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高野文子著。アフタヌーンKCデラックス。講談社刊。

「黄色い本」「CLOUDY WEDNESDAY」「マヨネーズ」「二の二の六」を収録した短編集。

表題にもなっている「黄色い本」には「ジャック・チボーという名の友人」と副題がついています。
田家実地子(たい みちこ)という名の女子高生が、「チボー家の人々」を読む過程を日常の営みや家族との関わりを描きながら綴った連作短編です。

たきがは、不勉強なので「チボー家の人々」を読んだことがありません。そうでなくても読みたい本がまだまだ溜まっている昨今、第一次世界大戦前後のフランスのブルジョア階級の思考とかはなかなか手が出そうにありません。せめて「太白山脈」読んでからにしたい…。

実地子さんが読書しながら、副題にあるようにジャック・チボーや登場人物たちと革命について話し合ったり、ラスト、彼らに就職を報告したりするような読書というのはいいなぁと思いましたが、何より、労働者っぽいお父さんが、実地子さんに「その本買うか? 好きな本を一生持ってるのもいいもんだと俺は思うがな」と言うシーンが好きです。小説に限らず、本との幸せな出会いとはかくありたいものです。
実地子さんと「チボー家の人々」ほどではありませんが、どれか小説を1作と言われたら、わしは「指輪物語」にするだろうと思います。あの世界に入り込んでフロドやサムと一緒に中つ国を歩いて、終わりが近づいてしまうのがわかって、もったいなくてもったいなくてしょうがないけれど、また読む時のためにラスト、サムの「いま、帰っただよ」という台詞を噛みしめる幸せは、他の小説ではなかなか味わえません。

あと「自分の好きな人を大切にするということはそれ以外の人には冷たくすることになるんでねぇの」とか、独特の切り込み方が高野節といいましょうか。

「マヨネーズ」という話が会社の先輩(ぽい)男性と落ちで結婚したOLの話で、「二の二の六」という話が婚期を逃しちゃったっぽいヘルパーの女性が、また婚期を逃す話という対比もおもしろいなぁと思いました。

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