前回、アルベルトの天地を揺るがす慟哭で終わったんですが、今回は期待に反してというか、そういうところの外し方っていうか反らし方がさすが今川監督だっちゅうか、アルベルトは全然、活躍しませんでした。
ただ、大塚署長らの感想で「アルベルトの震動がここまで」とか言ってるのを見るにつけ、やっぱり、このおっさん、このまま娘を失った衝撃で世界をぶっ壊しかねません。
しかし、史進が言うには「アルベルトのおっさんはバリヤーに閉じ込められた」そうです。慟哭のあまり、逃げそびれたのか… アルベルト、かっこいくない。しかし、このまま終わるおっさんではありませんから、次回以降の活躍に期待です。あんまりひどいことしないでほしいんだけど。その前にサリーちゃん、記憶を取り戻してくれ。
困ったことに、大塚署長まで「大作が何かやったのか」とか言い出してます。誤解です。まったくの誤解です! 何で無力な大作少年に、十傑集・衝撃のアルベルトに手を出すことができましょうか? いや、ほんとに。
そして、事態を静観する孔明と韓信元帥。なんか、韓信、すっかりやんやの面影がないです。ここら辺の回から見た人って、韓信元帥が策士・孔明に匹敵する軍師に見えるんとちゃうか? しかも、「カナーリでの攻防」ってんですから、いつの間にか、大作たちは戦いに巻き込まれていたわけです。恐るべし、策士と軍師。この2人が手を組んだら、世界最強とちゃうか?
で、ドラグネットがピンチだってんで、助けに行こうとするケリー。あくまでも忠臣なのが、肝心のドラグネットの扱いを思うと涙ぐましいキャラに見えてきました。そのギルバートを力ずくで止める中条長官。すげぇ。こちらもいままでのやんやぶりがすっかり影を潜め、ここから読んだOVAのファン(いないだろうけど)は、静かなる中条の活躍に嬉しくなっちゃうんじゃないでしょうか? ちゅうか、何で韓信元帥と中条長官がやんやでなければならなかったのか、聞きたいところなんですが、今川監督?
さて、長官からは逃げ出したケリーとギルバート、史進を追います。ところが!
今回、最大の衝撃!
親馬鹿アルベルトよりもずっと衝撃!
でかっ何と、史進までが変身、史進龍になったのでした。でか〜 ギルバートが鼻ぐらいの大きさしかないんだけど? でかすぎ!
で、大作とサリーは、変身した史進の頭の上でちょっぴりラブシーンを演じてたりするんですが(頑張れ、大作!)、何と、史進、ギルバートを歯でばきばきぼきぼきと砕きます。
それで、自己修復装置も、再生が終わらないうちに繰り返し破壊してゆけば、封じられたも同然、とかみ砕き続けるのです。すげぇ、史進が化けたよ。どうやら、これが前回、中条長官の言ってた自己修復装置の弱点ってもののようです。見守る大塚署長らも感心した模様で、「九大天王補欠卒業ですかな」なんて言ってたり。
どうやら、その命も賭けるほど惚れ込んだ男、林冲さんの存在が、史進をここにきて、一気に成長させた模様です。
ケリーが当てにならないと知ったドラグネットは、自ら増幅装置へ。しかしこんな小さなヘルメットに、よくカニ頭が入ったな… あ、突っ込まないのがお約束でしたね。
より崩壊を進める世界ですが、どうやらただの(サリーや大作に比べて)人たるドラグネットには負担が大きい模様。顔色も変わって、血まで吐いてます。
で、父が余計に大変だってんで、焦るケリー。史進、強くなったのはいいのですが、「アゴや口の中が痛い」といってるので、でかくなっただけで耐性は上がってないようです。史進龍、そんなに強くないのかも。
そして、あくまで父のためにとするケリーに、大作は当然の疑問をぶつけますが、「肉親を助けるのは当たり前の事なのだ」とケリーが力強く断言、大作の心を揺さぶります。そしてケリーの語る、草間博士とドラグネット博士の因縁。
これ読んで、草間博士がどのような経緯で大作をドラグネットに渡すと約束したのかがやっとわかりました。何となくほっ。草間博士がそんな非情なことをするわけないと信じていたのが、やっと報われた感じです。しかし、草間博士といったら、左目の傷なんですけど、これ、どういう経緯でついたのかね? オリジナルのキャラが片目だからって理由だけとは思えないんですが。もちろん、草間博士の脳内ボイスは矢島正明さんです(「真マジンガーZ」にもゼウス役で出てて、今川監督ってほんとに好きなんだな〜と思った)。
また、失われたというドラグネットの息子がジョンソンという、意外と平凡な名前だったことも判明。ふーん、ジョンソン=ドラグネットというのか… ドラグネットがスティーブンスって名前でも違和感ないな。ないけど。
息子を失ったドラグネットは梁山泊を去る。そうか、この人も国際警察連合にいたんだ。その後、草間の乱が起き、草間博士とドラグネットは意外なところで再会した。
