一気に借りてきて一気に読みました。
ええと、主人公のラプソディが最後まで好きになれず。だって、こんなに完全無欠な女性の活躍読んでもおもしろいか? 誰もが驚くような美人で、たぐいまれな〈命名者〉という特殊技能の持ち主で、唄えば何でも解決でき、子どもたちが苦しんでいればその苦しみを引き受け、決して奢らず、自分の才能を鼻にかけず、でも最後はリリン(作中に出てくる種族。エルフっぽい)の女王となり、女領主となり、魂の伴侶に巡り会ってあれこれあったけど結ばれ、作中の全ての主要人物から愛され、伝説の聖剣のただ1人の使い手で、剣士としてもけっこう強く、しかも予言された〈三者〉。こんなキャラ、つまらんがな。
物語というのは、昔、TRPGやってた時に聞いたんですが、「事件はPCが行かないと解決しない」はわかるんですよ。そのための主人公だし、物語っちゅうもんだし。主人公が世界の運命を左右するような事件に拘わらず、傍観者だったら、それはそれでつまらんものだと思うんですが、そういうシチュエーションも否定はしませんが、そもそも、そういうキャラだったら、そういう事件を回避するような設定になってるはずだし。だからね、ラプソディがフドールを退治する〈三者〉に1人だとか、アシェと結ばれているとか、そこらへんはしょうがないんですが、こんなにオプションつけなくたっていいじゃん。
読んでて、某少女漫画のヒロインを思い出してしかたなかったっす。
でもね、わし、アクメドとグルンソルは好きだったんですよ。オエレンドラとかアンボルンとか魅力的なキャラも多かったしね。でも、みんながみんな、ラプソディを愛してるってなんかおかしかね? なんで? と思いながら最後まで読んだんですが、冒頭に登場した過去への介入は、いともあっけなくすっきり解決。もう、ちゃぶ台返す気も起きなかったよ。
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