島崎藤村著。青空文庫刊。
3ヶ月くらいかかって、だらだら読んでました。
馬籠の本陣に生まれた青山半蔵は、若くして国学者・平田篤胤の教えにのめり込んでいく。時は明治維新前、激動の時代が半蔵に覆い被さろうとしていた。
大変長い話でした。青空文庫でも全4ファイルという大作でスマホのページで3000ページ以上です。時間もかかりましたが、最後はけっこう一気にいけちゃいました。
わしも、こういう話を読む前の下準備というか勉強はしないので、どういう話かぐらいは知っていても、半蔵が傾倒する平田派というのがどういう主張をしているのかはまったく知りません。なので、読んでいるうちに天皇による祭政一致の政治というのが理想みたいな話で出てくると、もうどっちらけで、その理想も崩れ、それでも自分なりに追い求めようとしていった結果、だんだんと幻覚を見るようになっていくという展開は痛々しくはありましたが、まぁ、どうなんだろうという感じでした。
個人的には前半の馬籠本陣の様子、仕事などを事細かに書いた描写がおもしろかったです。
永井隆博士の著作も見つけたんで読んでみようと思いますが、この方はクリスチャンなので、また合わないこと請け合い(爆
追記:2014/11/21
平田派の考え方にわしがこうも否定的なのは、天皇制廃止主義というのもあるんですが、神社本庁で「
首相の靖国神社公式参拝の推進」とか「
天皇による神道政治の復活」とか読んで、もう、
虫酸が走るほど神社が嫌いになったのもあるからなのでした。
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