八代市立博物館に富嶽三十六景で有名な葛飾北斎の版画やらがやってくるし、その近くで「不都合な真実」を見せてくれるというので、水俣から一時間車をすっ飛ばして八代へ行った。よく考えたら新水俣駅前で肥薩オレンジ鉄道に乗って八代まで行ってもよかったんだけど、目的地が駅からけっこう歩きそうだったのと、今日は暑くなりそうで暑い中、歩く気はさらさらないのだった。
その前に映画を見たので都合、一時間ぐらいしか北斎は見られなかったけど、その多才さに驚かされることしきり。富嶽三十六景は版画なんだけど、ほかにも浮世絵あり、洋画のような遠近感を取り入れた絵あり、鳥瞰図あり、美人画あり、武人図あり、幽霊画あり、動物も描く、水墨画っぽいタッチもある。何でもありありでその1つ1つが水準が高く、「天は二物を与えず」とはよく言われるが、北斎の場合は当てはまらないんじゃなかろうかと思うような多才ぶりであった。しかも売れっ子である。北斎が挿絵を描いたり、請われるままに描いた漫画(いわゆる「漫画」ではなく、いろいろな題材の絵)の本も残っている。生きていたころのゴッホが貧乏だったのとえらい違いだ。
期待に違わず、楽しい展覧会だったなぁ。
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