松葉博著。エニックス刊。全4巻。
やっと手に入れまして、まとめて読みました。
LルートにかかるChapter 1からChapter 2のレオナールの死までを描いた本作。
初めて「タクティクスオウガ」をプレイした時、わしはバルマムッサでの選択に20分くらい悩んで、Cルート行きました。もちろん、偽善者を貫くため、レオナールの提案も蹴飛ばし、カチュアとは「戦えない」を選択して姉さんと戦う羽目になり、でも最後まで投げ出さずにやりました。そしてまさかのアロセール、フォルカス、バイアンにひっくり返ったのもいい思い出。
だから、実はLルートってかなり最近まで見たことなかったんすよ。その存在は知っていましたが、どうしても虐殺に手を染めるデニム、っていうのが共感できなくて。あと、ランスロット=ハミルトンというデニムにとって心の師のような存在が、もしもデニム虐殺を知ったら、幻滅されるんじゃないかって思ってて、Lルートに手を出すことができませんでした。
しかし、実際にLルートをやってみますと、デニムが虐殺に心を痛めるような演出というのはなくて、むしろ、レオナールの死に様見てると、これはまた良いなと。ヴァイスが救われるルートというのもわりとポイント高いなと。
プレイヤーとして虐殺の選択はしたくないのだけれど、現実にはこういうルートもありなのかなぁと、すごく傍観者として思いました。実際問題、わしがその場にいたら、絶対にバルマムッサで殺される側の人間であったろうと思うし、常にそういう視点というのは失いたくないと思うので、人として虐殺は絶対に受け入れられないと思うのですが、フィクションとして、これはありかな、と。すんません、自分勝手で。
ただ、このルートを見て、レオナールの存在が大きくクローズアップされたのも事実でありまして、悲しいほどのリアリスト、ウォルスタのためならば、己の死さえも利用できるレオナールに、大きく引かれたのは間違いありません。Cルートでの彼はどっちかというと、公爵の犬だなと思うし、Nルートの彼はまさかのカチュア刺殺だし。ここまでウォルスタのことを考え、そのために命も何もかも投げ出したレオナールと、実はバクラム人だったでにぼんと、どこかで共闘したいと思うのは、わしがぬるいプレイヤーだからなのだろうと思います。
で、この漫画はそういうプレイヤーの思いをうまく形にしているといいますか。実際にはChapter 4まで言われることのないでにぼんのパパの台詞をうまいことからめて、この作者ならではの「タクティクスオウガ」世界を作り上げているなぁと思いました。
たきがは、個人的には、「タクティクスオウガ」でいちばん好きなキャラは誰だと言われたら1秒と考えずに聖騎士ランスロット=ハミルトンだと答えますので、第1話でいきなり「オルゴール」イベント持ってこられた日にゃ、感涙物でありました。もうね、このシーン最高。今でもこのシーン見ると、わし、条件反射でうるうるしますもん。ただし、このシーンのおかげで、たきがは的にはオピ子×ランスロットというカップリングは存在し得ないものにもなりましたけどね。だって、わしはこうして奥さんを思っているランスロットが好きなので、「伝説」でオピ子とくっつけるというのはなしなわけです。そこから「伝説」が右往左往したのもいまや笑い話。
で、条件反射で2番目に好きなキャラと言われますと、やはりカノープス=ウォルフは外せませんぜ、旦那。どんなルートでもついてきてくれる、その侠気と兄貴っぷりが最高ですよ!
個人的にはカチュアを可愛く描いてくれているのもポイント高いっす。いや、わし、姉ちゃん好きやし。え? 鬼姉? そんな意見は聞く耳持たねっす。
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