監督:森谷司郎
脚本:橋本忍
原作:正木ひろし「弁護士」
出演:正木ひろし(小林桂樹)、滝田静江(南風洋子)、岸本正治(下川辰平)、田代検事(神山繁)、室田医師(大滝秀治)、ほか
日本、1968年
1944年に起きた首なし事件を題材にした映画だそうです。正木ひろし弁護士も実在の方ですが、1980年に亡くなったと映画の後のトークショーで安田さんが言ってました。
茨城県の炭鉱町で一人の男が亡くなった。しかし、その死に納得できない雇い主らは東京の正木弁護士のもとに事件を持ち込む。最初は軽く考えていた正木だったが、警察ともう1つの炭鉱との癒着や、男を死なせたのが警察ということもあってなかなか解決に至らない。とうとう正木は自分の説が正しいことを証明するために被害者の首を切り落とすことにするが…。
というわけで熱血弁護士を小林桂樹さんが熱演。それにしても1944年と言えば敗戦直前、治安維持法まっただ中の時代です。そんな時代に正義を追究して首を持ち帰っちゃう正木弁護士という人はかなり破天荒な方だったんだろうなぁと思いました。実際、ラストもそんな感じでした。安田さんのトークでもけっこう無茶苦茶な人だったらしいですし。
ただ、死体が腐っちゃう→暴行死だと証明できない→首を持ってこよう!までの展開はともかく、腐る心配してるなら、どう考えても満員電車で暖房効果ばっちりの車内に生首を持ち込んじゃあかんだろうと思いました。持って帰るうちに腐るわい。
あと、事実を知らされてないのに(知ってたら、万が一、警察に見つかった時に共犯になっちゃうから)、仕事だというんで、黙々と首を切り、警察に追われる正木弁護士に代わって首を持って帰ったおっさんのプロ意識が凄かったです。
個人的には胡散臭さ丸出しの田代検事と室田医師が拾い物でした。秀治若かった!
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