鳥取城の包囲戦に巻き込まれた助左。しかし、山名方の士気は低い。毛利からの援助も蟻の子一匹抜け出る隙間のない秀吉の包囲網に阻まれ、城内の食事は貧しく、乏しくなっていく。ある日、松の甘皮を取りに行った助左は、総大将・吉川経家と会う。この包囲戦が米の買い占めから始まっており、飢饉と言われた北陸地方も実はデマだったことを伝えた助左は、城内で人肉を食べるところまで見たと言い、とうとう経家も降伏する。彦助や半蔵たちと無事に再会した助左は、ついに念願の呂宋へ旅立つのだった。
鳥取城内は飢餓地獄ですが、包囲する秀吉軍はリッチです。2万の大軍で押し寄せたってんで、包囲網に洛市まで設ける余裕っぷり、知将と言われた吉川経家でしたが、秀吉の方が二枚も三枚も上手だったという感じです。なにしろ、開戦する前から行っていた米の買い占めに、北陸地方が飢饉だって噂もデマだってんですから、おつむのできが違いすぎます。
でも、秀吉、9月に降伏勧告をするのですが、経家は10月になれば、と雪を待ち、結果的に飢餓地獄を広めてしまったっぽいです。とうとう人肉まで食べるとは、先日観た「ひかりごけ」とか連想してしまいますね。
で、助左の部下たちは無事で、秀吉軍に保護されてました。よかったよかった。助左との再会は感動的なシーンでもあります。で、鳥取城内で一緒に飢餓を体験した足軽(だろう)2人もちゃっかり助左の船に乗り込んで、一緒に呂宋へ行くことに。
しかし、その直前、彦助をつかまえた美緒がお願い事をしているのは、どー考えても密航の手伝い以外にあり得ません。そうとは知らぬ助左、何かありそうな彦助。
というのも、鳥取城の包囲戦と並行して、安土城の花火見物をする今井宗久、兼久、美緒が写されるんですが、なんと、ついに梢ちゃんが徳川の間者だってばれてしまいました。やっぱり兼久は知らなかった模様。つい逆上して槍衾にしようとしてしまうのが兼久の小物っぷりなところ。
で、琵琶湖で見物していたものですから、湖に飛び込んで自害しろっていう宗久、ところがここで唐突に梢ちゃん、口を押さえる。わしは一瞬、毒でも呑んだのかと思いましたが、実はつわりでした。ちょっと唐突。というか、露骨というか。演出、いまいち。で、美緒が梢ちゃんの妊娠に気づき、飛び込もうとする梢ちゃんを止めまして、宗久、「兼久の子ならば今井の子だ」と言い出します。こういう血族大事って考え方がやがて衰退するんだろうなと思いますが、梢ちゃん助かってしまいました。おやおや
それで、逆に、兼久が美緒に手を出すはずがありませんので(前回なんか、梢ちゃんと勘違いして、「美緒を毒殺してもいいぞ」とかぬかしてますし)、兼久の妻でいる限り、美緒が子を産むことはないわけです。もう確定でしょう。
で、今井に居場所がなくなったと思ったのか、美緒は助左の船に密航を企てたようです。ただ、真面目な話、この人がいないと、今井の商売は成り立たないような気もしますが、ここまで来たら、これ以上、今井に義理ないし、って感じかもしれません。
まぁ、どうせ助左は朴念仁ですから、美緒が頼んでも乗せてくれなさそうだし、だいたい、約束していたお仙ちゃんとかどーしたんでしょーか? もう堺にはいない? 善住坊の処刑でお仙ちゃんもどこかへ行ってしまった? あれだけ約束してたのに、気になるところであります。
しかし、ぶっちゃけ、船って完全な男社会じゃないですか。ここに女が一人だけ紛れ込んでいたら、それはそれで大変だよな〜と思います。
そして、助左の旅立ちを見送る宗久。この人もすっかり親馬鹿になってしまいました。
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