金石範著。文藝春秋刊。全7巻。
テンポがゆっくりなので、この巻は日本へ武装蜂起の資金集めに行った南承之(ナム=スンジ)と康蒙九(カン=モング)の話と、相変わらず済州島で酒飲んだり酒飲んだり酒飲んだり、たまに人と会ったりしている李芳根(イ=バングン)の話に終始しています。時間的には1、2ヶ月というところです。
ちなみに雑誌連載は次のⅢの中途(第9章)で一端終わっており、第10章〜第12章が単行本化に当たって描き下ろしされたそうですが、済州島四・三事件のさわりぐらいで終わりだそうなんで、時期を改めて続きが書かれました。
南承之は日本に残してきた母や従兄に結婚を迫られ、済州島に帰れなくなりそうになりますが、李芳根の妹・有媛(ユウオン)への思いを出すことで済州島に帰還します。李芳根の手引きとかもあって、お互いにまんざらでもないのですが、一方は革命の闘士、もう一方はソウルの音楽学校に通うお嬢様と立場が違いすぎるせいもあって、恋が成就するのか不安なところです。まぁ、南承之の先行きが真っ暗なことを思うと成就しても悲恋に終わっちゃいそうなんですが…
引き続き、分厚い第3巻を読破ちう。
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