尾瀬あきら著。ビッグコミックス刊。全8巻。
過疎の島、唄美島で唯一の小学校が廃校になるのを阻止したのは6歳の少年、照屋光だった。海が大好きな光は島中の人びとに見守られて成長していく…。
というのが当初の粗筋だったんですけど、3巻あたりから話が子ども中心になって、そのうちに不登校児童にスイッチ。いい話なんだけど、何か泣かされてる展開なのが姑息だと思いました。
光たちを呼んだ大人たちには子どもたちを利用しているという意識がいつもぬぐえないわけです。それでも子どもたちの笑顔が、不登校だった子どもたちが学校に通えるようになることで応えてくれる。でも自分たちのために子どもを利用しているという意識は決してぬぐえることはない。
その矛盾から中盤から目を逸らしてしまったような気がします。それは子どもだけじゃない、今を生きる全ての人びとの課題でもあるわけですから。
安易にお涙頂戴に走っちゃったなぁというのが読後感。
そして図書館が徒歩圏内だと発見したことが最大の収穫な上、「太白山脈」が全巻置いてあって、ウハウハでした。
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