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山本おさむ著。戸部良也原作。双葉社アクションコミックス刊。全10巻。

引き続き糸数高校戦です。4点を先制され、動揺するナインでしたが、武明が「野球が僕たちを自由にしてくれた」と呼びかけて、1点差まで追い上げます。最後のチャンスで打席には健、ランナーは武明。しかし、彼らは敗退し、ついに公式戦で1勝をあげることもなく終わってしまうのです。
最後は表紙にもなってますが、伊波監督を胴上げしたところで終わりです。今まで、ずっと武明たちしか表紙に描かれなかったのに、ここだけ伊波監督というのが、最後の試合の重みというか、伊波監督の存在感なんかも示されているなぁと。

もっとも、武明たちの戦いはまだ始まったばかりでした。学校を卒業した彼らは、本土へ就職します。ところが、これが今まで以上に厳しいというより、今までは学校という大きな単位があったので、苦しい時もみんなで立ち向かえたし、何より、父兄や教師といった力強い味方もいたのに、いきなり彼らは独りぼっちで放り出されてしまうのです。
武明は、せっかく仲良くなった先輩が別の支店に移されてしまい、倉庫係になったことで周囲の理解を得られず、とうとう倒れてしまいます。
一方、大学に進学した知花も孤独でした。授業で気遣ってもらえず、武明とデートの約束をしても彼は熱を出して倒れており、動転してしまう知花。
そして、武明は見舞いに来た母とともに沖縄へ帰ります。武明は最初、そのつもりではありませんでしたが、母親に「このままじゃ本当にだめになってしまう」と言われたのです。
久しぶりに再会した元野球部員たちも武明の事情に深刻な表情です。
沖縄へ帰った武明は、新城高校に転任した伊波監督に愚痴ってしまい、監督も「こんなことしか言えない先生を許してくれ」と言って武明を慰め、諭します。
もっとも、悪いことばかりでもありません。
光一が手術の後、ようやく走れるようになったのです。ちょっと明るい表情で海を見つめる武明と光一で、最終話の1話前が終わりです。

最終話は再び、知花。彼女は手話サークルの発起を呼びかけ、当初の参加者は1人だけでしたが、それがあの小沢妙子さん、琵琶湖のほとりに住む盲目のおじいさんの孫娘さんでした。ここの知花が福里、妙子ちゃんが琵琶湖のと明らかにされ、ようやく巡り会ったところがこの巻、最大の号泣ポイント。わずか数ページのやりとりですが、6巻から続く長い長い支援が、ようやく1つの決着を見るという、おじいさんの人柄もあって、ここ、たまりません。
しかも妙子ちゃんが知花ちゃんが不自由していた授業を手話で手伝ってくれるようになり、知花の世界が広がります。この友情も泣かせる。かつて(確か2巻か3巻)「手話が私たちを狭い世界に閉じ込めてしまう」と言っていた知花ちゃんの世界が手話によって広がっていく皮肉ですが、ここは素直に嬉し泣き。

そして、20歳になった武明たちが甲子園で同窓会をするシーンでおしまい。安永が、ネクタイ姿が板についちゃったところが微笑ましい。彼や健ちゃんは大阪や名古屋といった武明たちから遠い地方に就職したのですが、描かれてないんですが、ちょっと恵まれた、理解ある人びとが支えてくれる職場だったらいいなぁと勝手に想像してます。

山本おさむさんには「遥かなる甲子園」よりさらに危険な「わが指のオーケストラ」という漫画もあるので、続けて、そちらもレビューします。こちらは文庫で3巻と短いですが、その分、濃縮な味わい。

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