監督:スティーブン=ソダーバーグ
出演:エルネスト=チェ・ゲバラ(ベニチオ=デル・トロ)、ほか
見たところ:ワーナーマイカル茅ヶ崎
ゲバラ2部作の2作目。
キューバ革命の成功後、主にボリビアに渡ったゲバラが政府軍に捕えられ、殺されるまで。
革命家を自認するゲバラは、キューバでの成功に甘んじることなく、アフリカ、中南米と戦いの舞台を変えていきます。しかし、アフリカでは気候の過酷さもあって(だったかと記憶しとります)失敗、キューバにとっても隣国、中南米での革命を成功させようとボリビアに潜入します。
しかし、キューバでの失敗を鑑みたアメリカが、第2のキューバにするわけにはいかないとボリビア政府と軍に全面的に協力。革命軍は住民からも孤立、裏切られてゆき、とうとうゲバラは捕えられ、殺されてしまうのでした。
という筋がわかっているせいか、前作に比べるとだんだんと沈んでいきます。ゲバラたちが最も重視していたはずの住民たちとのつながりの薄さ、5年分の努力を水泡に帰す同志の軽薄さ、執拗な政府軍の攻め、次第に孤立していく革命軍、はっきりとわかる住民の裏切り。
それでもゲバラは希望を失わない。最後、囚われても、「わたしたちを捕まえさせたことで住民たちがその過ちに気づいてくれればいい」と言ってのける潔さ。自分を見張る兵士に「逃がしてくれ」と頼む諦めの悪さ。処刑に来た兵士に「ちゃんとねらえ」と言う強さ。
そう言えば、ここ10年ばかり、中南米では反米の政権が多く立ったことは有名だな。ベネズエラのチャベス大統領が即位してもう10年になるとか。ああ、そんなになるのか、と思って感慨深かった。
「DAYS JAPAN」で、ボリビアでは戦争をしないという憲法が採択された、とも読んだ。
世界はちょっぴりゲバラの理想に近づこうとしているのかもしれない。
誰もゲバラにはなれない。今の時代にゲバラは合わないかもしれない。でも、ゲバラがいたことは、彼の言ったことは、今の時代にも希望を与えてくれる、そんな気がする。
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