五十嵐大介著。IKKI COMICS刊。全5巻。
ハンドボール部に所属する中学2年生の琉花は思っていることを言葉にするのが苦手な少女。部活動で対戦相手を傷つけてしまい、夏休みが始まったばかりだというのに部活動に来なくていいと言われてしまう。傷心の琉花はシューズを買うと言ってもらったお金で東京に出かけ、そこで不思議な少年・海と出会う。海は琉花の父が働く江ノ倉水族館におり、入院している空という兄がいた。その頃、世界中の水族館から魚が消えるという現象が起きており、琉花は海と空を中心に起こる不思議な出来事に巻き込まれていく。
以前、1巻だけ読む機会があって、まとめて読んだんですが、ラストが全然わからなかったです。コミックスの裏表紙には「そこで始まったのは−”本番”」とあったんですが、本番が何かまったくわからんちん。
確かに言葉にできないものというのがたくさんあって、琉花という少女も自分の思っていることを言葉に表現できず、先に手を出して、相手を傷つけて、とやってるわけなんですけど、曲がりなりにもそこは漫画なんだから、言葉使ってくれよ…。
それに琉花がまるで被害者のような心情で部活に来なくていいと言われるのも、相手に怪我させてるんだから、反省しろよと。
まあ、途中から人間だけじゃなくて鯨や魚や鯱といった言葉を持たないような生き物も多く登場して、そちらの方が主体になっちゃった感もあるので言葉では表現できないような話なのかもしれませんが、何が本番なのか、ちっともわからなかったという…。
人を選ぶ漫画のようですネ。
2016/2/15追記
返す前に読み返してみたら、最初と最後で琉花と思しき老婆が孫に自分の体験を話しているというシーンが挿入されてました。孫に語れるのなら何が起きたのか説明できるはずじゃないでしょうかね? ただの手抜きですか?
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