横山光輝著。講談社漫画文庫刊。全1巻。
秘剣・霞の小太刀を使う暗殺者・鴉を主役にした異色時代劇。全部で24話ありますが、個々の話につながりはなく、連作短編集です。
鴉のキャラが「顔がまずくて 背は低く 少し猫背」と作中で他の人物に言われているように、間違ってもイケメンなヒーローではないのがまず異色。
さらに鴉が当初、記憶を失っており、自分の名も、霞の小太刀をどこで覚えたのかも知らないという導入が異色。
さらにさらに、鴉の性格が感情移入しづらい外道であり、女好きの博打好き、生き延びるためなら女だろうが容赦しないのも異色なら、そんな鴉の活躍を読んでいるうちに、金に汚い鴉より、さらに汚い人物が出てきて、いつの間にか鴉に感情移入しちゃってるという展開も異色で、痛快とは間違っても言いがたい話ですが、なにしろ問答無用におもしろいです。これだけ変わってると。
実写化するなら、亡き蟹江敬三さんをちょっと太らせて鴉を演じてもらいたかったなぁと思いました。
第4話に登場した山崎先生という凄腕の浪人が、酒好きでひょうたんから飲む仕草が戴宗の兄貴を彷彿とさせて、それもまたよし (・∀・)
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