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ワイルド著。福田恒存訳。新潮社文庫刊。

美貌の青年、ドリアン・グレイが、画家に肖像画を描いてもらった。快楽主義者の友人を持ったドリアンは、背徳の生活を享楽していくが、彼の悪徳は肖像画を変化させていく。醜悪な肖像画にある日、ドリアンはナイフを突き立てるが、自分も死んでしまった。

図書館でたまたま見かけたんで、どんなものか読んでみた。

最初に婚約者に幻滅し、冷たい言葉で突き放したところから、肖像画の変貌が始まるのだが、ドリアンはそのことをひどく後悔する。ところが、快楽主義者の友人の影響もあったし、肝心の娘が自殺らしいと知り、後はまっしぐらに背徳の道へ。

ただ、思うに、醜悪な姿になっていく彼の肖像画を彼の良心だと作中で言ってるわけなんだけど、実際問題、世の中にはいくら悪いことをしても、顔にも出さない奴の方が多いわけで。いわゆる悪徳顔ってのは、話の中ほどにはいないわけで。
そういう意味ではドリアン・グレイというのは、実は善良な人物で、悪い影響ばかり受けたから関わる人間を破滅させていくという人生になったけど、これ、逆の方向に行ったら、それはそれで興味深かったんじゃないかという気もしますた。

ま、それ以前に、誰それが悪い、みたいな奴というのは、主体的に生きてないような気もするんで、やっぱり、僧院にでも閉じ込めん限り、ドリアンは破滅的な人生を生きたのかもって気もするし。

しかし、背徳とは言っても、あんまり魅力はないキャラでしたな。映画にもなったみたいですが、こういう外見が理想的に描かれたキャラというのは現実にはすごく難しいので、小説にとどめておくのが賢明だと思いますた。

え? ジョン=ローンが演じたらどうするかって? いやだなぁ、お客さん。わしが彼に演じてもらいたいのは悪であることに反省も後悔もこれっぽちもないような悪の権化ざんす。自分の美貌にうっとりし、自分の身代りに老いていく肖像画を眺めて悦に入っているようなナルシスト野郎に興味なんかありませんぜ。

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