Aチームの4人は、ベトナム帰りというのがおふぃさるな設定です。で、オープニングでも言ってますが、お尋ね者になってしまい、でも地下でくすぶってる俺たちじゃないもんね〜というわけでAチームを結成するわけなんですが、スペシャル版ではそういう過去にはあまり触れられなかったような気がするんですよね。最後の方ではそんなAチームの弱みにつけ込んだおっさんも登場してましたが、筋としてからんでくることはなかったような気がする。
しかし、今回は珍しいのかTV版ではふつうなのかわかりませんが、Aチームの過去にからんだ2人の男たちが登場。
フェイスがAチームの面々を連れていったのは高級フレンチレストラン。そこに、かつて彼らがベトナムの捕虜収容所にいた時、パンを作っていたコックがいるというのだ。しかし、コングがそのリン・ダック・クーに声をかけると、リンは踵を返して逃げ出した。追いかけるAチームの目前で、銃を持った男たちがリンを捕え、連れ去る。だが、リンはAチームの面々にとっては苦しい収容所時代を助けてくれた恩人だ。車を追いかけると、警備も物々しいパン工場に入っていった。ハンニバルは奇襲を決行、見事、リンを助け出し、事情を訊くが、彼もチャンという将軍にパン工場の社長に会えと言われたが、自分を殺すというので逃げ出した、以上のことは知らなかった。パン工場の社長は、実はAチームの面々にとっては裏切り者とも言うべき、卑劣漢、収容所にともに入れられていた時に祖国を売り、チャン将軍に内通していたエンジェル中尉だった。エンジェルの機転でいまはアンダーソンと名乗る男が無類のゴルフ好きであることを知ったAチームは、奇襲をかける。彼の父はかつて暗黒街のボスだったが、いまは隠居の身、エンジェルは父の組織から麻薬を任され、チャン将軍と取引をしていた。Aチームの奪ったバンとリンを、100万ドルの現金と引き換えにしようと言い出すエンジェルに、ハンニバルはチャン将軍との交換を持ちかける。コングは奪ったバンを装甲車に改造し、バンに積んであったパンの中からヘロインを見つけ出したAチームは、エンジェルと23時に取引の約束をつけるが、そこへエンジェルが襲いかかってきた…。
粗筋長い。
今回、コングは飛行機に乗らないで済みました。よかったね〜、スペシャル版だといつも国外だったような気がするんで、お約束でしたけど。その代わり、奪ったバンを改造するのに、フェイスが口先三寸で住み着いた超高級マンションのエレベーターの解体ときたもんだ。
で、コング曰く「俺たちは安ホテルなのに」一人で超高級マンションに住んでるフェイス。しかも冒頭では高級そうなフレンチレストランでお得意の扱い、フェイスのフェイスっぷりがこんなに現れてるシーンもございませんですよ。しかし、モンキーとコングはどう見ても、こういう店には不似合い。出入り禁止にならんといいね。さらに超高級マンションに、著名なインテリアデザイナー・トニー氏としてなぜか住んでるフェイス、これもはいそな人たちを舌先三寸で丸め込んだんであろう。最初はモデルルームだったそうなのだが。
悪役アンダーソンがゴルフ好きだってんで、キャディーに化けたハンニバル。と、彼を足止めすべく客に扮したフェイスとモンキー。モンキー節は今回はゴルフボールに向けられる。その変幻自在な思考がいかすのよ、モンキー。しかし、誰もゴルフボールの気持ちになってはくれんだろうなぁ、コングじゃないけど。
で、悪役もエンジェル(アンダーソンと改名してはいるが、Aチームにとってはエンジェルのがなじみ深い名前だと思うんですが)なら紅一点もエンジェル、まぎらわしくねぇか、これ。しかし、今回は新聞記者らしく、スクープをものにしたり、アンダーソンのゴルフ好きを聞き出したり。それなりに見せ場があるのだが、シーズンごとに紅一点が違うらしい。スペシャル版はそれで4人だけに絞ったんですかねぇ? たきがは的には4人でもちっとも問題ないんですが。
相変わらず字幕がでっぱなし。なんちゅうか、センスないよ、これ。日本語版の声優さんがどこまでアドリブしてるのか知りませんが、「Mr.Boo!」という香港映画シリーズでは広川太一郎さんの変幻自在なアドリブが超おもしろかった(古代守氏を知ったのとほぼ同時期なんで、ぶっ飛んだ記憶がある)のだが、Aチームの台詞もアドリブきいてるのかなぁ? 字幕だからもともと少ないというのはあるかもしれないが、なんちゅうか、ハンニバルのユーモア&タフネスなリーダーぶりが伝わりませんよ、これでは。モンキーの奇人変人ぶりもインパクト弱い。フェイスはもともとAチーム唯一の常識人とか言われてるんであんまり違和感ないが、やっぱりAチームならではの軽妙さが足りない。なんかもったいないね。
暗黒街の元ボスの息子に喧嘩を売ったAチーム。果たして、これは後の伏線となるのか?
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