秀吉の死に、石田三成は朝鮮半島に渡った遠征軍を無事に帰国させんと奔走する。だが、そうした行動が加藤清正らの反発を呼んでいく。一方、助左右衛門たちは原田喜右衛門を襲撃、フィリピン人を助け、原田は撃たれる。兄を失ったツルは助左右衛門たちと暮らすようになるが、ある日、今井の船が助左右衛門赦免の報せを持って来た時に、赦免状を隠してしまう。ツルに一目惚れしてしまった小太郎は、偶然、その赦免状を手に入れ、助左右衛門と小太郎は日本に帰ることにするのだった。
助左ばかりがなぜもてる〜?
ツルに着物を縫ってもらった助左、その時点でツルの気持ちが自分に向いていることに気づいてもいいと思いますが、三国一の唐変木ですんで、まったく気づきません。これだから、いつまでも美緒が…ぶつぶつ
そして、そのツルに小太郎が惚れてしまったと助左に打ち明けます。はっきり言って、打ち明ける相手を間違っています、小太郎。しかも、相手は実は恋敵です。それなのに自覚のない助左、簡単に請け負います。ど阿呆です。
せっかく小太郎が一人前になったというのに、泥沼の三角関係に落ち込むのか〜?という下世話な心配を置いておいて、小太郎、ツルにアタックしてふられます。がんばれ、小太郎。ツルだけが女じゃないぞッ! きっと小太郎を好きになってくれるかわいい子がいるはずだぞッ!
でも、ツルが投げた瓶の中に、助左右衛門の赦免状が入っていました。朝鮮へ発つ三成が、急いで書かせたものだそうです。冒頭で美緒がうれしそうに右近に見せてました。美緒にアドバイスする右近、ただ、その今井船は、水が悪かったらしく、やっとこ呂宋にたどり着き、助左たちに助けられたんだけんどね。
まぁ、小太郎、赦免状を助左に渡します。冷静にこういう行動ができるのは偉いと思います。親父より、ずっと立派になったと思いますよ、小太郎。でも、最後、見送るツルが「小太郎が呂宋に残るなら嫁になってもいい」となぜか助左に言ったそうで、どうしようかとさんざん迷った小太郎は、結局、日本に帰ります。そりゃそうだよな〜 その口から「船長が好きだ」と言われた女に、一夜明けて嫁になってもいいなんて言われたって、どうせ船長のことを考えるんだろうし、悶々としちゃいそうだし、だいいち、この時点で助左にアドバイスを求めるのはさらに間違ってます、小太郎。その前にそれに気づいてくれ。
さて、三成くん、朝鮮半島の遠征軍を無事に帰国させるため、秀吉の死を伏せさせます。でも、好戦派の加藤清正とか細川忠興なんかが、三成の強引さにブーイングだそうで、とうとう暗殺まで仕立てます。この行動が、関ヶ原で日本が割れた時、清正が家康に味方した原因なんだろうと思うと、三成が一生懸命行動しているのに報われないのとか、行長の友情とかが、なかなか嫌らしい伏線になっとるなぁと思いました。
でも、そんな孤軍奮闘の三成に思わぬ味方が。かつて、若かりし頃、蟄居の身を見舞った細川ガラシャが行長に、三成暗殺を密告したのです。旦那は三成の敵ですから、これは大胆な行動です。あの時の礼だそうですから、三成にとっては見舞った甲斐もあったろうというものではないですか。そういえば、三成がいまだに独身っぽい(奥さんらしい人が一度も出てこない)のは、いまだにガラシャを思っているからなんですかね。ロマンチストだな、三成。
で、無事に帰国させられたようで、ついに秀頼と淀が大阪城へ上がります。主の空っぽになった席に別れを告げる北政所。子どもがいない正妻ですが、それだけに豊臣家は自分と秀吉が一緒に作ったという自負が強いらしく、この後はつぶれても未練はないと言って、出家してしまいます。で、この後、21年も生きたそうです。長生きです。
今回のタイトルは、この後の鎖国を「暗黒」と捉えたもののようです。そこに帰って行く助左。関ヶ原の合戦が始まろうとしています。
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