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金石範著。文藝春秋社刊。全7巻。

3章仕立てで李芳根(イ=バングン)のソウルからの帰還、李芳根の結婚を巡る問題、南承之の城内(ソンネ)での出来事や四・三事件の途中経過です。

李芳根は、わしのイメージでは20歳くらい若いハン=ソッキュ氏なんかいいんじゃないかな〜と思って読んでいますが、なにしろ作中の登場人物の8割以上とお知り合い、もしくは名前を知られているという有名人、その理由も昨今の大河ドラマのような不自然さはなく、ごく自然に語られていくもので、まさにこれは大河小説なんだなぁという醍醐味を味わわせてくれます。

もっとも、その分、四・三事件の描き方が足りないなぁと思うのは贅沢というものかもしれません。

李芳根はソウルから羅英鎬(ナ=ヨンホ)、文蘭雪(ムン=ナンソル)、呉南柱(オ=ナムチュ)とともに済州島に帰ります。それはわずか2日足らずで仲がいいとは言えない父親に妹の日本留学を認めさせ、またソウルにとんぼ返りするという無茶な計画のためでした。案の定、父親はこれを承知しなかったばかりか、妹のことへの兄の介入を拒絶、有媛(ユウオン)をソウルから呼び寄せて一度断った結婚を強制します。
また妹の日本留学と引き換えに李家の跡取りとして結婚してもいいと持ち出した李芳根は親戚一同を呼び出しての門中会議に参加させられますが、謎の美女・文蘭雪との結婚をにおわせることでこれを逃れます。さらに父親との離別を決意した李芳根はひとまず城内の実家を出ることにするのですが、引っ越しは次巻のようです。
その間にも李芳根は梁俊午(ヤン=ジュノ)などを通じてゲリラに大金を渡しています。梁俊午は県庁の職員でしたが、県知事の秘書になった官僚です。李芳根にとっては弟分、南承之にとっては兄貴分という2人の主人公をつなぐのに重要な位置にいる人物な上、前巻ですでに南労党の秘密党員となっています。私生児の生まれのため、親戚がおらず、天涯孤独の身の上ですが、多くの同胞のように日本に逃げることをよしとせず、ゲリラに加担するという侠気のあるキャラです。

一方、南承之は城内に来て、梁俊午と会ったり、その仲介で李芳根や有媛と会ったりしています。また前巻で有媛が南承之に編んだセーターは無事に李芳根から梁俊午を経て南承之に渡されています。もっとも南承之もまだ若い(23、4歳くらい)せいか、けっこう落ち着きがなく、有媛に会えると思ってはときめき、李家の裏戸を工作員となった下女のブオギが開けていることを李芳根に知られたらと思って動悸が激しくなり、少しはもちつけと言いたくなること請け合いです。しかし、登場人物のなかでも若い方なので、しょうがないのかもしれませんが、それにしても落ち着けと。

9月9日の朝鮮民主主義人民共和国の設立を前に次巻へ続きます。

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