樹村みのり著。ソノラマコミック文庫刊。
表題作ほか、「40−0」「晴れの日・雨の日・曇りの日」「砂漠の王さま」「夜の少年」「Flight〈飛行〉」を収めた短編集。
リアルタイムで読んでいた漫画家さんではないのですが、機会があるとつい手にしちゃうんだよね〜 大作とか長編を描く方ではないので、あんまり目立たないと思ってるんですが、見過ごせないといいますか、その作風に惹かれるといいますか。
「愛とあこがれ」をコンセプトに、おそらく著者自薦でまとめられたであろう短編集です。登場人物たちのあこがれがどれもせつなくて、でも、ラストで温かい結末を迎えるたびに、この作者は、きっと人間が好きなのだろうなと思って、読んでるこっちもほっとするのでした。
おそらく、ドイツのドレスデンと思われる町が舞台の「夜の少年」と、ファンタジーっぽい「砂漠の王さま」が個人的には好きです。
「カッコーの娘たち」と「Flight」で、ヒロインが音楽をやっているのは、何か符号でもあるのかしらん?
この方の描かれた「一人と一匹の日々」とかいったタイトルの、猫を拾った作家の話が忘れられんのであります。
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