アーシュラ=K=ル・グイン著。ハヤカワ文庫。
ずーっと前、ル・グインの名前を聞いたこともなかった時、短編の粗筋紹介を読んで、ずーっと気になってた話なんだけど、これじゃなかったなぁ。つーか、これ、長編だし。でも、確かル・グインの小説だったはずなんだがなぁ。短編集の「風の十二方位」になら載ってんのかなー。でも、あんな落ちがもろばれの粗筋紹介なんてありかなぁ。あれはあれでもう完結した話だったのかもしんない。
「ゲド戦記」がジブリ作で映画になるそーですが、なんでジブリのって宮崎監督がらみじゃなくても画風同じなんでしょ。あの絵でげっぷ。行く気なっしんぐ。あれがジブリの個性だと言われればそれまでですが、最近、アレルギー気味です。でも「ゲド戦記」って1巻しか読んだ記憶ないんだよな。初めて知った時には全3巻だったはずなんだけど。その後、4巻が出て、もっと後で外伝の1巻が出てたな。何で読まなかったのかな。たぶん合わなかったんでしょう。でも、2回目読んだ時には絶賛した「指輪物語」も1回目の時には「ふーん」てなもんだったんで、いま読み直したらおもしろいかもしれん。で、あんな長い小説なんで「ふーん」と思っておきながら2回も読んだのかというと、TRPGのマスターをするためだったのさ。背景世界知っておかないとまずいかと思って。あんなにはまるとは思いませんでした。ええ。何で1回目でおもしろいと思わなかったのか、あの頃の自分を問いつめたい気分です。
ぼけ。ばか。2回目で気づいたんでよしとすべきでしょう。ふつう、2回目ないですから。たきがは、おもしろくなかったら、よほどの理由がないと1回で見捨てますから。
閑話休題。
で「所有せざる人々」なんですが、えーと、つまらなかったです。最初から期待してるのが違うせいもありますが、それは完全にたきがはの問題であって、ル・グインさんの問題ではないと思うんですが、途中まで、こうなるであろうと期待していたラストに至るまでが長くて長くてあくびが出ました。
ユートピア。そこがユートピアになると、たぶん、人は暮らしていけないような気がします。そういう話だったのかもしれませんが、そうしようとしている主人公たちの後ろに彼らが築くであろうユートピアが見えて、なんかそこらへんが退屈でした。どんな国も最初から悪かったわけじゃないんだよ。でもどっかで間違えて、どっかでけっつまづいて。ほかの国を滅ぼしたり、自分が滅びたり。現実の世界はもっとどぎつくて、ひねくれてて、へそ曲がってて。ユートピアはとても単純。だから退屈。だからそんな世界にはいたくない。まぁ、この地球上にあり得ないのがユートピア。だから、SFになるのかな。
同じル・グイン著の「闇の左手」という小説を前に読んだんですが、こっちのがおもしろいんだけど、たきがはの好きだった1章が最近立ち読みした「闇の左手」から消えてたような気がする。なぜ? 何かあった? なんで?
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