イェージィ=アンジェイェフスキ著。川上洸訳。岩波文庫刊。全2巻。
そういうわけで「
灰とダイヤモンド(こちらは映画版のレビュー)」の原作を読み返してみたのですが、相変わらず「ダイヤモンド」が何かわからぬ体たらくです orz
全2巻の小説を2時間の映画に収めるためにワイダ監督が大胆に脚色した部分の方が興味深かったのです。コセーツキ判事が戦争中にしたこととか…
あるいは「ダイヤモンド」とは、ラーフェンスブリュック強制収容所(言わずと知れた女性専門の強制収容所)で亡くなった妻の消息を追い求めたシチューカが偶然とは言え、亡き妻のことをよく知る人物に会うことができた、そのことを指しているのかもしれないとも思ったのですが、その邂逅の最中にシチューカは殺されちゃうし、暗殺したマーチェクもラスト、民警に殺されちゃったので、違うような…
クリスティーナ(映画ではクリーシャ)が舞台の地方都市オストロヴェツを出ていくような展開にもならないし…
さあ、困ったぞおれ
あちこちで解説を読んでみたら、タイトルは「灰」のような行為のなかに「ダイヤモンド」を見つけ出すこと、とありまして、それならば登場人物たちが誰もが自分のしたことを「ダイヤモンド」だと思っていたのだなとわかって、納得しました。
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