監督:倉本聰
twitterでもぶつぶつつぶやいていたので、大した感想はないのですが、何が言いたくてこんなドラマを作ったのかわからないほど、近年まれに見る駄作でした。
以下、つぶやき。突っ込みというか、解説というか、蛇足をくわえてみます。
「英霊」って言葉ですでに拒否反応ばりばりなのだが、倉本聰だから見てみようと思ったのだが、英霊が天皇に泣いて土下座ってシーンでひくひく。
このドラマの広告を見た時に「英霊」とありました。「英霊」という言葉は靖国神社に祀られている戦死した軍属にしか使われていないという認識がわしにはあります。そういう言い方をするのは、あの戦争で死んだ兵士を美化し、再度の戦争に日本を向かわせようと企む連中と本質は一緒だと思っています。よって、倉本聰があの戦争をどのように考えているのかは知りませんが、もはや知りたくもありませんが、「英霊」という言葉を使った時点で、自分の中ではやめろ〜!!!という声が90%ぐらいを占めていたわけですが、見ないで批判するわけにはいきませんので、もしかしたら「英霊」って言葉を使っていても見る価値のあるドラマかもしれませんので見てみましたが、結論:
「英霊」なんて使うドラマはろくなもんじゃねぇ!!!でした。
暗くて顔の見分けがつかん。報道部の何とかって、芸大にいたのと同じ亡霊か?
同じでした。生瀬勝久演ずる立花報道官。ビートたけし演ずる大宮上等兵をそそのかすようなことしたのもこいつ。
いちいち字幕で「どこそこ 何時」って出るのは意味があるのか? まぁ、「雷門」って提灯見ても、浅草の雷門だってわからない人もいるんだろうけど。
正直、最後まで大した意味があるとは思えませんでした。下でもつぶやいてますが、長渕剛演ずる秋吉部隊長の実家が山梨であることに意味はないのですよ。別に岐阜だろうと北海道だろうと広島だろうとどこでもいい。むしろ、雷門って有名な提灯さがってるのに、ここどこ?っていう方がどうかと思う。その後も場面が変わるたびにどこそこって出るんだけど、どれも意味はないです。あけびの入院している病院が新大久保だろうと…(以下略)
ビートたけしを案内してるのも同じ報道部? さっき会津にいた人?
同じ。会津にいた人かどうかはわからない。たぶん違う。
亡霊物知りだな。
ラスト、長渕剛の説教をメモしていたくらいなんで、かなり詳しい。戦後日本の生き字引。
陳腐な展開ですな。全部説明台詞でべらべらとは。
全体の1/3くらい占めていましたかねぇ、ビートたけし関連のエピソードが。最後の締めもそうだし。
秋吉少佐の実家が山梨だろうと、老人ホームが千葉だろうとどっちでもいいのだが。
「英霊」たちがどこだろうとぽんぽん飛んでいけるという便利さを言いたいのか。じゃ、何で、最初だけ列車に乗って来たのか。
そして、ここでも音楽がうざい。倉本聰おまえもか。
悲しい場面で悲しい音楽。そういう展開はうんざりです。ただ、わしも倉本聰のドラマはまともに見たことがない(有名な「北の国から」も1回もない! 唯一、中島みゆきの「エレーン」を使うというんで「時計」という映画を見たことがあるぐらいでしたが、あれも何が言いたいのかよくわからんドラマだったうえに、何でこんなシーンで「エレーン」を使うんやッ?!とがっくりした記憶が…)ので、そういう演出家だったかどうかは知りません。
Wikipediaで見ると「映像や音楽(BGM)まで想定した脚本を書く」とあるので、前からそういう人なんでしょう。わしの批判が的外れってことです。
無言館懐かしい。これで知名度上がって、大勢の人が行ってくれたらいい。それだけでもいいという気がしてきた。
それでもいいです、もう。そこにしか価値を見出せない。しかし、こんなドラマを見て、感動して、無言館行ってみようかなんて視聴者がどれだけいるのか、大いに疑問。
寒いのは亡霊がいるせいかッ?!
