監督:アナトール=リトヴァク
出演:アンナ/アナスタシア(イングリッド=バーグマン)、ブーニン将軍(ユル=ブリンナー)、皇太后(ヘレン=ワイズ)、ほか
1956年、アメリカ
イングリッド=バーグマンさんが謎めいた女性を演じる歴史物っぽいサスペンスですかいのぅ。
ポイントはロシア革命で殺されたはずの皇帝一家の末娘、大公女アナスタシアが生きていたかも、という噂が絶えなかったところにあるようです。
しかもアナスタシアは1億ポンドの遺産を継ぎ、その金を狙って彼女の偽物を仕立て上げるのがブーニン将軍を初めとする亡命ロシア人の面々。
ところが、身代りに建てたアンナは、時々アナスタシアらしい記憶を垣間見せ、とうとうデンマークに亡命した皇太后の承認さえ得ますが、彼女を憎からず思っていたブーニンと逃亡というのが筋。
皇太后が一族を殺された者の悲しみ、次々に代役を連れてこられ、もうそんなものは見たくないと拒絶しつつ、やっぱりという希望が捨てきれないのが寂しい女性です。実際にアンナ(アナスタシア)と会った時にも「上手なお芝居ですよ」と言いながら、彼女が「怖くなると咳き込む」と言ったところで本物と確信しつつ、最後、ブーニンと愛の逃避行をなすようにアナスタシアの背を押した感じもあり、やはり皇太后の存在がこの映画を引き締めてるなぁと思いました。
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