たきがはは高校時代に天文同好会なんてものに所属してたぐらいなので星を見るのが好きだが、いまだに望遠鏡の1つも持ってないし、星座もろくに覚えていない不良OBである。その記憶は、いまはなき渋谷の五台プラネタリウム(とかって名前。記憶違いかもしれないが駅前にあったのは間違いない)によってインプリンチングされた美しい星空のイメージと、高校時代に千葉県館山で見た水平線の大きな蠍座という記憶とがいまだに鮮明で星空への憧憬がやまないからであろうと思われる。たきがはは子どものころは東横線の沿線に住んでいたので渋谷は30分圏内だったのだが、平塚に引っ越してからその沿線は途端に人気路線になったのだった。だから横浜市民だったとはあんまり言わない。
水俣は星がきれいである。しかし、今年の冬はいまいち空がぱっとせず、なんか寝ぼけた感じの空だったんだが、昨日は4月も中旬だってのに阿蘇には雪が30cm近くも積もったという異常気象だった熊本県、水俣も冷たい北風と雨のために「真冬みたい」とか「しまったこたつを慌てて出した」とか「電気毛布を引っ張り出した」なんて話をあちこちで聞くぐらいに寒い1日であった。夕方にはやんで、雲の切れ目が「ドーム球場みたい」にはっきりと分かれているという奇妙な空だったんだけど、そのせいで夜には空がすっきりと晴れ上がり、満天のプラネタリウムが出現したのであった。
「美しいな」(by秋元羊介)
「はい。とても美しゅうございます」(by関智一)な空。天の川もよく見えて、思わず5分くらい、寒いというのに立ち尽して夜空を見上げてしまったほどだった。
たきがはは近眼の上に、眼鏡をあんまり強くしてない(ぶっちゃけ、車が運転できる「両目で0.7」にしか強制してない。理由:疲れるから)のでけっこうぼやけた星も多いし、星座もよくわからんし、だいたい春の星座って冬とか夏みたいに形のはっきりわかるの少なかったはずだし、でもまさに降るような星空には単純に感動した。
ところが、水俣でも石飛(「いしとび」と読む。石が飛ぶほど風が強いところ、というのが由来の1つらしい)という山の上に行くと街灯りさえないので、もっとすごいんだそうだ。
水俣にはまだまだこんなびっくり箱が隠されていそうである。
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