監督:ジョン=フォード
出演:スピッグ(ジョン=ウェイン)、ミニー(モーリン=オハラ)、カーソン(ダン=デイリー)、ほか
1956年、アメリカ
ジョン=ウェインとモーリン=オハラさんのカップルによる夫婦3組目でござ〜い(ほかのは「
100万ドルの血斗」「静かなる男」)。
1919年、アメリカ海軍のウィード、通称スピッグは、初の単独飛行に成功し、アメリカでも戦闘機の価値が見直されていく。しかし、仕事にのめり込んだスピッグは各地に単身赴任するようになり、妻ミニーと心が離れていく。陸軍との世界一周競争に勝ったスピッグは、もう一度やり直そうとミニーと2人の娘の待つ自宅に帰ったが、階段から転倒し、首から下が動かなくなってしまう。部下カーソンの献身的な見舞いを受けたスピッグは奇跡的に回復、杖を使って歩行できるまでになり、海軍経験を生かして作家として身を立てるようになっていく。3度目の正直でミニーとやり直そうとしたスピッグだったが、そこに日本軍の真珠湾攻撃のニュースが入り、海軍へ復帰し、小型空母のアイデアなどを出して活躍するが、戦争が終結する前にスピッグは引退を決意するのだった。
ジョン=ウェインとフォード監督の軍隊物ってことは知ってたのですが、モーリン=オハラさんの出演は予想外でした。さらにジョン=ウェインがまさかの障害者! 中盤で首から下が動かなくなっちゃった時は驚いた。カーソンがやってきて「足の指を動かしてみよう」と言い始めた時には何とかなるのかと思いましたが、結局、最後まで杖手放せず。いや〜、こんなジョン=ウェイン、初めて見たよ! ほかにはないんじゃなかろうか?
そして、時代がよくわからなかったんですが(最近の映画みたいに○○年とか出ない)、ジョン=ウェインが初っぱなで飛ばした飛行機が複葉機だったので、こりゃあ、かなり年代物だなぁとわかりました。しかし、まさか第一次と第二次世界大戦のあいだだとは思わなかったけど。
モーリン=オハラさんは相変わらずきれいです。初っぱなではオープンカーをぶっ飛ばしてジョン=ウェインの尻をたたくような勇ましい女性だったのに、スピッグがあちこち転身になるととたんに守りに入っちゃって、うーん、何でだ? この時代の女性にはこれが精一杯? 本当はスピッグとらぶらぶなのに、意地を張り合っちゃって。
そして真珠湾攻撃でスピッグが海外に戻っても話が続く。長いなぁと思っていたら、これ、スピッグさんという実在の人がいて、その自伝かなんからしいです。道理でジョン=フォード監督にしては冗長な展開だと思ったよ。スピッグの一代記なんで、あれこれ盛り込みすぎて、クライマックスがどこだかわからない展開。やっぱり、画期的な小型空母を思いついたあたりなんでしょうか? 後の映画になると見られなくなる、モーリン=オハラさんとの熱烈なラブシーンだけ見所っちゅうか。
たんぽこ通信 映画五十音リスト
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