2人の男の意地のぶつかり合いもいよいよこれが最終話です。ビデオが無事だったのがわかったので、「Gガン」もきりのいいところまで見たし、ビデオ鑑賞を再開することにしました。てへ。
アベルのケイン銀行への恐喝事件を機に、ケインは取締役会の意向で頭取の座を引かねばならなくなる。その直後、倒れたケインだったが、一命は取り留める。その頃、リチャードとフロレンティナ夫妻がニューヨークにフロレンティナのブティックをオープンし、ケイン夫妻、アベル、ジョージらに招待状が送られるが、招待を受けたのはケインの妻ケイトとジョージのみだった。しかしブティックの反対側の道路から見守ったケインは、そこで同じようにそっと見守るアベルと出会い、互いに挨拶を交わすのだった。ところが、ケイン家に戻ってきたリチャードとフロレンティナは、ケインが亡くなっていることを知る。そしてアベルも、200万ドルを出資してくれたのがケインだと知り、葬式に出席し、ようやく父と娘もここに和解する。1966年、アベル亡き後、フロレンティナはポーランドの首都ワルシャワでバロン・ホテルのオープニング・セレモニーで挨拶をしていた。リチャードとのあいだにもうけた息子の名はウィリアム・アベル=ケイン、祖父の名を継ぐ少年であった。
「愛と野望の日々」とか副題ついてますが、要するにこれは、並ならぬ富と権力を持った男たちの意地のぶつかり合いのドラマなんです。それもいよいよ最終話、堂々のエンディングです。
それにしても毎話毎話冒頭が削ってあるのはなぜなのだ、20年前の俺?! おかげでナレーションが矢島正明さん(「ジャイアントロボ The Animation〜地球が静止する日」の草間博士!)だったというのに、まったく見られず。ああ、もったいない! もったいなさすぎるぞ、俺!!
あと、元は文庫本でも分厚い2巻をわずか5話に圧縮しているもので、ドラマの展開が性急です。始まったら、オズボーンがなんか真相を明かされてショックを受けているのはまぁいいとしても、アベル、いきなり被告になってるんですもん。まぁ、ついていくのが毎度大変、ちゅうか、そこら辺はスルーするんですけど。適当に。どっちかと言うと、このアベルの恐喝事件というのは、オズボーンが実は宿敵ケインに利用されていたことを知り、自殺を図っちゃうのと、でも、アベルもケイン銀行の大手株主(持ち株が8%で取締役に立候補できるので、そうとう大手)なもんですから、いつまでも喧嘩やってんじゃないよ、と取締役会から言われちゃったケインさん、頭取の座を降ろされることになってしまいました。まぁ、本人たちにはにっくき宿敵なんでしょうけど、周りから見れば、子どもの喧嘩が単にスケール大きいっていう感じなんでしょう。大人げないっちゅうか。
でも、そのショックもあってか、ケインは倒れてしまいます。たぶん、心臓辺りだと思いますが、詳しくは語られません。で、体よく引退することになりまして、それから1年も経ってないと思うんですけど、1962年にニューヨークにフロレンティナのブティックがオープンしまして、奥さんが出かけることに。ケイトさんのが年上だったように記憶しとるんですが、元気です。
で、これをこっそり見に行ったケインは、上述したようにアベルと会い、互いに丸くなったというか、まぁ、こっそりとそれぞれの息子、愛娘の晴れ姿を見に来てる時点で共犯ちゅうか同じ穴の狢って気分になったんでしょう。ケインの方から帽子に手をやって挨拶をし、アベルも返すのでした。ここでそのまま手を握り合ったり、そのまま呑みに行ったりできないのが、まだわだかまりを抱えてるって感じですかね。
ところが、これが良くなかったらしく、リチャードとフロレンティナが帰ってきた時にはケインは亡くなっており、彼はとうとう、孫に会う機会を逸するのでした。
さて、ケインが亡くなったことは知ってたアベルのもとに、忠実なジョージが信託銀行からの呼び出しでシカゴから戻ってきます。アメリカでは通夜とかはなさそうですな。
で、その手紙というのが、ケインがアベルより先に亡くなった場合のみ開けてもいいよっていうもので、読み始めたアベルは愕然とします。そりゃそうだ。今まで、ずっと恩師の仇と恨んできた男が、自分の救済者だったなんて。それなのに、自分はそれとも知らず、ずっと敵対的な行為をして、オズボーンと一時つるんで、ついには銀行頭取の座からも追ってしまったのです。釈迦の手のひらの上の孫悟空じゃありませんが、そんな敗北感と、もしもケインが話してくれていたなら、もっといい友人になれたかもしれないという後悔。
アベルにできることはせめて、ケインの葬儀に出席することでした。当然、ここにはフロレンティナもおります。そこでようやく和解する父と娘。もちろん、リチャードや、孫とも和解し、ここでたきがはの涙腺は崩壊するのでした。
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ていうか、わし、こういう展開弱いの! 子どもといがみ合っちゃった頑固親父が子どもと和解するタイミング、すごく弱いの! もう同人誌でもあるんですけど、「聖者の子守歌」っていうんですが、脇役のおじさんのこういう展開の話で涙腺崩壊、もう眼鏡が曇って誌面が見えないを地でいったわけなのでした。
そして1966年についにワルシャワにアベル悲願のバロン・ホテルがオープンし、幕となります。原作はこの後、フロレンティナがアメリカ初の女性大統領に立候補する「ロフノフスキ家の娘」という小説もあるんですが、未読のまんまです。
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