佐々木倫子作。小林光恵原案・取材。小学館ビッグコミック刊。全6巻。
新米ナース、似鳥ユキエの看護師としての奮闘や患者、同僚のナースや医師とのふれあいを通じて、三歩進んで二歩下がるを地でいくペースで成長していくさまをコメディとシリアスを交えつつ、描く。
基本的に1話完結で(たまに前後編)同僚の看護師や医師は共通ですが、患者はわりと出たり入ったり死んだりという展開でした。
「動物のお医者さん(ヒヨちゃんとミケとおばあさんが好きだった)」の作者らしく、人情コメディって感じです。婦長さんのオールマイティっぷりと、看護をビジネスだと言い切る堀田さんのドライなんだけどドライになりきれない熱血漢ぶりとかがけっこうおもしろかったです。
最初の方の話で太宰治似の患者さんに入れあげる展開がありますが、玉川上水(太宰が心中したところ)とか行ったんでしょうか? 全集持ってるとか入れ込み方が半端ないんですが、今は青空文庫で全部読めるはずなので、うちのあいぽんに全部入っているんですが、そういや、本の形式で読んだのは「人間失格」と「津軽」だけだったかもしれない…
患者さんが死んでしまう話でも笑いを忘れないのはさすがだと思いましたが、この手の「打ち明け」漫画って、一回読んだらもうおしまいかも。
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