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金石範著。文藝春秋刊。全7巻。

済州島四・三事件を扱った大河小説。これもTLで流れてきた関連で読んでみようと思ったのでした。全7巻ぐらいならば「満洲国演義」より、ちょっと短いくらいだし。

1巻目はさわり。2人の主人公、南承之と李芳根のそれぞれの立場とか思惑とかが事件前夜の1948年3月辺りで語られます。

大変重い話です。日本の支配から解放された喜びもつかの間、解放軍として朝鮮半島に乗り込んできたのはアメリカとソ連の2大国でした。アメリカが南(済州島は南に含む)、ソ連が北を占領して、南ではアメリカが立てた李承晩政権によって単独選挙が行われようとしていました。それに反対する南朝鮮労働党が武装蜂起を決議、その一員である南承之は、かつては中学校教師でしたが、南労党に加わったことで地下組織に属しています。対する李芳根は日本の占領中にソウルの刑務所に入っていたことがあり、転向、政治活動に一切関わらないことを条件に釈放されましたが、我が物顔で済州島を歩き回る西北(反共テロ団体)に反感を覚えています。しかし、西北というのも元を正せば、日本の植民地だった時代に日本につくことで利益を得たような連中が解放後に成り代わったものだといいますから、日本の統治が朝鮮半島になした罪は広範囲に及び、済州島のような最南端の島にも影響を与え、人びとを苦しめているのでした。

武装蜂起の結末も、登場人物たちの未来もあらかた想像はついており、暗澹とした気持ちになることもあるのですが、日本がかつて犯した罪の1つとして、読まずにいられない小説だと思いました。

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