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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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ひまわり 沖縄はあの日の空を忘れない

監督:及川善弘
出演:山城良太(長塚京三)、石嶺琉一(須賀健太)、城間加奈(能年加奈)、石川聡子(福田沙紀)、ほか
見たところ:茅ヶ崎市民文化会館(第15回平和映画祭)
2012年、日本

1959年6月30日、沖縄県石川市立宮森小学校に米軍のジェット機が墜落し、生徒が12人、200人以上の負傷者を出す大惨事となった。その生き残りとなった山城良太は2004年に今度は沖縄国際大学に落ちた米軍ヘリの現場に遭遇する。それから8年後、沖縄国際大学の学生となった良太の孫の琉一は、ゼミで沖縄で繰り返される米軍の犯罪を調べるうちに2002年の事件を仲間とレポートにまとめることになり、1959年の事件をも知っていく。その被害者遺族にあった良太は、自分の祖父が事件の当事者だと知るが、良太の心の傷は深いものであった…。

twitterで、この映画の製作にご協力を!なんてTLが流れてきて、わしが申し込んだら、なんかまだ準備中とか何とか言われて何もできず、気がついたらできていたんじゃなかったけ… この映画じゃなかったかな…
引っ越しの際にプロバイダとすったもんだあったんで、過去のメールが消えちゃったから、もうわかりませんが、何となくこんなタイトルだったような…

いい映画でした。沖縄戦のフィルムから始まって、長塚京三さん演ずるおじぃが登場、沖縄国際大学に米軍機が墜落した事故から、舞台は一気に53年前、1959年6月30日の石川市立宮森小学校の時代に遡ります。ここら辺の導入がお見事。今の沖縄の問題が太平洋戦争唯一の地上戦となった沖縄戦と無関係ではなく、むしろその延長にあるのだという認識がさりげないです。また地上戦の実写フィルムなので迫力が半端ないです。激しい戦闘、捕虜となった沖縄の人びと、土地をつぶして基地を作る様子などが映されて、沖縄の現状につながったところでタイトルロール、三線を弾きながら唄う長塚京三さんが登場です。

おじぃは基地の隣りにある世界一危険な大学、沖縄国際大学の近くで孫の琉一と待ち合わせていました。そこに黒煙をあげて墜落していくヘリにおじぃの記憶は1959年のあの日、その数日前の何もなかった幸せな日々に戻っていくのでした。

それはまだ沖縄が日本に復帰しておらず、アメリカの占領下にあった時代、貧しいけれども三線の得意な父、沖縄戦の記憶から未だに復帰できない祖母、優しい母や妹と仲のいい友だちと一緒だった良太の子ども時代の話。
TOMORROW 明日」と同じシチュエーションなんで、良太と仲のいい年下のいっぺえ(良太は小学校6年生、いっぺえは2年生)との対話がいちいち涙もろかったです。ていうか、わし、こういうの弱いのに拍車をかけたのがいっぺえくんの可愛さでして、両親がマーケットで食堂を経営していまして、名前が「いっぺえ食堂」。可愛がっているんだねぇ〜!というのが一発でわかる上、もちろんいっぺえが友だちを連れてくれば、かき氷を奢ってくれ、という歓待ぶり。彼らを待っている避けようもない悲劇、良太の周囲が明るければ明るいほどますます涙をそそられるわけです。
そしてやってくる運命の日。良太は隣の席に座っていた可愛い転校生と仲のいい友人、さらにミルク給食が嫌いでブランコでさぼっていたいっぺえをも失います。
そこに駆けつける米軍、現場を封鎖するも、アメリカに留学するために学校を辞めて基地で働く予定だった先生の強引な手段もあり、学校に飛び込む親たち。
担任の聡子先生に、育てたひまわりを差し出して、うまいことミルク給食から逃れたはずのいっぺえでしたが、外に出ていたために殺されてしまったのです。そのことに衝撃を受ける良太と、いっぺえを叱って外に追い出したと思っている聡子先生。

ここで時代は現代、良太の孫の琉一が大学生になった2012年に移り、主人公も琉一にシフトします。琉一には同じゼミで学ぶ友だちが6人と彼女が1人おり、加奈役は「あまちゃん」の主役だそうですが、わしは「じぇじぇじぇ」というのが嫌いなんで、見てないです。ただ、そういうキャラをろくに見ていないせいか、基地で働く父と、米軍の起こす不祥事を調べる琉一の間で悩み、複雑な心境のヒロインをせいいっぱい演じていて、これは好感が持てました。主人公も同じ。等身大の大学生を好演、お友達もリーダー格、優等生っぽい眼鏡ッ娘、本州からやってきて沖縄のことを知らない若者、ちょっと気の強い女の子と個性豊かでなかなかいい若手を揃えたなぁと思いました。
沖縄国際大学のヘリ墜落事件の延長として宮森小学校のジェット機墜落事件を調べてレポートにまとめることになった琉一たちでしたが、その過程で米軍に殴られ、泣き寝入りをさせられます。基地に逃げ込んだことで警察の手が届かないところに行ってしまった米兵の卑怯さに怒り狂う仲間たちに琉一は「コンサートをやろう!」と呼びかけ、PEACE SKYコンサートを実施、最初のうちは会場が取れなかったり、ネットでネガキャンされたり、仲間が出ていってしまったり、最後は加奈も自分の心情を打ち明けて離れていったりとさんざんでしたが、それでも一生懸命取材をし、まとめようとし、コンサートを開こうとする琉一たちに、離れた仲間が復帰、会場も借りられて、コンサートは成功を収めます。
その合間に歳を取ったいっぺえの母や、聡子先生や、良太との仲良し4人組の一人で生き残ったおじさんとかが出てきてインタビューに協力してくれたり、招待状を送ったりしていくうちに、誰にも会おうとせず、かたくなに心を閉ざすおじぃ、良太もまた、三線の名人として舞台に上がり、自分が宮森小学校の被害者の一人であることを訴えるのです。加奈ともよりを戻すしな!

絶望と希望と、また前を向いて歩いて行く若者たちの清々しさ。いい映画でした。

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