宮本常一、山本周五郎、揖西光速、山代巴監修。平凡社ライブラリー刊。全5巻。
サブタイトルは「忘れられた土地」で、離島や山地、蝦夷から北海道に生きた、あるいは生きざるを得なかった人びとを描きます。
ただ、先に3巻を読んだのでアイヌについてちょっと書かれていたのは知っているのですが、この巻でアイヌを置いておいて、北海道開拓残酷史って語りになっちゃうのはやっぱりどうかと思いました。
あと、ずいぶん前に「
アリラン峠の旅人たち」という同じ文庫を読んだ時にも思ったんですけど、ルビが少なすぎて辛いです。わしは東日本の地名はわりと6〜7割ぐらいの自信で読めるんですが、西日本は弱いのです。なぜか、平凡社の方針なのか、ルビ=汚いとか、=幼稚とでも思っているのか、なにしろルビが少ない。足りない。スムーズに読めないのは何とかしてもらいたいです。
あと作中で「現代」とあるのは1950〜60年代のことなので(元の本がそれぐらいの発行だから)、その現代と比較して、という文が出てくると21世紀に生きる我々にはさらに乖離した感覚なのかなぁと思いました。
やっと最後の巻を読み始めたんですが、山本周五郎はやっぱり作家の山本周五郎でした。
[0回]
PR