木下恵介監督。田村高広、高峰秀子主演。
朝ご飯食べながら見たです。すご~く暗い時代劇でした。「カルメン故郷に帰る」とか「二十四の 瞳」とか「喜びも悲しみも幾年月」など、木下監督って明るいイメージあったんすけど、こういう作風もおありだったんすね。びっくり。ちなみにたきがははこ れらの作品をリアルで見たことがあるわけではない。そこまで年寄りではない。
武田家の信虎、信玄、勝頼3代の信州とその合戦に翻弄される川沿いの百姓一家の物語(よくわからなかったけど、川の名前が笛吹川というのであろう)。
な にしろアップが少ないので(人物が始終、2人以上、全身で写ってる。バストショットが1カットぐらい、顔だけなんてない)、知った名前は何人かいたものの、誰が誰だかよくわからず、親と見たら、たぶん、かなり解説してくれたであろう。黒澤監督はけっこうアップ、バストショットが多いのだなぁと思ったよ。 あの時代(邦画の斜陽化が言われる前)の監督はカメラアングルひとつにも個性を感じる。スタッフも○○組とかいたし。で、田村さんがいつになったら出るの だろうと思っていたら、主役2人、30分くらいまで出番なし。
白黒映画なんだけど、フィルムを着色したような色が時々あって、空とか川が塗られてるのはわかるんだけど、火を赤くするとか、死体を青白くするのはやめよーよー。ホラーっすよ。その色彩効果が逆に病的な印象。画面も暗めだし。話も暗いし。狙ってるんでしょうけど。
松 本幸四郎さん演ずる田村さんの長男、たぶん「ちょうぞう」が、百姓のせがれなのに、「俺たちは代々御館様(武田家)のおかげで生きてこられたんだ」という 台詞に、大杉榮の「奴隷根性」思い出したですよ。テーマはそこらへんか。最後は田村さん以外死んじゃうしな。高峰さん、きれいなのに老け役(15歳の娘盛 りから60歳ぐらいであろう老婆まで)はまってます。
台詞が全般的に聞きにくいのが残念。昔の映画、音もちゃんとして(デジタルリマスター版とかいうんでしたっけ?)出してくれたらいいなぁ。そうでなかったら、字幕とかつけてくれると助かるなぁ。
たんぽこ通信 映画五十音リスト
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