謎と戦いに巻き込まれていくのだった。

オープニングは鉄人を颯爽と操る少年探偵、金田正太郎。敵のロボット、モンスターをあっさり投げ飛ばす無類の強さを誇る鉄人と、主人公の登場を簡潔に描いてますが、実はこの話、ここに至るまでが長いんだよね。

そこから過去話。南方の島でロボットの開発をさせられていた金田博士と助手の敷島博士でしたが、金田博士がここの場所を敵軍に教えたことで爆撃を受け、敷島博士は、その忘れ形見とも言えるロボットの片腕とともに復員します(ここの復員兵のシーン、「鉄人28号 白昼の残月」と同じでした。「犬神家」ってある芸の細かさとか。ここは「犬神家の一族」のシーンを思い出さないといかんのですよ。そういう大人向けのアニメってことです)。
ですが、復員した敷島博士を待っていたのは、親友の大塚と、金田博士の息子、赤ん坊の正太郎だったのです。そのことを知り、泣き崩れる敷島博士。この理由は意外と早く明かされます。

それから止め絵で日本の敗戦後の復興10年の様子が語られます。予算がなかったため、ロボット大戦ができなかったと聞いているアニメですが、鈴木弘子さんのクールなナレーションも効果があって、こういう語りはありだなぁと思わせる演出がわし好み。

そして、正太郎にとってはライバルとも味方とも言いかねる複雑な相手、村雨一家の登場です。長兄の竜作は特攻兵崩れ、次兄の健次は陸軍諜報部上がり(陸軍中野学校か?という設定の妙を楽しめないと楽しくないアニメだと思います)、末弟の辰の3人で、ギャングというかチンピラまがいのことをやっています。その健次が得意の情報戦で内閣を震撼させる出来事をキャッチしたというので早速乗り出す竜作と辰。

一方、官房長官ほか政府の高官と、敷島博士、大塚署長は金田博士とともに葬られたはずの、もう1人の正太郎が蘇ったことを知ります。
ただし、敷島博士は自分の研究でロボット27号の最終実験中ですが、一度失敗してしまい、リモート回路28号を使う決断をしたところで、博士に電話がかかってきて中座、博士なしで実験が進められ、27号は無事に起動します。
ですが、政府に呼び出された博士が見たのは、正太郎の名が書かれた巨大な砲弾でした。でもそれは、南方の島で爆撃死したはずの金田博士とともに葬られたはずの物だったのです。
そこに現れる大塚署長が緊急の電報を官房長官に届けます。こうして見ると、正太郎の周囲の大人って、すごい権力者ばかりなんですネ。
電報の内容は、その砲弾が発射されたというもので、その行く先は東京だと言います。

ここら辺の、視聴者置いてけぼりなんだけど、ぽんぽん話が進んでいく展開の速さというのは、今川監督だな〜と見ていてにんまりw

一方、夜になって町を歩く少年探偵。しかし、町中の騒がしさを嗅ぎつけ、いぶかしがりますが、その目の前で警察官が撃たれ、村雨竜作と辰が逃げ出していきます。大事な書類を盗まれたことを知った正太郎は2人を追いかけますが、ちょうどパニックになった群衆に巻き込まれてしまいます。
そのパニックの理由は当然、昼間、官房長官や敷島博士、大塚署長らが話していた「正太郎」と描かれた砲弾なんですが、順調に東京に向かって飛行中で、米軍も日本に近づきすぎたというまことしやかな理由で撃墜してくれません。まぁ、中に入っているのが件の物であることは百も承知ですんで、米軍の撃墜くらいで落ちるとは思えませんが…
また、ここら辺の事情の説明を決して説明調になることなく、今川節でつないでいる辺りが、もうファンとしてはたまりません。

パニクった群衆の中でも村雨竜作と辰を見つけ出す少年探偵。観察眼は鋭そうです、正太郎は。ですが、竜作と辰も慣れたものでは正太郎をまこうとしますが、外れたマンホールに行く先を察する正太郎。少年探偵というのは地下水道も熟知してないとできん商売のようですネ。ていうか、昭和30年という時代には地下水道そのものが少なかったのかもしれませんが。

竜作と辰が現れたのは東京タワーの工事現場でした。ですが、そこに先回りしていた正太郎、竜作の背中に突きつけた物を、竜作は銃と勘違いします。

しかし、そこに颯爽と現れたのは村雨一家の次兄、健次です。ピンクの上下は「ジャイアントロボ The Animation 〜地球が静止する日」の村雨健二とお揃いですが、不死身じゃないのと、銀鈴という恋人がいないせいか、皮肉屋の印象がもっと強いです。

