出演:ビル=ボニー(ポール=ニューマン)、パット=ギャレット(ジョン=デナー)、ほか
ビル=ボニーは雇われた英国人の牧場主タンストルが殺されたことで復讐に出る。だが、2人殺したところで、タンストルもからんでいた牧場主同士の争いに大赦が出、ビルたちの復讐も咎められないことになったが、ビルはさらに残る2人も殺したことで、賞金首になってしまうのだった。
途中までビル=ボニーってのが何者かわからんので、もう感情の赴くままと言いますか、雇い主が殺されたってんで、矢も楯もたまらずに復讐に走るボニーにむっちゃ共感できんわけです。まぁ、ジョン=ウェインに代表される西部劇の主人公は、ワイアット=アープしかり、シェーンしかり、ボニーみたいに感情的というか、復讐心に駆られて殺人はしないので、かなり異色な主人公と言えます。
ところが、それが後半、お尋ね者になったボニーが、ビリー・ザ・キッドだったとわかったあたりで、なるほど!と納得。そういや、同じポール=ニューマン氏主演の「
明日に向かって撃て」でも刹那的なキャラでしたが、こっちも実在のガンマン、しかも21歳で死んでますんで、ますます刹那的なわけでした。
ただ、ビリー・ザ・キッドのキャラは、最後まで共感できませんでした。一緒にいたトムとチャーリーも、単なる巻き添えに見えるし、しかも殺したのはビリー1人だし、だいたい、初っぱなのタンストルが殺されたってんで復讐に走るあたりが、そんなに親密なおつきあいに見えなかったので、ビリーってのがわかってなかったのもありますが、俺は誰でもいいから殺したいんだぜ〜なキャラに見えてしまったのでした。ここで、タンストルとの絆をもうちっと丁寧に描いてくれれば、ビリーに感情移入もできたんですが、ビリーって、タンストルのカウボーイのなかじゃ、いちばんの新参者だったでしょ。
パット=ギャレットってどっかで聞いたことがあるなぁと思ったんですが、ビリー・ザ・キッドを撃った人だったっけ?と思ってぐぐってみたら、まぁ、そういう説が一般的みたいです。そうか〜 パット=ギャレットの名前が出た時点で、これはビリー・ザ・キッドものか!と気づかないと、この映画はおもしろくないのかもしれませんな。そう考えると、けっこう通好みの映画なのかも。
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