その後も使ってるので、古典的なネタのようですネ。
残念、ビートたけしだから年寄りだ。
あけび(ビートたけしの滑舌が悪くて「あけみ」と聞こえたのだが、公式サイトに「あけび」とある)に寄り添うお嬢さん、「てつじにいちゃんに恋をしちゃうかも」と言ってるのを受けてます。ほんとに蛇足。
ここまで挑発しておいてなぜ止める。
ビートたけし演ずる大宮上等兵を、あけびの病室、その息子の勤務先と連れ回したのは報道官でした。で、あけびに対する仕打ちがあんまりだってんで、大宮が健一を殺そうとしたところ、一度は報道官が止めたのでした。
あ、殺しちゃった。
でも、殺しちゃったけど。しかも、何で殺せるんだろう? まぁ、小栗旬演ずる木谷少尉も八千草薫とふれあってるので、そこら辺はドラマのご都合主義なんでしょう。「ファンタジー入ってる」とか紹介されていたし。しかし、「指輪物語」に代表されるファンタジー好きとしては、こういう荒唐無稽な展開を「ファンタジー」とくくられるのがすごく抵抗あるのだが…
靖国神社で事情説明してるの、誰?
立花報道官かもしれませんが、何しろ顔がよくわからないので不明です。もう誰でもいいです。
靖国神社に首相が参拝することの問題を「A級戦犯が祀られているから」に矮小してるなぁぁッ!!!
ここら辺で見るのをやめたら良かったかもと思わなくもありません。ええ。
日本の問題は最大の戦争犯罪人・ヒロヒトが裁かれなかったところに端を発している。最高責任者が責任取らないで済んだんだから、その下の連中が責任取るわけない。その体質がずっと続いている。
直接ドラマとは関係がありません。日頃、わしが思っていることをつぶやいた。
もともと目が見えた人が15年前に視力を失ったからといって、生活に不便しないものだろうか。
八千草薫演ずる木谷少尉の恋人のことです。もともとピアノ奏者だったのですが、15年前に目が見えなくなったと言ってますが、わし、盲導犬育成の会員やってるけど、そういう中途で視力を失った人の方が大変だって読んだですよ。それなのに、この人、ピアノじゃんじゃん弾いてるの。すごい努力家だったとか、まぁ、それでもいいんだけどね、安易だよね、こういうの。しかも、この人だけだよね、「英霊」とふれあって、話し合ったりしたの。すごい特別待遇だよね。
それにしても名のある登場人物が全員、少尉だの上等兵だのばっかり。
なんで二等兵が出ないんでしょうかね。いや、もういいんだけどね。
ARATAが「秘密のラブレターに恋人は気づくだろうか?」って言った後に八千草薫が繰り返す演出ってくどいし陳腐。
ほかに言うことはありません。途中でかぶさるとか演出方法はいくらでもあると思います。単に陳腐です。
何、結局のところ、「リーンの翼」「鉄人28号〜白昼の残月」と同じ結論?
「
今の日本が僕は大嫌いだ!」っていうショウタロウとか、「
今の日本が気に入らない」からって東京を攻撃させるサコミズと結局、同じ結論ですか? そんな結論、もうええわ。
死んでも部隊と一緒って、下等兵には地獄だろうな〜
1人も名のある二等兵が出てこないのはそういう理由じゃないでしょうねぇ。
あと30分足らずでビートたけしの事件、どう収めるのだろう?
結局、亡霊になった(?)石坂浩二演ずる健一に反省の言葉を言わせて、「あけびに謝ってこい」で終わりでした。何、その展開?
結論を出したいのは今の日本への不満か、大宮の問題か。風呂敷広げすぎるとたためんぞ。
たたむつもりもなかったようです。そして、言いたいことを言って、「英霊」は消えてしまいました。ずーっと死なないんですって。海の底なんですって。いやですわぁ。早く成仏してたも。
え? 大宮の問題、棚上げ?
ええ〜、石坂浩二、殺されてから言い訳?
何だ、ビートたけし、英霊から亡霊になっただけじゃん。
これで「目が冷めた」石坂浩二が生き返ったらギャグだな、これは。
さすがに生き返る展開はなかった。しかし、ここ近年でもなかなか見られない駄作であった。
ということで、団塊世代の倉本聰が、まるで他人事のように現代の日本を批判するという、近年まれに見る駄作でありました。医療制度、ディスコで興じる若者、希薄な親子関係、そんなもの、今更、何で「英霊」なんてものに託して批判せねばならないのか。そんな偉そうなこと、言える立場か、おら、な感じです。
倉本聰なんて二度と見ない。2時間半、どぶに捨てたわ ( ゚д゚)、ペッ
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