詰め込みすぎでかなり無理のある展開。もっと時間の長いスペシャル版にするには相手が小粒だし、ちょっと脚本に難ありか。
実業家ティーズディールの娘、ジェニファーが誘拐された。その救出を請け負ったAチームだったが、身代金の受け渡しに赴いたハンニバルが3人に知らせずに敵地に忍び込んでしまった。ジェニファーは見つけたものの、身代金を取られ、合流した4人は逃亡中にバンのガソリンタンクをやられ、動けなくなる。さらに、ジェニファーは誘拐犯の一員であるマーカスと恋仲で彼の身を案じていたので、Aチームは彼らの基地に戻る羽目に。その人数は20名近く、GLAと名乗る一味のリーダー、ラモンは自称テロリストなのだが、その計画はさらに恐るべきものだった。AチームはGLAの計画を阻止できるのか?
まず誘拐。さらにハンニバルの単独先行で誘拐犯と悶着。で、ごねる娘を助け出してみたら、「マーカス助けて」ときて、身代金取られたんで依頼主がご立腹、金と人助けのために戻り、今度はダム爆破ときたもんだ。どう考えても45分ぐらいの尺に収まる展開ではございません。もう少しどっかはしょらんと。あるいはもっとスピーディな展開にするか。テロリストの描写を抜くとかね。おかげで、ラスト、Aチームはバンで動けず、テロリストはダムへ行ったかと思いきや、ダムの守衛がハンニバルでAチームもダムに潜入中、というのはいくらなんでも無理ありませんか? そこらへん、どうするんだ? と思ってたのに肩すかしくらったよ、ままん。しかし、いくら20人ぐらいいても、テロリストを自称していても、そこは素人、百戦錬磨のAチームにゃかなわん。だから、大味な感じかなぁ。
3人の「
屁みたいな作戦だ!」ってハンニバルに言われて、何回か繰り返してますが、後半は嫌味半分と見たね。うふふふ。今回はハンニバルの暴走が目立ちました。冒頭の単独先行から、「屁みたいな作戦でしょ」ってみんなを説得するところとか。うん、モンキーにまで「いかれてる」って言われたら、そりゃないぜ、ハンニバル。
その分、モンキーとフェイスが目立ちません。モンキー節はなりを潜めて、ふつうの人の上に飛行機も出ないもんで、全然モンキーじゃないし。コングに「アホはお前だ」と言われるぐらいか。っちゅうか、そんなアイデンティティは嫌だ。でもモンキーはさらりとながす。階級は大尉でフェイスより上なのに。そんなモンキーが好きだよ、あたしゃ。
さらに輪をかけて目立たないのがフェイス。調達なし。すけこましなし。いちばんの常識人も今回はコングに譲りまちた。いやぁぁん。そういや、鼻を折られたのはほんとだったのか? そのわりには鼻血も出てなかったけど。フェイス受難。それを言ったら、モンキーもあばら骨をやられたようなことを言ってたけど、後半は何事もなかったかのように活躍してました。ほんとのところはどうだったのさ?
で、目立ったのがコング。なにしろゴリラ相手に3連戦(最後は「爆弾だ」と言って追っ払ったけど)、さすがのコングも失神寸前、お気の毒だよ、コング。しかし改造シーンなし。
なんか、これ、Aチームちゃうんですけど? モンキー節もない、フェイスの調達もない、すけこましフェイスもない、みんなのれっつ改造タイムもない。ハンニバルの変装は2回あったけど。うーん、脚本、いつもと違うんか?
依頼人のティーズディール、実業家とは思えないけつの穴の小さい男だった。こんな親父、ジェニファーでなくても嫌やがな。しかも最後にデッカー大佐なんか呼んでるし。なんちゅう奴だ! でも名前だけだったけどな。ターニャも出番なし。
日本語タイトル、「ダム」でなくて「屁みたいな作戦だ!」にすればよろし。みんなで何回言ったことか。最初は楽な仕事だったはずなのにねぇ?
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