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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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渇き

監督:パク=チャヌク
出演:サンヒョン神父(ソン=ガンホ)、テジュ(キム・オクビン)、ガンウ(シン=ハギュン)、ラ夫人(キム・ヘスク)、ほか
原作:エミール=ゾラ「テレーズ・ラカン」

ソン=ガンホ氏の新作だってんで、情報調べて、公開が3月12日までだってんて、慌てて行ってきました。でも、使い古したヴァンパイアのネタにがっかり… パク=チャヌク監督って、「オールドボーイ」以後、なんか作風が変わってる… 「オールドボーイ」の落ちもがっかりだったし…

毎度、ネタバレしておりますんで、感想は続きに入れといたです。

信仰心の厚い神父サンヒョンは、病院の中で臨終間近い病人の告白を聞いたりするのが仕事だが、むなしさを感じて、アフリカに研究所を置く、難病EVの被験者として献体する。EVを移され、一度は死亡したサンヒョンだったが、輸血されたことで生き返り、あろうことか人の血を吸わないとEVが発症するヴァンパイアとなってしまう。帰国したサンヒョンは奇跡の神父として歓迎されるが、幼なじみのガンウと再会し、その妻となったテジュに惹かれていく。テジュも、孤児だったところをガンウの母ラ夫人に引き取られ、そのままガンウの妻となったものの夫婦仲は倦怠期にあり、ガンウとまったく異なる男性であるサンヒョンに惹かれる。密会を重ねる2人は、やがてガンウの殺害を計画するが、それは2人の予想しなかった新たな地獄の始まりでもあった。
原作となっている「テレーズ・ラカン」は、夫と義母との暮らしにうんざりしていた妻が、別な男と知り合い、夫の殺害を計画、実行したが、という話です。だから、この映画でいくと、後半ということになります。で、この映画のオリジナル部分としてサンヒョンがヴァンパイアになってしまって、というのを入れたと思うのですが、このオリジナル部分が全てを台無しにしている気がする。

だって、ヴァンパイア物なんて、いまさら、手垢のついた題材ではないですか。しかもラスト、日光に焼かれて死ぬだなんて、おいおい、何十年前のヴァンパイアだよッ!と突っ込み入れたくなりました。
そして、ヴァンパイアになったために、サンヒョンは人間以上の力を手に入れたわけなんですけど、そこら辺のワイヤートリック(とかって言うんでしたっけ? 人がぴょんぴょん飛んだりするの?)が陳腐で見てて苦しい。いかにも吊ってますよ、な飛び方ではしらけます。さらに、怪力も手に入れて、コインをちぎったり、椅子毎義母を持ち上げたり、片手で人間を持ち上げたりするんだけど、あんまり必然性ないよね。ヴァンパイア対人間のパニック映画ならともかく、キャッチコピーが「この愛 赦したまえ」なのに、怪力なヴァンパイアに「赦せ」とか言われてもさぁ、な気分。
さらに、冴えないヒロインだったテジュが、サンヒョンからヴァンパイアに感染したら、美女になっていくのもどっかで見た展開。

と、どっかで見たなぁと思った時点で、映画の展開にしらけてしまいまして、2人が最後に滅びるところも、別に感動もせず、でも、別の生き物という時点で、「ポーの一族」なんかでも人間を麦に例えたり(麦ではなかったかもしれませんが、刈るという言い方をしていたかと)しておりましたが、あの話がヴァンパイア物として画期的だったのは、いわゆるドラキュラ伯爵に代表されるようなホラー、おどろおどろしさを抜いて、少女漫画にした、その叙情性にあったのではなかったか〜と思ったりしているんですが、わしもそこまでヴァンパイア・ネタに詳しいわけではないので、これ以上は言いませんけど、さんざん「ドラキュラ」みたいな映画とかを見せられて(逐一見ているわけではないですが、ネタとしてぐらいは知っているので)いるのに、またそんなカビの生えたような設定持ってこられてもな〜と思いました。

どうせなら、第3の解釈というか、ヴァンパイアならではの悲しみとか、もっと別のヴァンパイア像を見せてほしかったんですよ。そうした上での愛をテーマにしてほしかったのよ。

わし、「夜明けのヴァンパイア」ってかつて読んだんだけど、あれ、ホモのバイブルとか言われてるそうなんですが、わしの好きだった部分って、聖少女とも言われたクローディアの存在でして、8歳か10歳ぐらいでヴァンパイアにされてしまったクローディアが、何年、何十年経っても少女のままで、でも心だけどんどん歳を取ってしまって、というその悲しみと、彼女の高貴さが好きだったのさ。だから、クローディアが亡くなった後の展開にはあんまり興味がなかったり。トム=クルーズ主演で映画をやった時も、確か、クローディア役がいまいちだったんで見なかった記憶もあるぐらいでして… しかもたきがはが美少女にこだわったのなんか、後にも先にもこの話ぐらいで。

ソン=ガンホ氏は韓国映画界では芸達者な方だと思うのですが、こういうお耽美系には向かないな〜と思った。ハン=ソッキュ氏なら、もっと妖しくやってくれそうなんですけど、ソン=ガンホ氏はやっぱり「大統領の理髪師」とかの方がずっと好きだなぁ。「JSA」のオ=ギョンピルみたいな実直な役とかさ。

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