たきがはは今年の夏休みは出勤して、せっせと働いて過ごしましたが、去年も夏休みなかったようなものだし、どうせコミケは落ちちゃったし、まぁ、いいか、な精神もどうかと思いつつ、せっせと働いておりました。
で休み明け。わしは基本的に昼休みのあいだは読書タイムと決めておるもんで、食堂に行って、飯を喰らいつつ、本を読んでるわけなんですけど、小耳に挟んだ話が気になったので、ちょっと書いておいてみる。
それはサイパンに遊びに行ったという話でした。
わし、今年の夏の計画を家族と立てていた時に(その時はまさか自分の夏休みが盆のシーズンからずれていて、しかも働き通しになろうなんて夢にも思わなかったので)今年は沖縄にだけは行きたくないと言ったものです。だって、普天間への基地移設の問題で揺れる沖縄に、どの面下げて遊びになど行けるでしょう? たとえ、わしの目的がひめゆりの塔などを初めとする戦争関係の碑だったり、有名な場所だったりに行くのだとしても、結局のところ、観光旅行に違いはないのだし、そんな気持ちでどうして沖縄になんか行けようかと。まるで沖縄の人たちの基地に反対する気持ちを踏みにじるような真似は、やっぱり基地に反対する者としてできなかろうと、そう思ったわけなのです。
そう考えたら、サイパンもやっぱり似たようなところだったのではありませんか? サイパンで守備隊が全滅というか、全滅するまで戦わせられたのはいつのことだったでしょう?
でも、今の時代の大半の日本人にとって、サイパンって、どー考えてもマリンリゾートだよね。サイパンに行くといったら、海で遊ぶ以外に何があるの?とか返ってきそうだよね? 戦後65年経って、それはすでに半世紀もとうに過ぎてしまった長い時間なわけだけど、サイパンへ慰霊のために行く日本人って、どー考えても少数派だよね? それも圧倒的に。何で日本人は、かつて、同胞が死んだ場所で遊んでいられるんだろうと。そう思ったんですよ。
そうしたら、こんなサイクルが見えてきたよ。
サイパン=全滅の島
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全滅はイメージが悪い
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なんといっても国の命令で死なせたんだし、また戦争をやる時に、日本人が「戦争って怖いからいやだ」と言うと都合が悪いし、そのイメージは消した方が都合がいいな。
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サイパンはマリン・リゾートの島です。サイパンよいとこ、一度はおいで。
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サイパンで全滅? 何の話? 遊びに行くに決まってるじゃない。
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戦争しよう。日本人の誇りを忘れるな。大和魂最高。
そうやって、アジアの各地で、日本人が忘れた場所って多いんだろうな。その国の人たちがその記憶を忘れまいとしていない限り。
それって、国としてとても不幸なことだと思いました。
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