呉連鎬著。大畑龍次・大畑正姫共訳。太田出版刊。
副題に「20世紀の野蛮から訣別するための現場報告書」とあります。
わしは自分の無知を大いに恥じました。お隣の国のことを何も知らなかったことを恥じなければならないと思いました。同時に日本の大多数の人びとが、このような韓国の実態を知らないことを恥とだと思い、頭を垂れて謝罪しなければならないと思いました。韓国と対等につき合うには日本人の手もアメリカ人の手も汚れ過ぎているのを知りました。長年、朝鮮半島の踏みにじり、犠牲にしてきた国がどの面下げて「仲良くしようぜ」と言うのか、その厚かましさを恥じろと思いました。前の大戦でアジアの人びとを何千万も殺し、たまたま冷戦の構造に巻き込まれたために謝罪しないで済ましてきた国と、世界中を威圧し、傷つけることも厭わない民主主義の警察を名乗って恥じない国、「
火山島」を読んでいた時にもその似た者同士感に唖然としたものですが、特高警察を使った時にはもう何をか況んやでした。
韓国での米軍による住民虐殺を丹念に追ったドキュメンタリー。
米軍に踏みにじられる韓国の姿は同じように米軍の被害に遭っている沖縄とダブります。沖縄もまた基地があることで苦しんでいます。両者に共通するのは差別です。米兵は沖縄の人も韓国の人も劣ったものと考えている。そうした考え方は朝鮮半島を植民地化し、琉球を支配下に置いた日本と共通していますし、現在の日本もまた、そのような考え方を引きずっています。それは第2次世界大戦の敗北によって日本が裁かれた東京裁判が、もっとも被害を被った中国や朝鮮半島に対する罪はほとんど問われなかったことと無関係ではありますまい。そして、そんな日本に協力することで、ともに同胞を痛めつけた親日派の韓国人については「火山島」でもさんざん見せられた光景です。
それでもアメリカから離れられないよう徹底して従属化されている国・韓国。そうさせてしまったのが日本であれば、その罪は明らかだと思いました。
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