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宇井純著。ポプラ社刊。

「公害原論」の著者、宇井純氏が子ども向けに書いた本で「のびのび人生論」というシリーズの1冊。知ったタイトルだと田辺聖子さんの「欲しがりません勝つまでは−私の終戦まで」というのがある。たきがは、田辺聖子さんはこれしか読んだことがないがこの本が好きなんである。空想好きな大阪の聖子ちゃんの話は、ともすると自分がもしも戦争中に生まれ、青春時代を送っていたら、と思わせる内容でもあり、薄いこともあって(新潮文庫に収録)何度も読み直しては、愛国少女だった田辺さんが、大阪大空襲と敗戦を境に戦争のおかしさ、愚かしさに気づき、というくだりで下手な「美しい国」だの「戦争ができる日本」だのという阿呆な論をぶつ政治屋どもの言い分よりもずっと納得できるものがあるよなぁと頷かされるのであった。おすすめ。

閑話休題。

その田辺さんより少し後の宇井さんの子ども時代から東大自主講座「公害原論」をやるまでを、ユーモアも交えた文章で軽妙に綴った1冊。実はタイトルだけ知った時に、とかく屁理屈をこねるのが癖で頭でっかちなたきがはは、なんか自分のことを指されたみたいに感じたものであったが、そんなちっぽけな話ではなくて、これからの時代を担う若者たちに自分の足で歩いて、考えて、できることをしていこう、同じ研究をするのなら人のためになる研究をしてみよう、失敗を恐れるな、といった人生論を説教臭くなく語った本であった。なにしろ文章がおもしろい。そして何でも経験として自分のものにしていくところはさすが、宇井純氏であるなぁと思う。

少し時代が古い(1979年刊行)のはあるかもしれないけど、学歴社会をユーモア混じりに批判する内容は全然古びていないのが悲しいところ。つい最近のライブドア事件とか、日本は宇井さんの願った方向とは全然逆に進んでいるように思う。これからの時代を担う若者、必読の書であるぞよ。

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