監督:マリア=リンドバーグ
原作:トーベ=ヤンソン
主題歌:ビョーク
見たところ:川崎市アートセンター・アルテリオ・シネマ
フィンランド・ポーランド・オーストリア、2010年
ムーミン好きの母につき合って見に行きました。「ムーミン」といったら岸田今日子さんのアニメしか知らない世代です。
原作者のトーベ=ヤンソン生誕100周年(2014年)、原作出版70周年(2015年)にかこつけて作られたパペットアニメーションです。
ある朝、ムーミントロールが起きると世界中に灰色の埃が降り積もっていた。物知りのジャコウネズミに聞いてみると、地球に彗星が衝突する前触れなのだと言う。驚いたムーミントロールとスニフがパパとママに相談すると、おさびし山に天文台があり、そこでならば彗星のことが教えてもらえると言う。早速、パパの手を借りてイカダを作り、ムーミントロールとスニフは天文台に向かって出発する。日曜日にはケーキを焼くから戻っていらっしゃいというママの声を聞いて。途中でスナフキンを加えたムーミントロールとスニフは、イカダを失ってしまったが天文台にたどり着き、彗星が4日と4時間4分44秒後(誤差4秒)にやってくると知り、急いでムーミン谷に向かう。途中でスノークとスノークのお嬢さんも加えて、ムーミントロールたちは日曜日までにうちに帰り着けるのだろうか? そしてムーミン谷を目指す彗星は?
行きはよいよい帰りは怖い。最初はイカダで楽に進んだものの、2日目には失ってしまい、おさびし山をとぼとぼと登るムーミンたち。彗星のことを知って急いでうちに帰らなきゃと言いつつ、スニフが具合が悪いから動きたくないだの、途中におもしろそうな店があれば立ち寄り、まぁ、言っていることとは裏腹に寄り道が多いです。
スニフはお調子者で気分屋、ムーミントロールは男の子らしくスノークのお嬢さんを助けたりするけれど、これも天文台に彗星のことを聞きに来たのに彗星そっちのけでスノークのお嬢さんに夢中だったりとピントが外れまくり。
スナフキンは同行の2人に比べると大人な感じもしますが、けっこうマイペースでそれほど頼りにならなかったり、スノークは知的なキャラのようですが頭でっかちな感じもして、「ムーミン」というのは意外とブラックな話だなぁと思ったりしました。
それにしても彗星の接近のために地表が灰色の埃に覆われたの、海が干上がったの、イナゴの異常発生だのと危機が何度もムーミンたちを襲いますが、マイペースで乗り切る辺りが、おもしろいようなおもしろくないような…
公式サイトによると、ムーミントロールとスナフキンの出会いはこれが初めてで、以後、2人は大の親友になるそうです。ムーミントロールが憧れるスノークのお嬢さんも、ここで初めて出会ったそうです。へぇ
オープニングとエンディングにビョークの歌が流れるんですが、これまた変わったパペットアニメで、不気味な感じでした。
たんぽこ通信 映画五十音リスト
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