ええと、1つ突っ込みたいのですが、この時、「生まれたばかりの大作を連れて」ってことは、ドラグネットと会話してる時点で草間博士、奥さんいるんだよね? しかも十中八九妊娠中だよね? 奥さんはどうしたのでしょうか? OVAでも大作の母ちゃん語られなかったから、すごく気になってるのだが。しかし、奥さんと一緒でないということは、死んでいる可能性が高いのだろうか? OVAでは、最初、BF団に協力していた草間博士が、奥さんの死とその遺言「幸せは犠牲なしに得ることはできないのか」ときっかけに改心するというエピソードがありましたが(描かれてはいないが、設定資料にも載ってるので公式と考えていいと思う)、こちらでも奥さんはそのような遺言を残したのでしょうか? 存在感がないんだけど。
草間親子の前に現れたドラグネットは、異空間カナーリ、ケリーの身体に仕込んだ自己修復装置を開発済み。ここでディック、影丸、天童がきょろきょろしてるワンカットは、以前、樊瑞とアルベルトが命がけで守ろうとした1件と関わりがありそうです。つまり同じところだな。それはヒマラヤ山中だったのだな。
で、ドラグネットは得意満面で草間博士に大作を要求するのだが、「これは自己修復装置ではないぞ」と草間博士。しかし、ケリーがジョンソンであることとどう関係するのか、いまいちよーわかりません。
しかも、ドラグネットはカナーリの城の地下に、ジョンソンの立体映像を作り、生きていると思い込んでいる節もあり? あ、寝ていると思ってるのか。で、サリーと大作の力でジョンソンを復活させようとしていると。やばいですな。
でも、ケリー=ジョンソンはそんな父親を信じると言い、とうとう史進のアゴから脱出、強度が今後の課題となりそうです、史進。まだ九大天王にはなれんかも。
そして、とうとうこの物語の核心、草間の乱について、ケリーは真実を知っていると言うではありませんか! おお、ついに来たか。そうじゃないかと思っていたが、どういうことなんだ。でも、その条件として、大作にカナーリのエネルギーになれと言うのですが、「父がこの世から去ったら、大作はロボとともに元の世界に帰っていい」とも言うんですよ。それは、ドラグネットが死んだら、カナーリは維持しないってこと? ケリー、意外といい人っぽい? それとも、ほかに魂胆がある? 思わぬ返答に戸惑う大作。なかなか真実を教えてもらえませんが、前回辺りからの大作は胃に穴は空いてなさそうです。
そこに横やりを入れたのが残月です。なにしろ、ケリーの自己修復装置をもらって、ロボを完全体にし、梁山泊に帰る気満々なもんですから、本気でケリーを止めに来ます。でもケリーは大作のが優先だと言うし、とうとうロボ、ケリーを真っ二つに引き裂いてしまいます。
しかも残月は、ドラグネットを始末せんと城へ向かい、アンチ・エネルギー・システムの発動を命じたのです!
大作にとって、それは梁山泊での再現でした。その時のダメージも直っていないのです、ロボがこれだけ動いているのが奇跡のようなものじゃありませんか。
果たして、大作の声はロボに届くのか? やめるんだ、ロボ!!
と、いよいよカナーリの牢獄編もクライマックスの感じですか?
ところで、前々回のラストにつけた疑問、いまさら感もありますが、前回、忘れてたんで、今回、片づけてみましょう。
・残月のジャイアントロボ奪取計画って、最終的には何が目標?
前回から語られているが、韓信&中条の命令どおり、ロボを奪取して梁山泊に帰ること。さらに、自己修復装置までつければ完璧。
・孔明の残月への命令は有効なのか?
全然効いてないと思われる。孔明がのほほんと見守っているので、BF団を裏切ろうとするといきなり自分で首をぶっすりとかしそうな気はする。これから。
・残月はBF団なのか、国際警察連合なのか?
当人の気分は国際警察連合っぽい。
・幻夜はなぜ「取り立てが済んだ」のか?
前回も今回も幻夜登場せず。謎。
・大作はどーなる? サリーは? ロボは?
大作は、今度は父の真実を知るためにカナーリに囚われるか? サリーちゃんは記憶が戻ればなんともかんとも。ロボこそ大ピンチ。大作の声は届くのか、ロボ?
・史進はどこへ行った? 中条長官もカナーリにいたっけ?
目下、活躍中。
・カナーリはどーなる?
ケリーの言動を見ていると、ドラグネットの死とともにカナーリは消滅? しかし、そのくせ、キングダム・ドラグネットとか言ってるのは、単に調子を合わせているだけなのか? そうとも思えないんだがなぁ…
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