ルキンフォー

「さざなみCD」収録ですが、シングルカットもされていたはず。
「群青」に始まる序盤の盛り上がりを軽く受けて中盤につないでいく重要な位置、かな？

柔らかい印象を与える曲調ですが、マサムネ節はもちろん健在。

特に

ルキンフォーめずらしい 生き方でもいいよ
誰にもまねできないような

のところ、はっきりと表明しちゃう辺りに共感します。

たきがはは子どもの頃から、へそ曲がりでした。人と同じことをするのが苦手で、嫌いで、いい年こいて未だにうまくできません。横一列を強制するような日本という社会のあり方が、どうしても好きになれません。

この曲は、そんなおいらにも、それでいいんだよと言ってくれる個人的な応援歌です。
それで傷つくことも含めて。

だから、わしはスピッツが好きなのでした。

• Spitz
• CM(0)
• 2016/12/10 Sat.

楓

「フェイクファー」収録。完成度が高いと評判の当アルバムの中盤に位置します。スピッツ史上、いちばん切ないメロディと歌詞だと思います。

特に

風が吹いて飛ばされそうな
軽いタマシイで
他人（ひと）と同じような幸せを
信じていたのに

という辺りが切なさマックス。
それでも君を愛したいと歌い上げる歌詞に涙をちょちょぎれさせずにいられない人も多いのでは？
会いたいとか直接的に言わないだけに、影から見守ざるを得ない心情とかものぞかせてるのがいいです。

この後の曲がサイケな「スーパーノヴァ」ってギャップもまたよし。

• Spitz
• CM(0)
• 2016/12/08 Thu.

えにし

「とげまる」収録のアルバム曲です。傑作揃いの当アルバムの中でも終盤に入る大事な位置どころ。しっとりと聞かせるバラード「若葉」、サイケな「どんどどん」、クライマックス「君は太陽」に至る最後の盛り上がりを演出する名曲です。

特に2番の歌詞、

なんとなく信じてた伝説すべて
わがままにねじまげて

美しい世界に 嫌われるとしても
それでいいよ 君に出逢えてよかった

と歌ってしまう天晴れさは生半可な覚悟ではありますまい。

現在も粛々と進行中の放射能汚染に目をつぶり、オリンピックだのクールジャパンだのと異常な盛り上がりを見せる今の日本を見ていると、まるで予言のようにさえ思える意味深な歌詞です。

ラストも

伝えたい言葉があふれそうなほどあった
だけど愛しくて忘れちまった

と言い切る潔さ。いいなぁ、スピッツ。この世界観がたまらなく好きです。

• Spitz
• CM(0)
• 2016/12/07 Wed.

バニーガール

「インディゴ地平線」収録のアルバム曲です。

名前も知らないバニーガールに片思いしている男の子の歌と思わしき歌詞です。その上、双方ともに一人ぼっちっぽい光景も浮かんできます。
ただメロディは明快で、当アルバムの明るいイメージに沿った正統派な感じもして、そのギャップも好きだったりします。
あと孤独だけど前向きな歌詞とかも。

いいなぁ（いいなぁ）
いいなぁと人をうらやんで
青いカプセルを 噛み砕いた

ってところの病んでるところが好きな部分です。
このアルバムで、いちばん好きな「夕陽も笑う 君も笑う」の前触れみたいな曲です。

• Spitz
• CM(0)
• 2016/12/06 Tue.

こんにちは

「醒めない」収録のアルバム曲。当アルバムの中でいちばん短い曲ながら、前奏なしに始まる疾走感がいいなぁと最初に思った曲です。
さらに何回も聞いていると歌詞がじわじわとスルメのように効いてきて、このアルバムではいちばん好きな曲です。

特に

反逆者のままで 愛を語るのだ

のところと、

怖いから無難な 演技もしたけれど
勝手なやり方で お茶を濁そうぜ

心に生えた足でどこまでも
歩いていけるんだと気がついて
こんな日のために僕は歩いてる
このおもろくて脆い星の背中を

のところがいちばん好きで、アルバムのお終いの曲として、ふさわしいと思いました。

• Spitz
• CM(0)
• 2016/12/05 Mon.