バベルの籠城 第２７話

サブタイトルは「その男、熱き炎の化身也」です。

「バキ外伝」つまらない…　「ドラゴンボール」もそうなんだけど、こういう格闘漫画って、よくわからんのです。

「聖闘士星矢」はいつも「セイントには同じ攻撃は効かない」に、そのセイントが同じ技ばかり使ってるのはどうなんや！と突っ込みを入れるギャグマンガとして読んでるんですが、ラスト、いい加減だな、おい… 前話のラストで登場した霹靂火秦明。まさか花栄と黄信が合体して一人になるとは思ってませんでしたが、今回はその謎はさくさくと明かされたどころか急転直下の怒濤の展開が続きます。

表紙は花栄、黄信と霹靂火秦明の後ろ姿。今川監督、つくづく「水滸伝」好きですねぇ。その分、「三国志」が割りを喰った形か。

さて、現れた霹靂火秦明にさすがのヒィッツカラルドも、もちろん大作も驚きを隠せません。現れた顔は呂府に負けずとも劣らぬ凶悪顔ですが、「どんな手品を使った」ともっと化け物じみた顔の黄忠に、

「じゃかましい！！」

と見開きで蹴りを喰らわせ、黄忠の身体の大半を吹き飛ばしてしまいます。

しかも「ちぃとなまったかな？」と言って、本調子ではないことを臭わせた上、歩くそばから辺りをぐつぐつと溶かしてしまいます。なんちゅう凶悪な足…

さすがのヒィッツカラルドも狼狽えちゃいます。素直に「すげぇ！！」と秦明の力に驚いたり、いい人だな、ヒィッツさん。

そして、OVAの誤先生の面影は微塵もない呉先生が解説。「秦明殿の炎の力」だそうです。炎というより、マグマって感じですが…

すると黄忠がウラヌスから大作を助ける時になぜ秦明自身の力を使わなかったのかと問いただします。ここら辺はちょっと不自然な気もしますが、大作が訊ねるわけにもいかないし、ヒィッツさんいなかったし、逆に呉先生は解説するほどなんで、ほかに適役がいなかったんでしょう、たぶん…

ところが秦明の答えは

「それが出来れば苦労は無いわ！！！！」

でした。その声に動けなくなってしまう大作、黄忠、ヒィッツカラルド、呉先生。十傑衆さえ動かなくするとは凄まじい力のようです。
ですが、秦明曰く「己で己の力を制御出来んのだ！！　下手を打てば頭領の身にまで危険が及ぶ…」と、中条長官みたいに「そんな自分に腹が立つ」モード全開のようです。いい人じゃないか、秦明。「水滸伝」のがあれだから、どんな猪武者かと思ってたけど…

その言葉にヒィッツカラルドは秦明の名を思い出します。その名はBF団の中では伝説となっていました。それも、先代の十傑衆が守るバベルの塔を一人で半壊させた上、十傑衆を３人も倒した最悪の人物としてでした。どんどん十傑衆の価値が下がってませんかそうですか

そこに呉先生が解説を加えます。ほんとに頼りになるなぁ、今回の呉先生は…　でもわしの脳内では江原正士さんのボイスで聞こえてるんですけどね！
秦明の力は諸刃の刃であり、一度戦えば、味方をも無条件に巻き込んでしまうものだったのです！
ゆえに自身の罪に悩んだ秦明は、花栄と黄信に分かれ、その力を戒めたというのでした。ううむ、この世界、人間がくっついたり離れたり、何でもありだな！

しかし大作は無力な自分のために皆が犠牲になったように、人並み外れて強力な秦明の力もまた犠牲を生み出していたことを知るのでした。重要だ、ここは今後、凄く重要なポイントになると思う。

「幸せは犠牲なしに得ることはできないのか。時代は不幸なしに乗り越えることはできないのか」

今作を貫くテーマにも密着した大事なことです。秦明もまた、重要な人物なのですね。

しかし、皆の危機にその力を使うことにした秦明は皆の衆に自分のそばから離れるよう伝えます。
これに対し、黄忠は逃げ出そうとしますが、秦明に「力まかせの霹靂火！！！」をブチ込まれてしまい、あえなく果てます。ううむ、さすが伝説の男。ガス人間が痛いのかどうかわかりませんが、ヒィッツさんは大作に「ありゃあ痛いぞ」と解説。ガスだったもんで炎に弱く、燃え尽きてしまいます。

ところが敵もさるもの、三獄死ですんでただでは死にません。

黄忠の身体は毒でした。それを素手で押さえたために、大作はその毒に冒されてしまったのです！

ｶﾞ━━━(ﾟДﾟ;)━(　ﾟД)━(　　ﾟ)━(　　 )━(ﾟ;　 )━(Дﾟ; )━(ﾟДﾟ;)━━━ﾝ!!!!!　ナ、ナンダッテ〜

黄忠は消滅しますが、目的を果たしたことで三獄死は高笑いです。ライセの最大の敵は大作とジャイアントロボですんで、大作を落とせば目的は達成というわけです。もっとも、返す刀でライセに襲いかかりそうな連中ですが。

でも、今回はなにしろ展開が速いんで、黄忠の毒に冒されたら、劉備の生き血しか解毒薬はないことをテンポよく解説してくれます。

毒に苦しむ大作に、二人に戻った花栄と黄信が謝罪します。元が一人だから、どうやら似た者同士のようで…
しかし事情を知っている呉先生、「そんな大声では頭領のお体に響く」とたしなめます。何とも頼れるお方で…
二人は秦明が力を使いこなせれば赤髪鬼も死なせずに済んだし、母体虫も悲しませずに済んだと嘆きますが、そう簡単にいかないから、普段からこうやって分裂してるんだし…

そして、ジャイアントロボとともにあろうとする大作に改めて敬意を表しました。でも大作は、ロボと別れる決心をしたことを悔いていますが、事態は余談を許しません。
黄忠の毒が働いて、大作の命は風前の灯火、治すためには呉先生曰く「劉備の生き血が必要」って…　呉先生、何でそんなこと知ってるんでしょ？

しかし、武闘派のヒィッツカラルド、「なら話は簡単だ」と言い切ります。十傑衆ですから、力使う方が得意なんでしょう。「それに今頃はあいつらも…」と振り返るヒィッツさん。
あいつらとはもちろん、残る十傑衆、暮れなずむ幽鬼、命の鐘の十常寺、赤影、直系の怒鬼です！

どこにいたんだ！なBF団の手下を引き連れて、幽鬼、怒鬼、十常寺、赤影が三獄死が陣取るバベルの塔へ向かうところで以下次号！

秦明の謎だけで終わらず、十傑衆の４人が動き出す超展開。いよいよ、いよいよ、OVAでは活躍しなかった怒鬼の力を見られるかと思うと、それだけでわくわく！

• ジャイアントロボ
• CM(1)
• 2013/06/21 Fri.