健次のために逆に捕まってしまう正太郎。その目の前で、竜作と辰が盗み出した新型ミサイルの設計図が燃やされます。ですが、のこのこ近づいてきた健次に、こっそり縄抜けして投げ飛ばす正太郎。大作と違って、少年探偵は万能なのです。再度立場が逆転し、健次のナイフを突きつける正太郎に、健次は「親父と同じで兵器が好きだな」と大人げない台詞を吐きます。大作にとっての健二が大人の事情を主張というか、押しつけるタイプだったのに対し、こっちの健次はちょっと子どもっぽいというか、おっさん、それ八つ当たりやろうというタイプだったりする対比も見てておもしろいです。ただ、竜作と健次は家族を戦災で亡くしており、辰は戦災孤児だったりするので、健次がことさらに武器を嫌う理由というのも同情の余地がないわけではないとも思いますが、それだけではないようなことも多いと思えるもので…

どうやら、大作がバシュタールの惨劇を知らなかったのと同様、正太郎も金田博士がどんな研究をしていたのか知らず、それは育ての親である大塚署長と敷島博士の方針だったように思いますが、わしはジャイアントロボという無類の兵器を操る大作がバシュタールの惨劇を知っておくべきだと思うのと同様、正太郎もまた、自分の父が犯そうとしていた罪を知っておくべきなんじゃないかと思いました。

しかし、そこに「正太郎」の砲弾が墜落してきて、正太郎は父のことを知る機会を失ってしまいます。

墜落現場にやってきたのは大塚署長と敷島博士でした。工事現場に落ちたことで人的被害は抑えられたことに安堵するものの、残った砲弾に「問題は山積み」と頭を抱えてそうな大塚署長ですが、この人は意外と有能なんで、大変大変とか言いながら、問題をさくさく片づけていきそうなタイプにも見えます。ですが、2人とも、そこに正太郎少年、もう一人の正太郎がいたことなど夢にも思ってないようです。少年探偵の実力は、意外と身内には軽んじられているとか?

そして、正太郎、大した怪我も負わず、起き上がりました。土まみれですが。何が落っこちてきたのかと振り返った彼が見たものは、自分と同じ名前の砲弾でした。
その時、聞こえてきたのは大塚署長と敷島博士の言い争う声でした。
どうやら、敷島博士は27号をより完璧なロボットにするために砲弾の中身=もう一人の正太郎を持ち帰りたいとか言い出したと思われるのですが、でもこの人、金田博士に「正太郎が蘇るようなことがあれば、君の手で葬ってやってくれ」と遺言されてるんで、そこんところは一応、責任は感じてるようですが、なにしろまっとうそうに見えて、このシリーズのなかではいちばんマッドな人なもんで、そのまま正太郎を隠匿しかねない勢いです。
で、大塚署長はこれに「復員の時のあれ=鉄人の片腕じゃ、足りんのかね」と鋭く問い詰めますが、粘る敷島博士。2人の育ての親の登場に、さすがの少年探偵も安堵した様子で近づきますが、逆に2人はなかなか気づきません。たぶん、敷島博士にとっては「執念の」と言われたロボット研究であり、金田博士の弟子ということもあって、こだわりも人一倍なんでしょうが、大塚署長の方がずっとまっとうな人なもんで、政府の決定ということもあるし、金田博士の遺言を守りたいという意志も強いようで、そこは自分の好みというか、研究をつい優先させちゃう敷島博士としては明らかに金田博士の知恵が詰まってそうな「正太郎」を「せめて外壁だけでも解体させてほしい」とか言っちゃうのでしょうな。
そして、こんなに事が大きくなっても正太郎にこれを隠しておきたいと言う大塚署長は、ちょっと甘すぎると思ったりします。
「正太郎はこの世に必要ない。それが金田先生の遺志じゃなかったのか」と詰め寄る大塚署長に言葉を失う敷島博士。ですが、それらのやりとりは全て当の正太郎に聞かれてしまっていました。

ここで舞台は村雨一家に移ります。どこかの地下に閉じ込められてしまった3人は、ライターと煙草の火で光源を確保すると、辰の見つけた扉を出口と期待して、入っていきます。
しかし、そこはかび臭いことからも長年使われていないのがわかる部屋でした。しかも灯りのスイッチを探して辰が引いたレバーは、その中にいたものを起こし、横たわっていた砲弾を起き上がらせてしまうものでした。
危険を察知した村雨兄弟は危うく難を逃れますが、辰は「さっきまでなかったもの」に捕まってしまいます。

ここで唸り声を上げている「正太郎」って、声は飯塚昭三さんだったりするのだろうか?

事情も説明してもらえない正太郎、マッドな面が出ちゃった敷島博士、何とか事態を収束しようとする大塚署長の目の前に、砲弾の壁を蹴破って現れたのは、村雨兄弟と、辰を握りしめた包帯だらけの腕でした。
さらに猛烈な蒸気とともに巨大な影が姿を現します。

ですが、それはかつて金田博士自身が存在を否定したはず、敷島博士に「蘇るなら再度葬ってくれ」と言ったはずのものでした。

しかし人間たちの思惑をよそに立ち上がる「正太郎」。それが2人の正太郎の出会った日だったのです。

続く。

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