監督・脚本・原作:エリック・エマニュエル=シュミット
出演:ローズ(ミシェル=ラロック)、オスカー(アミール)、デュッセルドルフ医師(マックス=フォン・シドー)、婦長(アミラ=カサール)、オスカーの母親(コンスタンス=ドレ)、オスカーの父親(ジェローム=キルシャー)、ローズの母(ミレーヌ=ドモンジョ)、ほか
見たところ:うち
フランス・ベルギー・カナダ、2010年
Yahoo!のトップページで無料だと宣伝されていたので興味を覚えて見てみました。
小児白血病で入院している10歳のオスカーは、主治医が両親に告げた「骨髄移植も効果がなかった」と言う話を偶然立ち聞きしてしまうが、彼らが誰一人として自分に話す気がないことを知り、不信感を抱く。そんな時に廊下で偶然会ったピザを配達するローズの罵声に好感を持つ。まるで腫れ物のように自分に接する両親や医師と違い、本音をぶつけてくれそうな相手に思えたからだ。両親と主治医に心を閉ざしたオスカーは、名も知らぬローズに会いたいとせがむ。ピザの注文と勘違いして病院にやってきたローズは、オスカーが余命幾ばくもないと知り、最初は話すのを断るが主治医のデュッセルドルフ医師に「ピザを注文するついでに」とまで言われて渋々承諾する。しかし実際にオスカーに会ったローズは、彼が抱える深い孤独を知り、大晦日までの12日間、1日で10歳を年を取り、神に手紙を書くように説く。書いた手紙はオスカーの見守る窓の下で風船をつけて飛ばし、コピーをデュッセルドルフ医師に渡すローズ。それから毎日、オスカーは10歳ずつ年を取り、ローズのアドバイスでチアノーゼに苦しむペギーに告白したり、結婚したりして、手紙を書き続けるオスカー。神の住んでいるという教会に、大きな模造のケーキに収まって行ってみたり、クリスマスには両親と和解するも、その病状は確実に悪化し続けていた。そして大晦日、両親とローズが席を外したところで亡くなってしまうオスカー。両親はローズに感謝の印としてオスカーが大事にしていた熊の像を贈る。死を極端に恐れていたローズは、初めて葬儀に出席する。自分の無力さを責めるデュッセルドルフ医師を、オスカーに向けていたような辛辣な口調で慰めるローズ。やがて春が来て、ローズのピザ販売車にオスカーの友だちが来るのだった。
どう見ても難病ものの粗筋ですが、ジャンルが「コメディ」となっております。どこら辺がコメディなのかと思っていたら、中年のローズさん、オスカーに元女子プロレスのチャンピオンと名乗っておりまして、恋人も元レスラーらしい。しかも彼がファンから贈られたと言うスノーボール入りのリングをオスカーにあげまして、たびたびオスカーを説得するのに「自分はこうして強敵を迎え撃った」と言って、プロレスのシーンが出るのですが、それが間の悪いギャグにしか見えないんだよね… なので「コメディ」になったのかもしれません。
ただ、そういう部分を除くと、たびたび語られるローズの篤い信仰心や死期の近づいたオスカーが夜明けの美しさを知り、神の技に気づくというシーンなどを見るに、いたって正統派の奇跡ものというジャンルなのではないかと思いました。「汚れなき悪戯」とか「34丁目の奇蹟」みたいな。
例によってキャストを検索していたら、主治医デュッセルドルフ先生の俳優さんが「偉大な生涯の物語」にてジョン=ウェインと共演していたことを知って、むっちゃ驚いた〜 ガ━━(゚Д゚;)━━━ン!!!!!
もともとはスウェーデンの俳優さんで「偉大な生涯の物語」がハリウッド・デビュー作だったそうです。あと未見ですが「エクソシスト」で44歳なのに老齢の神父役をやって高く評価されたとか… 笠智衆さんとか秀治みたいな方のようですね (・∀・)
たんぽこ通信 映画五十音リスト
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